信じることが次を作る。

平成が、もうすぐ終わる。バブル崩壊にはじまりオウム真理教事件、東日本大震災、過労死問題などー。ネガティブに、語られる事が多かった時代だったからこそ、次の時代はポジティブに。未来を信じて「明るい」「楽しい」といった快活な言葉が新元号にも適用されると良いなと思う。

平成の次をテーマにした落合古市対談を読んだ。対談中、終末期医療の話になった際に、誤解を生む発言をしたことで炎上した対談でもあったが、そのことより取り上げておきたいことがあったー。落合さんの視点と思考。大局的に物事を見ようとする視点と前向きに未来を信じる思考だ。  対談はこれ。http://bunshun.jp/articles/-/10200    

日本の課題は価値が積み上がらない事。

少子高齢化が加速していく社会では、マンパワーが減るため生産量が減っていく。だからこそ、発想を転換することが必要で、情報やサービスに付加価値をつけていくことが鍵だという。ただ、現状の日本は、未だ新商品至上主義でモノを作ることに価値が置かれていて、ヨーロッパのヴィンテージマンションに代表される、古いものに価値を置くという考えがまだまだ浸透していないー。また、ヨーロッパの中でも、日本と人口トレンドが似たデンマークは、少子高齢化が進んで労働力が少なくなっている一方で、GDPが上がった。発想の転換で、ものづくり業から流通小売業へシフトし、ICTを有効活用したようだー。                            参考「日本進化論」(2019#2)

付加価値化に向けて、信じる力を持つ。

対談の中で印象的だったのは、落合さんのこのフレーズ。付加価値をつけることを、マーケティング用語ではブランディングと呼ぶ。そのブランディングが、これからより求められるという。そしてブランディングの本質は宗教にあって、目に見えないストーリーや文化を「信じること」だという。例えば、アップル。同じスマホでも、美しさを意識し洗練された無駄のないスタイリッシュなプロダクトを作っているが、機能そのものは、他社のスマホとさほど変わらない。それでも、アップル製品を好んで買いたくなる、その気持ちを作る仕掛けをどれだけ作れるかが勝負。

まず、実装すること。

信じる思考を持つことに加えて、まずやってみる姿勢が大事という。落合さんは、それを実装化と言っている。ひとつの既成事実を作る。うまくいったらガシガシ横展開していき、社会への実装をしていく。まさに、サントリーの社是「やってみなはれ」を体現していくことだと思う。これを本当に実行できる社会を作っていくには、個人が、トライしてみよう!と思える気持ちの醸成が必要。それと、その、トライを信じられる周りの寛容な気持ちも必要不可欠。それ楽しそう!やってみたら良いじゃん!と言い合えるポジティブな会話が、日常のなかで増えていけば、生活は変わっていくだろうし、社会は良くなっていくのではないのかなと思う。

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