[ArduPilot] ファームウェアのバージョンを上げるとキャリブレーションはし直し?

ArduPilot のファームウェアは日々更新され、αテスト、βテスト、リリース候補版(RC)とテストされ安定版(stable)がリリースされます。

一昨年の年末に 4.0.0 がリリースされてからも何度もパッチが更新されています。

参考までに、ArduCopter のバージョン更新の履歴
2019/12/13 3.6.12
2019/12/29 4.0.0
2020/01/25 4.0.1
2020/02/11 4.0.2
2020/02/28 4.0.3
2020/09/16 4.0.4
2020/10/27 4.0.5
2021/01/25 4.0.6
2021/02/22 4.0.7

さて、表題の件の話をします。
ハードウェアの変更はなく、ファームウェアのみを更新する場合、バージョンアップをするたびにキャリブレーションはやり直さないといけないのでしょうか?また、パラメータは引き継がれるでしょうか?
答えは、キャリブレーションはやり直さなくてもよく、パラメータは対応するものに引き継がれます。

細かい話をすると、ArduPilot ではキャリブレーション結果をパラメータに保存しています。バージョンによってパラメータ名が変わることがありますが、コンバージョンテーブルを用意しておりバージョンアップした時には対応するパラメータの値を新しいパラメータへ自動的に適用してくれるため、キャリブレーション結果に限らず、パラメータを引き継ぐことができます。
また、最新バージョンに新たなパラメータが追加されている場合には、デフォルト値が設定されます。

ただし、注意が必要なのは過去のファームウェアに戻す場合です。この場合、過去のファームウェアにはコンバージョンテーブルが無いため、パラメータ名が変更されている場合には、値を引き継げません。キャリブレーションの値が引き継がれていない場合には、「XX not calibrated」のようなメッセージが表示されます。(XX には Compass、Accel、RC などが入ります)
このようなキャリブレーションが行われていないことを示すメッセージが表示されている場合には、キャリブレーションをやり直して、メッセージが消えるかを確認しましょう。

また、いくつかのバージョンを飛ばしてアップデートする場合には、パラメータ名が複数回変更されているなどによりパラメータが引き継がれない可能性があるかもしれません。「XX not calibrated」が表示されれば、キャリブレーションをし直す必要があります。

そして、フライトコントローラの取り付け位置を変えたなどハードウェア的な変更を加えた場合には、キャリブレーションをし直すようにしましょう。

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