…そうは言っても、ここはいい街ですよ。 お巡りさんもしっかりしてますし。 何かあったら110すればいいんです。 「事件ですか？事故ですか？それ以外ですか？」 ってちゃんと確認してくれます。 #怪異が本当に出る町
最近、家に小指が落ちてる。肌は白くて爪が綺麗に整えてある女の指だ。 根本の切断面はうじゃじゃけて、肉の層の真ん中に骨が埋まってる本格的なヤツだ。 霊感持ちの友人に話すと、 「幽霊なんじゃない、指の」 「なんでウチに…？」 「うらめしいんだろうね、幽霊だし」 …指に恨まれる心当たりはない。 #呟怖
在宅勤務をしていると、 テレビ、トイレ、ごみ箱、シャワー… 家を空けている間にも、この家には誰かの生活があったんだなってよく分かった。 出てけ。 #呟怖
車検から帰ってきた車のボンネットの蓋の裏に、 整備員さんが剥がし忘れたのだろう小さな御札が一枚残ってた。 何をされた？ #一行怪談
タバコに火を点けようとするとふっと臭い風が吹いてライターが消えてしまうので、電子タバコに換えたらちっと舌打ちが聞こえた。 吹消婆 #一行怪談
担任のクラスの生徒が、校庭の桜の下には死体が埋まってるとバカな話をしているが、そこではない事を私は知ってる。 #一行怪談
川のほとりにある、下水終末処理場では、下水と終末を毎日浄化してくれている。ありがたいことだ。 #怪異が本当に出る町
1968年、シベリアの永久凍土の中から見つかった氷漬けの死体「TheBoy」は、同じクラスの男子だったとこの程判明した。 #怪異が本当に出る町
丘に登り、星空を見上げる。 流星群に、願いを。 遠くへ行きたい。 その願いなら、星の一つがすっと軌道を変えて接近し、 容易に叶えてくれる。 #怪異が本当に出る町
家の前の公園に新設された自動販売機が、 「冷たいお飲み物はいかがですか？」 「冷たいお飲み物はいかがですか？」 と虚空に向かって二度おすすめしていた。 #一行怪談 #実話怪談
家族で新しいマンションに引っ越した。 内見の時、不動産屋さんは小さい息子に目を細めながら、 「かわいい盛りですね。でも、いたずらしたからって、この部屋の押し入れに閉じ込めるような事は絶対にしないでくださいね。絶対にですよ」と、やたら何度も念を押された。 #呟怖
機種変のデータ移行とかで、撮ってた画像が色んなとこに複数できちゃったりするじゃないですか。 こないだ整理してたら、片方普通で、片方心霊のヤツが結構あったんですよね。 ちゃんと整理とかしてます？ #呟怖
本棚の、昔読んでた小説の3巻を再読しようと引っ張り出した。 開いたページにお札が挟まってた。 そのお札に、明らかに一人じゃない髪の束挟まってた。 #呟怖
深夜の、人気のない公園で、 「おーばーけー！！たーすーけーてー！！！」 と絶叫しながら疾走する白い影を見た。 #怪異が本当に出る町
神社の森の中の一本の樹に、竹が一本かけてある。 邪な願いを書いた短冊を下げるのだ。 丑の刻参りなどされるよりはマシ、と神主が始めたものらしい。 いずれにしろ、霊験はあらたかだ。 #怪異が本当に出る町
ウチの工場には、夜勤固定で働いてる人が結構いるのです。 そんな夜勤の人達に人気の自販機が敷地の片隅にあるのですが… 売ってるのは、トマトジュースっぽいパケの、栄養ドリンクっぽいやつ。 試しに飲んでみたんですが、鉄臭くて激まずでした。 あれは、夜勤限定の人しか飲めないわ、うん。 #呟怖
