お金の機能
「お金」とはなんでしょう?
過去を見てもいろんな経営者やお金持ちがこの問いに答えているシーンがたくさんあります。
「ただの道具です」とか「価値のメモリです」とかその人によってお金そのものの価値観って経営者の人とかお金持ちの人って語ること多いです。
どの話を聞いても程々の納得感があるぐらいで、結局ただただお金はお金であって、あえて言い換えるものでもないと個人的には思ってます。
それよりも過去に「お金の機能とは何か?」と言う問いを先輩経営者に投げられた時があり、その時にいただいた答えの一つが自分の中ですごく腑に落ちるところがありました。
お金そのものと言うよりも、その特性を理解しておくことの方がよっぽど日常生活においては有意義だと感じたので、今回はお金の機能とはと言うところの話をシェアさせてもらいます。
お金の機能=拡大
ちょっと想像して欲しいです。今、1億円をパッと渡されたとして何に使いますか?
・欲しいモノを買い漁る。
・海外旅行にいく。
・親を楽させてあげるために使う。
・勉強や事業に費やしてみる。
・・・
人によって違ってくるかなと思うんですが、要は何が言いたいかと言うと、使う人のその時の欲望がお金によって顕著に拡大されるようになるということです。
お金が入った瞬間に、お金がないことによって抱えていたストレスや欲求不満が一気に開放されます。それが使い方に現れます。
だからこそお金はシンプルにあらゆる欲求を拡大させる機能があるということです。
僕自身もビジネスが軌道に乗り出してお金が入り出した瞬間に今までは買わなかったようなブランドものや、高級な外食、高級なホテルなんかにやたらお金使っていた時がありました。笑
↑こんなんやってましたね。今見るとじわります。笑
お金を持ったことのなかった少年だったので、思うがままに散財していました。今思うと本当に使い方も雑でしたし、下手でした。
当時はお金を持っている自分を確かめて自信を持ちたかったり、周りの人に良くみられたいという承認欲求が強く働いていたんだと思います。
ブランドに関しても別に好きでこだわりを持って愛用しているブランドはありませんでした。買ってほぼほぼ着てない十数万もする服も何着かありますが、見るたびに「なんで買ったんやろ」と自問自答してます。
高級な寿司やお高いフレンチよりも、牛丼やハンバーガーなどのファストフードが好きでしたが、よく高級な店に行っていたのは料理が好きなのではなくて、「高級な料理屋さんにいる自分」が好きなだけでした。
あの頃のお金の使い方は、典型的なお金持ち像をひたすら体験してみたかったという欲求が拡大されていただけだということが今はわかります。
視座が上がれば使い方も変わる。
雑な使い方をして欲しいモノや高貴な体験ばかりにお金をかけていた僕はそれでも埋まらない欲求が出てくることに気づいて、また使い方が変わりました。
自分が会社を持って経営し出してからも、先輩経営者や自分よりも結果を出している同年代、周りの人のみならず、社会からもっと認められたい、遅れをとりたくないという欲求が強くなってきました。
当時は自分よりレベルの高い人には相手にされなかったり、関わる経営者との話し合いの中で、自分がレベルが低いゆえ、話に取り残されることがストレスだったんです。
だからこそもっとレベルアップをして、より高い次元の仕事がしてみたかったり、高い次元の人と話が対等にしてみたいという欲求が強まりました。
そうすると次は勉強やコンサルサービスにお金を使い出したんです。
その時は自分のレベルをあげたい。知見を広げたいという成長欲求がお金を使って拡大された結果です。
その後はもっともっと語れる経験値が欲しいと思ようになり、事業に投資するようになりました。商品開発費や人材に予算を割けば割くほど、レベルの高い事業ができ、自分の成長欲求が埋まるからです。
欲求の次元が上がったなと自分で実感する時はこういった使い方が変わった時でした。
多額の寄付をしてしまう富豪たち
世の中の大富豪の人たちってよく寄付をしたりますよね?
財団を作って医療費や学校などのインフラに寄付をする富豪のニュースなどを見るたびに、昔の僕は困惑していました。
なぜ自分に使わないのかと。笑
でも今ならわかります。きっと自分という小さい器をお金で満たしてしまったら、いずれ恵まれた環境に感謝し、他者や社会への貢献というところが欲求になってくるんだなと。
僕はまだその次元ではないのでわかりません。
カンボジアの見知らぬ子供のための学校を建てるより、まだまだ「自分の事業」「自分の成長」「自分の周りの人」にお金を使いたいと思ってしまう次元です。
だからこそ次の次元のお金の使い方ができるように、僕はまだまだ売上も収入もあげていこうとも思っていますし、売上・収入をあげるためにはより世の中に提供できる価値を増やしていく必要があります。
売上や自分の収入が上がっていった先に僕がどんな使い方をするかはまた楽しみです。
結局、今は手に入らないような更なる高級品に使うかもしれませんし、やっぱり事業に投資しているかもしれませんし、また勉強に使ってるかもしれません。
その時の価値観や感覚によるので今はわかりません。
お金のベクトルを確認する。
上記で述べてきた通り、お金の機能はその時の欲求の拡大です。
そしてベクトルとはその方向性です。
自分をより良く見せたいというベクトルのまま、お金が入ってくるとひたすら自分の服装や美容なんかにどんどんお金が使われます。
ベクトルが変わらなければ、高い時計を買ってもさらに高い時計が欲しくなったり、何台も車を持ってみたり、美容に使うお金がどんどん大きくなります。
逆に自己成長欲というベクトルが大きい人は結局どんどん勉強や新体験に使われ続けます。
貢献欲が強い人は家族や仲間に、そして社会にどんどんお金を使っていくのだと思います。
幸せは人それぞれですから、一概に使い方に関しては僕はとやかくいうつもりもありません。それに価値観は年や環境によって変わります。
ただその人の欲求のベクトルは使われているお金で知ることもできます。
だからこそ僕自身も今でこそいろんな経営者の方とお付き合いさせていただいたりするのですが、その人のお金の使い方はどんな人なのかを推測するための一つの要素になっています。
自分もまた意識せずにお金を使っている時もあり、より「理想の自分」ならどういう使い方をするだろうかというところは気を付けるようにしています。
お金も資産で限りがあります。特に若い人は。
より自分にとって意義があるベクトルにお金も使っていくことをお勧めします。
そしてたまにふとベクトルの変化や拡大の度合いを気にしてみてください。きっといい自己分析になります。
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