LIXILギャラリーの閉廊

大学生だった頃からほんの数年前まで企画委員として展示に関わっていたLIXILギャラリーが今年の秋に終了。80-90年代は企業文化活動の中心的な存在ということもあって、このギャラリーの企画に関われたことは一生の宝だ。

90年代までは展示用の造形物の製作で関わり、その後2007年から2017年までの10年間会場デザインを手掛けた。大学の仕事をこなしながら3ヶ月に一度3会場それぞれのデザインを描き終えるのはかなり過酷な仕事で、図面を渡すのも毎回ギリギリとなり設営業者さん泣かせだったに違いない。

90年代のINAXギャラリー時代にはパフォーマンスアーティストで青森ACAC初代館長の故浜田剛爾氏やサウンドアーティストの椎啓氏が企画に関わっていらっしゃった。浜田さん、椎さんにはギャラリーの仕事以外でも公私に渡って本当にお世話になった。

その頃は若いアーティストたちが大勢造作工事に関わっていて、3ヶ月に一度の展示替えで大阪、名古屋、東京のギャラリーをワイワイガヤガヤと旅しながらの設営作業が本当に楽しかった。設営していると故中原祐介さんをはじめ美術界の大物?がひょっこりギャラリーを覗きに来て若い僕らはドキマキしていたのだった。僕らと同世代の現代美術を志す当時の若手アーティストには目標となる舞台でもあったので(LIXILになって方向性が変わってしまったけど)、残念に感じる人も多いと思う。


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