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【格好悪い】

※2年前にFacebookに投稿した記事の転載です。

って事で、普段はあんまり年齢なんて気にして無いんだけど、ワシもいつの間にか今年で54歳になってます。

14歳の時に夢中になってたものが、その人を形作る。

ほんまかいなぁ。40年前かぁ。中学2年、3年の頃のなんて殆ど覚えてないぞ!なぁんて思いながらリンク先の記事を読んでたんですが、なんとなく思い出してきたので徒然に。

実はこの時期、ワシがドラムを始めるきっかけになった出来事が立て続けにあって、一つはYMOのライディーンって曲の「タッタカ、タッタカ(RRL、RRL)」ってリズムをお箸で簡単に再現できた事。で、もう一つが甲斐バンドのHeroって曲のドラムイントロである、「ドンタドドンタトドンタトドンタカタカタカ」っていう、右足を入れたリズムパターンを再現出来たのがワシの周りでは他に誰もいなかった事。まぁ、その先40年もドラムを続けるなんて当時は思ってもいませんでしたがね。


で、その甲斐バンドなんですが、Heroが時計のCMソングに採用された結果、それまでは「俺たちの音楽はテレビ(当時は小さなブラウン管しかなかった)なんかじゃ伝わならいので、どれだけ頼まれたって出ねーよ。聴きたいならレコード買うなり、ライブに来てくれ」ってスタンスだったのに、1位になったら結局、「しつこく説き伏せられたんで仕方なく出てやるぜ」って感じでシレッとザ・ベストテンに出たんすわ。(スタジオじゃなく中継だった気がするけど)その後、安奈って曲ががヒットしたら、出るのが当たり前のようにスタジオに来て、楽しそうに談笑してたな、そう言えば。


もやもや。

この出来事が、その後のワシの人生の価値観に結構影を落としてるのかもなぁんて感じがしました。


ワシが感じる「格好いい」ってのには実に様々なバリエーションがあるんだけど、「格好悪い」に関しては割と一貫しているというか、変わり身が早かったり、自分の意図や作品の背景を作者自身が解説したり言い訳したり、過去を無かった事したり。

様々なエクスキューズを、聞かれる前に自ら発することは「すごく格好悪い」事だって価値観は、ワシの評価軸の核として、確かにその後40年間変わることなくあるなっと。凄えな、14歳のワシ。


 〜って思いを込めて書いた歌詞です。
 韻をふむ際の単語のチョイスには苦労しました。
 この表現は〜な情景を思い浮かべた結果です。
 普通は上でハモるところをあえて下でハモってます。
 〜をターゲットにして書いた曲です。
 ここの色使いやタッチには結構苦労しました。
 この絵はこの角度から見てもらうと一番意図が伝わります。
 この部分を描くだけで、実は5時間かかります。
 風邪で声が出ずお聞き苦しいかもしれませんが。


そんなの知るか、バーカ。


こっちが聞く前に、こういうのを作者から積極的に開示されると、せっかくワシが作品から受け取った大切なモノが、作者に解説された内容に一気に限定されるんで、すげぇ興ざめなんすわ。

作った本人がそう言うんだからその通りなんだろうけど、そう聞いて欲しい、そう見て欲しい、そう読んで欲しいなら、解説など一切不要の、そうとしか受け取れない問答無用な作品に昇華させてから世に出せよ!っと思うんすよね。(それだときっとプレゼン資料になっちゃうと思いますし、なんの感動もしないと思いますけど)


表現や作品や結果が全て。


人生で一番悲しかった出来事を思い浮かべてワシが振り上げたスティックが、虚しくシンバルを空振りした結果、バラードで笑いが起こるなら、それはそれで仕方ないんすよ。


作品に込めた作者の思いと、それを受け取った人が抱く感情とは、何の関係もない方が素晴らしいとワシは思うのであります。(けどまぁ、おおよそ一致してると思いますけどね)

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