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それでもわたしがロッキンオンのフェスに行く理由

1.昨年

昨年ボロクソに言われた音楽フェス
今年はもう、そんな風に言う人はほとんどいなくなった

わたしはとにかく音楽フェスが大好きで、夏はもちろん冬も、春だってフェスに行く

コロナになる前までは、例年春は仙台の荒吐ロックフェスに行き、夏は山梨のSWEET LOVE SHOWER(ラブシャ)へ行き、冬は幕張のカウントダウンジャパンに参加してきた

コロナ禍になって、フェスは全部中止
しかも直前になっての中止が相次いだ

そんな中、昨年様々なフェスが中止を発表した中で、感染症対策をがっつり行ったうえで開催されたのが、ロッキンオン主催の都市型フェス「JAPAN JAM2021」だ

ロックフェスに相応しい広々とした会場、蘇我スポーツ公園
例年春フェスは荒吐だった我々(いつも一緒にフェスに行く友人がいる)は、初めてJAPAN JAMへ行ってみることにした

マスクの着用はもちろん、アルコール厳禁、キャパ3分の1、歓声・合唱禁止、モッシュダイブ禁止、検温・消毒の徹底、など感染症対策を万全にしてフェスは行われた
駅から会場までは至るところに案内をする人がいて、横断歩道、信号、歩道橋で密にならないようアナウンスをし、会場内でも黙食の徹底、向かい合わないようベンチを設置、マスクを外してる人がいたらすぐに運営が注意に入る、ベンチ使用後はすかさず運営がアルコール消毒を実施していた
基本的にみんなマナーを守っていたにも関わらず、一部のマナーを守らない人だけを取り上げて、そこだけを切り取って、批判的な報道をしたメディアもあった

しかし、気付いたことは、このような制約された中でのフェスであったにも関わらず、JAPAN JAM2021をすごく楽しめたということだ

なぜすごく楽しく過ごせたのか
アルコールがないフェスなんて、声を出せないなんて、と様々思いながら参加した
おまけに社会からの風当たりが強すぎる
だけど、やはりフェスの空間にある音楽とバンドが我々の味方であったことと、ロケーションの良さ、人工芝、人数制限による人の少なさが、本当に快適だったのだ
人のモラルを低下させるお酒
それがないことも大きかったのではないかと、そんな風にも思った

2.今年

今年は荒吐も開催されていたけれど、ビバラロック2022(1日のみ)、JAPAN JAM2022(合計3日間)、メトロック2022(1日のみ)に参加した

やはり、ダントツで過ごしやすかったのが、JAPAN JAMだ
我々は、今年初めてビバラロックに参加した
そしてその過ごしにくさに愕然とした
これから、今年参加した3つのフェスを
・交通アクセス
・環境、ロケーション
・運営
に分けて比較検討していき、なぜわたしがロッキンオンのフェスに行き続けているのかを述べていきたい

ビバラロック2022

今年初めての参加だった
アプリをダウンロードしておく必要があった
会場はさいたまスーパーアリーナ
屋内フェスである

・交通アクセス ★★★★★
・環境、ロケーション ☆☆☆☆☆
・運営 ★★☆☆☆

交通アクセスは良好
駅から近いとうより、もはや駅前

しかしである
案内が少なく、動線がかなり悪い

例えば、会場内に場所を示す→のような表示や看板が少なすぎる
クロークはあちら、と言われたまま、途中全く「クローク→」などの掲示がない
やっと到着したというタイミングで拡声器で「クロークはこちらです」とお兄さんが言う
「クローク→」という看板もある
だけど、もっと道中に、案内板と拡声器お兄さんを設置するべきだ

そして、食べ物がある場所と食べられる場所が分かれていることが、何よりストレスだった
会場外でも飲食店と食べられる場所が分かれていて動きにくい
さらにその分かれ方が上と下、という縦の動線なのである

ステージは数が少ないので移動は楽
しかしこれが結構トラップだった
座席が自由席のため、一度席を離れるとそれは誰かの席になる
席が埋まると外に「満員」の札をもったスタッフが立っており、中に入れなくなってしまうのだ
基本的に席取りはNGなので、例えばトイレから戻った時に「席取ってあります」は言えないし
アリーナもスタンドも満員になっているのにも関わらず外は入場規制を食らっている人で溢れており、全員が入れる設定になっていないのだ

もちろんよかったところもある
混雑エリアや入場規制がアプリでリアルタイムで確認できることやクロークの簡単さ
ビバラロックのクロークは素晴らしく、事前購入した場合はQRコードでスムーズに出し入れができる
これはすごい
ロッキンオンもこれを導入した方がいい

だけど、顔写真登録の必要がないのに顔写真のアイコンがあったり、再入場する際にチケットと交換したリストバンドだけでなく、再度アプリの提示が必要だったり、どこか専用のアプリを作ることでそれ「らしさ」を作り出していたけれど、いまいちうまく活用できていない感じがしてしまったのだ

いいフェスって、その日の出演アーティストで決まるわけじゃない
また行きたいな、って思うフェスは、会場のロケーションで、仮にその会場の動線に慣れてなくても、次来た時はこうすればいいんだ!とか、思う
だけど、わたしは今回ビバラロックに初めて参加して、ほんとに秒単位で移動しても間に合わないくらい見たいバンドが詰まってても、それでも、「また行きたい」と、どうしても思えなかった

