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僕はドネアを応援する

明日は井上ドネア2。
村田諒太ゴロフキンに続いて、世界が注目するビッグマッチが日本で実現することは、ちょっと信じられないくらい幸福なことだと思います。

そして私はドネア応援です。
すいません、今日もブラジル応援してました。そういう人間なんです。
いや、ドネアはモンティエールを倒した頃からファンだったので、そんなに後ろめたくもないっす。

というか「井上が絶対勝つに決まってる」みたいな人が多すぎるのはイマイチですよね。「井上が2Rに眼窩底骨折してなければ楽勝だった」なんてことを言う人もいて、いやいやいやと言いたい気持ちになります。
あれ、正当なパンチでのダメージですから。

余裕のある人は、前回の試合をyoutubeでもう一度見てみると面白いと思います。しかも「2回に井上が眼窩底骨折していた」という前提で。たぶん試合の印象は変わってくると思うし、それくらいボクシングの判定とか「パンチがきいてるかどうか」は微妙な世界です。

(ここから試合の展望です)

前回ドネアは井上のパンチを、ボディのダウンはあるものの、それなりに耐えた。これは割と大きいと思います。
ドネアにとっては、井上のパンチの強さは「折り込み済」になってるのではないかと。

ドネアの一撃には、真剣での居合い抜きのような独特の間合いとスピードとパワーがあります。モンティエールを倒した「肉を切らせて骨を断つ」的なカウンターもあれば、西岡を倒した右ストレートのように、相手の気持ちが途切れた一瞬にストンと打ち抜くパンチもある。それが出るより先に、井上が試合を決められるか。そういった勝負なのかなと。

おそらく井上は序盤からスピードと手数の回転で圧倒する戦術に出ると思います。連打の一発が、他の選手の強打に匹敵する井上。暴風雨のような展開に持ち込むことで、打ち合いが続く展開になることは避けたいのではないのかと。

そして、ドネアと井上。どちらがプレッシャーを感じているかと言えば、それは井上だと思います。失うものがあるのは井上で、強さを証明しなければいけない立場も井上。
それが井上の力になるかもしれないけれど、どうでしょうか。

(たいてい応援する方が負けていく、死神のような特性を持つ私が応援してるから、話半分に聞いていただく方がいいですが)

でも、最後にこれだけ。

試合が始まったら、ドネアのステップに注目してください。
左足のつま先を立てるようにして、前後にステップするドネア。
バスケットボールのポイントガードか、ネコ科の動物のよう。
リングの上で踊るようなステップができるのは、モハメッド・アリとドネアしかいないような気がします。

そう。ドネアの周りには、いつも軽やかな空気が流れています。
どんな試合をしても、勝っても負けても、きっとドネアは対戦相手の井上を満面の笑みで称賛するでしょう。名勝負になることは、約束されています。

「フィリピンの閃光」というニックネームを持つドネア。
「怪物」と呼ばれる井上尚弥。

アジア人ボクサー2人の戦いが、日本で行われる。
全世界が注目する、世界最高峰の戦いとして。

ちょっと信じられないことです。

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