今日のありがとう12(貝原益軒)

先日の日本経済新聞にて、江戸時代の学者である貝原益軒(かいばらえきけん)が取り上げられていた。

そこから学んだことがあったため、今回は江戸時代を生きた貝原益軒にありがとうというわけだ。

日本経済新聞の記事では、貝原益軒は亡くなる前の年に、84歳という年齢で庶民向けの健康本を出版したことが触れられていた。

この健康本は、本人が病弱であったことから、説得力がある中身であり、学問を修めた身だけが読めるような代物ではなく、庶民に対してもわかりやすく記述されたことが特徴的である。

記事を読み、特に印象に残ったのが、健康を維持するために心がけることについて言及した部分だ。

健康を心がけるうえで、特に次の2つのバランスが大切だというように私は受け取った。

①気候に気をつける。

②欲望をコントロールする。

①の気候とは、具体的に暑さ、寒さ、湿気、乾燥のことを指す。

確かに、このあたりは経験上、少しでも油断するものなら、一気に体調不良として身体に異変が起きる。

実際、近所の葬儀場の動向を観察していると、寒暖の差が激しくなったころに、慌ただしくなっている印象を受ける。

必要以上に用心しすぎて初めて、充分な状況と言えるかもしれない。

②の欲望とは、具体的に次の通りである。

暴飲暴食をしたい欲、エッチなことをしたい欲、いっぱい寝たい欲、自分勝手に発言をしたい欲、
感情的に振る舞いたい欲。

これらの欲望をいかにコントロールするのかが正念場だというのである。

人によって、どの欲望が強いのかは異なるだろう。

特に私は、大きなストレスを抱え込んだ際、いっぱい食べて、多量のお酒を摂取しがちなので、肝に銘じなければと感じた。

確かに、私の職場においても欲望のリミッターを外してしまったがために、悪影響が自らの身にふりかかり、健康を損なう人が多く見られる。

例えば、自分勝手な発言をしている人に、どのような健康面での影響が及ぶのか、疑問を持たれるかもしれない。

私の見ている限り、そのような発言を続ける人には、徐々に誰もが耳を傾けないようになり、自然とその人から離れていく。

そうすると、大事な場面でのサポートが手薄になってしまったり、孤独を感じやすくなってしまったりするなどして、精神上の不安定さを知らず知らずに感じてしまう。

「病は気から」とはよく言ったものだ。

自分勝手な発言が健康面へと影響するのである。

以上のことをまとめると、要するに、外の気候を気に留めて対策を怠ることなく、自分を律して欲を管理せよとのことだ。

この両者のバランスを保つことで、健康は維持できると、貝原先生はおっしゃられているのである。

江戸時代を生きた人のアドバイスが、令和の今にも通用するというのが非常に興味深い。

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