とにかく、会場の縦の動線が動きにくくて、へとへとに疲れてしまったのだ
その身体で、次の日のJAPAN JAM参加に向けて千葉へ移動する

JAPAN JAM2022

・交通アクセス ★★★★☆
・環境、ロケーション ★★★★★
・運営 ★★★★★

福田電子アリーナを除けば縦の動線はなし
駅↔会場の誘導のスムーズさ
帰りは駅が混雑しないように、会場から出る人の数を制限して、人数制限を実施
また、駅の手前にゴミ袋(人が持っている)を用意し、徹底的に街が汚れない配慮
やはり快適なフェスは人と環境が作ってて、その環境は立地や会場の作りはあるにしても、その空間は人が作ってる
そこにお金をしっかり使っているのを感じられるから、チケット代が高くても納得出来る

今年も参加してみて、去年は駅↔会場までの誘導係が、めちゃめちゃピリついてたのがわかる
去年は少しでも人との距離が近かったり、喋っている声が少しでも大きいとすぐに注意が入り、まさに「厳戒態勢」だったんだなと
今年は去年よりもその空気は穏やかだった

入場はアプリを使って秒で個人認証と検温が終わり、手荷物検査
スムーズに終わる
今回は不織布マスクの徹底、布マスクの人は50円で不織布マスクを購入
この値段設定も悪くない
リストバンドがかわいい、グッズも可愛い
クローク、グッズ、更衣室と動線も完璧
飲食店と飲食物を食べられる場所の近さ
はるか頭上に掲示されるクロークやフードエリア、ステージ
人の目線や動線をちゃんと把握して、あるべきところにあるものがあるし、案内板が設置されている
公衆トイレも混まないように男女共有だったり(臭いは気になったけど)洋式だったり
(カウントダウンジャパンではさらに水洗だったり)
必ず手洗い場に石鹸と消毒を用意してある
空いているトイレの案内ををトイレの行列ができるところに掲示する工夫

ゴミの特殊性に合わせたゴミ箱の設置

フェスの運営団体によって予算が違うのもわかる
だけど、この徹底した「あるべきところにあるものがある」を実現する力って想像を絶する

最後、メトロック2022(東京)です

長くなってすみません

・交通アクセス ★★☆☆☆
・環境、ロケーション ★★★★☆
・運営 ★★★☆☆

メトロックも会場の距離を考えると遠いけれど、ロケーションとしては良くて、それぞれのステージの距離は遠すぎず近すぎない
ただ風向きによっては隣の音出しがごりごりに入ってきたりする

飲食物を持って行けるところ、行けないところが分かりづらかったり、でもステージがあるところは完全に飲食ダメかって言われたらそうでもなくて、勝手がわかれば楽しく過ごせる

ただ、「ここで食べないでください」という所で堂々と食べてても特に注意が入ることはなく無法地帯と化していたのは気になるところだった
人の配置的な部分は気になってて、出入り口でリストバンドを確認するお姉さん、ごみ置き場にいるお姉さん、結構たくさんいた
でも、場内をうろうろしている係の人は少なかったように思う

トイレは和式でポンプ式
雨だったこともありどろっどろ
石鹸や消毒も設置なし
数はいっぱいあったからいろんな場所に散らしてくれたらもっとよかったかな

普段のロッキンオンのフェスに慣れていると思うことはいろいろあるけれど、「また行きたい」と思うフェスだった
会場地図とステージさえ頭に入っちゃえば快適なフェスだった
晴れてたらゴロゴロできるし

ロックストーキョー以来の若洲公園だっけど、ロケーションと動線は気に入りました

あと、全ステージに画面がほしいのと、ステージへの案内板が少ないから、ステージの場所がわかりづらい
一番小さいステージの入口が他のお店に紛れて非常にわかりづらかった

3.まとめ

こうして見てみると、やはりロッキンオンの快適さがすごくわかる
うまくまとめられず、長くなっているのはわたしの力量不足で本当に申し訳ないのですが

今回、3つの春フェスに参加して、動線の大切さに気付かされた
何気なく「クロークあっちかー」「飲食あっちかー」と移動するけれど、そこにものすごく多くの検証があったんだろうな
会場内を歩いていた社長は、きっとこういう動線を確認していたんだろう

もう少ししたら夏フェス
チケットがどんどんなくなっているらしく、焦っている

ライブって密なイメージあるし、クラスターなどの不安は誰だってゼロじゃない
どこの運営もしっかりそこは徹底してる
だけどやはりその点に関しても、ロッキンオンの徹底ぶりはすごかった
去年直前になってできなくなったROCK IN JAPAN FES.2021や、去年のJAPAN JAM2021の収容人数を見ると、大赤字間違いないと思う
それでも、その会場で一緒にフェスを作り上げる運営スタッフの数と動きで、いいフェスを作り続けていきたいんだなっていう思いが伝わってくるし、そこに来てくれる人を歓迎して、快適に過ごしてもらいたいっていう気持ちが伝わってくる
そういうのを具現化したのが、ロッキンオンのフェスなんだ

だからわたしは、これからもロッキンオンのフェスに行く
これがわたしの、それでもわたしがロッキンオンのフェスに行く理由だ

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