エヴァンゲリヲン新劇場版から考えるヴィーガニズム

アニメから考える社会問題
本日は「エヴァンゲリヲン新劇場版」を通して菜食主義について考えていきましょう。

「エヴァンゲリヲン新劇場版(以後エヴァ)」は「新世紀エヴァンゲリオン」をベースとした完全新作の劇場アニメであり、「序」・「破」・「Q」、「シン」の4部が公開されました。
謎の生命体である「使徒」に対抗する組織「特務機関NERV(ネルフ)」に呼び出された少年「碇シンジ」が「汎用人型決戦兵器　人造人間　エヴァンゲリオン」に搭乗し戦う姿が描かれています。

深掘りするとキリがないので詳細は語りませんが、非常に奥深く、何回見ても飽きない作品であるのは確かです。
そんなエヴァには碇シンジ以外にもエヴァンゲリオンに搭乗するパイロットがいます。
「綾波レイ」と「式波・アスカ・ラングレー」です。
2人とも作中特に重要な位置のヒロインであり、中盤ではシンジに好意を寄せる描写も描かれています。
性格は大きく異なっており、レイはほとんど感情を表に出さず、常に静かです。
対照的にアスカは自己主張が強く、言いたいことを素直に言える自信家です。
本当は「真希波・マリ・イラストリアス」と「渚カヲル」についても語りたいのですが、本題に関わらないため端折ります。

今回本題に関わるのは、エヴァの世界における食事事情です。
エヴァの世界では、十数年前に起きた「セカンドインパクト」の影響で、多くの生物が絶滅しました。
中には食を支える多くの種がなくなり、人類の食事の殆どが人造肉といった代用品に変わりました。
本物の肉がないのは現実を生きる私たちからすれば辛いですが、セカンドインパクト以降に生まれたシンジたちからすればそれが普通です。
また、「エヴァンゲリヲン新劇場版：破」から14年後の世界を描いている「エヴァンゲリヲン新劇場版：Q」と「シン・エヴァンゲリオン劇場版」では「ニアサードインパクト」と「フォースインパクト」の影響によりさらにひどくなってます。
14年後のNERVでシンジはペースト状の、所謂「ディストピア飯」を食べています。

また、NERVの対抗組織である「WILLE（ヴィレ）」の旗艦「AAA（スリーエー）ヴンダー」では、水でさえ尿をろ過した再生水を飲むまでに至りました。
そこまでエヴァの世界は食においては困窮しております。

では、本題です。
近年、食も多様化し、海外の食習慣も日本に入ってきました。
その中の一つがヴィーガニズム、動物由来の食品・製品を一切使用せずに生活する方法です。
日本においても、仏教において「精進料理」という、肉等を一切使用しない食事がありますが、ヴィーガニズムは多くの人に普及している印象でございます。
実はエヴァのレイも肉を食べません。
それに対してアスカが「生き物は生き物食べて生きてるのよ！せっかくの命は全部もれなく食べつくしなさいよ！」と言っています。
考え方の違いはあるにしても、アスカの言っていることは人間として正しいと言えます。
ただ、そこは十人十色。
レイみたいに、肉を食べないという人がいてもおかしくはありません。

全ヴィーガンがとは言いませんが、ヴィーガニズムが流行るにつれて、それを全員に強要する人が問題視されるようになりました。
時には飲食店の前で抗議活動する過激な人も現れました。
どんな事柄においても、正当な理由がない限り、物事を他人に強要することは許されません。
特に食事は、生きるにおいてとても重要な要素です。
人間が肉を食べなくても生きていけるのは確かにヴィーガンが証明しておりますが、それは十分なものとはいえません。
特に子供の発育においては、ヴィーガニズムは影響を与えるものです。

また、過激なヴィーガニズムは「食」だけでなく「職」にもおおきな影響を与えます。
畜産を生業にしている人間や飲食店の店員など、肉を扱う業種の上流から下流すべての人の仕事がなくなってしまい、失業者であふれかえってしまいます。
「動物が可哀そう」というヴィーガンの主張もわからなくはないです。
しかし、それで職を失い、路頭に迷う人間はかわいそうじゃないのか？
簡単なように見えて、人によって難しい議題なのはもちろんなのですが、意見の表現を過剰にしてしまい、誰かに不幸な思いをさせるのはさすがに違うのかなと私は思います。
何事においても表現は自由は保障されており、今回の件においても個人が満足するために動物性食品の不摂取をするのは大いに結構だとは思いますが、それを他人に押し付けるのは良くないと思います。
ただし、ヴィーガン以外の人もヴィーガンを「野菜しか食べう、それを強要する過激な人間」とネット等の情報を鵜呑みにして断定し嫌悪するのではなく、広い視野を持って、つつましくヴィーガンをしている人に理解を示すことも重要だと思います。

最後に
私はどのような主張を投げかけられたとしても肉を食べ続けます。
マ〇ク大好きです。
ケン〇ッキー大好きです。
焼肉大好きです。

今回はここまで。
次回もよろしくお願いします。