見出し画像

#15 改善する 【テスト】

前回からの続きです.

以下の5つのプロセスのテストについて書きます.

  1. 共感 Empathize

  2. 問題定義 Define

  3. 発想 Ideate

  4. プロトタイプ Prototype

  5. ユーザテスト Test

作ったプロトタイプをユーザーに紹介して使ってもらい、改善点を見つけるフェーズになります。
これを元にインタビューを行い、再度「共感」からリスタートします。


実際に利用してもらう

ユーザーテストのフェーズはいつも時間が無く、オンラインでユーザーテストをしていました。zoomで手元のプロダクトをみせたり、完成していない時はイラストで説明したりしていました。

現地にプロダクトを持って行ってユーザーインタビューしているグループもありました。明らかに得られるフィードバックの方が質が高いように感じました。

自分たちはインタビュー先がかなり遠く、オンラインでしか出来なかったです.
ただ、自分たちのプロダクトは家で使うものなので比較的、自身の経験から共感できる部分も多かったのでなんとかなりました.


ユーザーに惑わされない

ユーザーは的確に意見を出す人から、少し的外れな意見を出す人まで様々です。こちらの意図が100%伝わっていないことも原因です。

そんな中、1人のユーザーの意見に固執し改悪してしまうこともありました.どうしても課題を抱えている人の言葉を鵜呑みにしてしまいがちです.しかし,あちらは解決すべき課題を抱えてはいるものの,プロダクト開発のプロではないので、ユーザーの意見は一意見として扱うことが重要だと思いました.


ユーザーの属性を見極める

デザイン思考では、エクストリームユーザー(極端なユーザー)から着想を得てプロダクトを作ります。
当たり前ですがエクストリームユーザーはたくさんいないので、いくつかの属性に分けてテストユーザーを探します。

例えば、「子育て中のトラックドライバー」をターゲットにしているなら、属性を分解すると以下のようになります。
・過去に子育て経験のあるドライバー
・ドライバーのパートナー
・親がドライバーの人
・パートナーが単身赴任で、ワンオペで育児をしている人
利用シーンを具体的に想定してエクストリームユーザーと属性が被っているユーザーを探していました。

その場合、属性ごとにインタビューをしているということを忘れてはいけません.1つの属性を持った人の意見を、全ての属性を持った人(エクストリームユーザー)の意見だと捉えてしまうと、仮説と大きくズレてしまうことが多くプロダクトの軸がブレる原因となります。

まとめ

せっかくなので全体のまとめを.

プロジェクトが終わって2か月が立ちましたが,少し変わったことと言えば,プロダクトの見方についてです.
「どのようなプロセスを経て開発されたのか?」「強味は何か?」,「解決するニーズは何か?」などです.

自分たち(と他チーム)が考えたアイデアが近い形で実際に商品化されていることを知って嬉しいような悔しいような気持ちです.

ただ,デザイン思考を世の中に広めて実用に至れるかと言うと少し疑問が残りました.ベンチャーの0→1なら良さそうな気もしますが,ある程度,蓄積があり軸が定まってる企業の新規事業開発の場合,なかなか商品化まではいかないように思います.
デザイン思考でアイデアを出そうとしても,発案者は企業の今まで積み上げてきたものに引っ張られてしまいます.それに,ユーザ起点のプロダクト開発であるため,企業との親和性が低いことが多く,企業(上司)としては商品化の強い理由を見つけられないように思います.

良くも悪くも,何も持っていない人(ベンチャーや学生)のプロダクト開発やあらかじめ大枠で存在が見えている課題に対するコンサル的な使い方が向いているような気がしました.

ちなみに宇宙開発でのデザイン思考の利用例が↓です.

まだまだ,デザイン思考に関わっていくつもりなので,もう少し学びを深められたらと思っています.

最後になりましたが,以下が自分たちが考案したプロダクトです.このnoteではデザイン思考の授業の学びについて残しました.EDPのブログではプロダクトの紹介や製作過程についても触れているのでぜひご覧ください.他のチームや過去の作品も載っています.


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?