ヘキサコプターはモータが故障しても飛行し続けられる?

一般的なヘキサコプターは、モーターの回転方向を時計回りと反時計回りを交互に配置する PNPNPN 形だと思います。

この場合、一つのモーターが故障するとどうなるでしょう。残りの 5 つのモーターで飛行の継続は可能でしょうか?

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故障前と同じように各モーターの出力を行うと、故障したモーターからは推力を得ることができず機体は傾いてしまいます。
そのため、1番のモーターが故障した場合には、対角線上の2番のモーターの出力もさげることによって、飛行を継続することが可能です。

ただ、問題点が2つあります。

・ペイロード・・・モーター 6 -> 4 に減った場合でも浮いていられるか
・Yaw の制御・・・方位を維持できるか

2つ目の制御の問題について補足すると、1番のモータが故障した状態で左へ行こうとする場合、4と5番のモーターの出力を上げる必要があります。そうすると両方のモーターは CCW なため半トルクで回転してしまいます。

この問題を解決する方法として、CW、CW、CCW、CW、CCW、CCW という順番でモーターの回転方向を配置する案があります。
そうすると、モーターの故障個所によって影響度合いは変わりますが、4パターンでは制御が可能、2パターンでは Yaw の制御が不可となります。
もちろん、どれかのモーター出力が頭打ちになった場合には、Yaw の制御ができなくなり機首が回転してしまうため、ペイロードの余裕分にもよります。

この構成で飛行試験もやってみたいですね。
私の関わっているオープンソースの ArduPilot であれば、このようなモーター配置の構成にも柔軟に対応できます。

チャレンジした方は結果も教えていただけると嬉しいです。
私もシミュレータでやってみようかな。

参考
Guang-Xun Du, Quan Quan, Binxian Yang, Kai-Yuan Cai, "Controllability Analysis for Multirotor Helicopter Rotor Degradation and Failure"



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