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新型コロナ・ウィルスに思うこと

 オイラは医療の専門家でも、政治家でもない、しがない一市民であるが今般の新型コロナ・ウィルス(COVID-19)には、まだ罹患はしてないものの確実に被害を被っている1人である。

1.某省の対応に呆れるオイラ

 オイラは仕事である省庁の補助事業を手伝っていた…中国、香港向けに県産品の輸出を拡大するための事業である。11月末に決定しただでさえ時間がない中、12月~1月にかけて準備をし2月から中国、香港を廻る予定だったが今般のウィルスの発生により渡航を断念。某省の担当者に計画の変更を打診すると、計画は変更してもいいので3月中に補助金は使い切ってくださいとの返事。いやいや、この御時勢で輸出促進は無理だろう…せめて様子を見て終わりを変更できないかと尋ねても、年度主義なのでそれは不可能ですとのこと…それで急遽、計画を変更して台湾への渡航・商談会の開催、そして対台湾からバイヤーの招聘を計画したが、実施直前になって台湾側から日本から来るのも日本へ行くのもNGとの返事。日本はもう新型コロナ・ウィルスの清浄国ではなくなっていた…
おまけに航空券のキャンセル料は取られ、補助金からはキャンセル料は出せないかもしれないとの連絡…何なんだ?この対応は…

2.実質的な自粛要請

 2月20日に厚生労働省から、新型コロナ・ウィルスに対する「イベントの開催に関する国民の皆様へのメッセージ」が発表された。以下のような内容である。
●イベント等の主催者においては、感染拡大の防止という観点から、感染の広がり、会場の状況等を踏まえ、開催の必要性を改めて検討していただくようお願いします。なお、イベント等の開催については、現時点で政府として一律の自粛要請を行うものではありません。

 これは「俺たちは止めろとは決して言わないが、自分たちで判断してやってもいいけど何かあったら責任取ってね」と言ってるのと同じようなもんである。政府は民間がやることだから責任は取らないよ~と言っているようなもん…これを受け、福岡市は向こう1カ月間の市主催のイベントはすべて中止…全国で自粛の動きは広まっている…

 手洗いうがいをまめに行い、睡眠を取って、テレワークや時間差出勤で人ごみに出ないようにと専門家たちは言っているが、手洗いうがい、睡眠はまだしも、普通の生活しててテレワークや時間差出勤が出来る業種の人って日本中にどのくらいいると思ってるんだろう?

 オイラの会社のメインの仕事である映画館と美術館の運営も窮地に立たされている。屋内で人が集まる施設として、先ず最初にやり玉にあげられそうな仕事である。3月からは企画展、4月には毎年恒例のイベント、夏の企画展の準備となかなか先に進められない。宣伝費やギャランティー等の先行投資も大きい分、いつ閉鎖せざるを得ない状況に陥るのか戦々恐々ものである。

3.誰も責任を取らない社会

 思い起こせば宮崎では10年前に口蹄疫が発生し、美術館や博物館、図書館や公民館さえも閉鎖という街自体が一度、"死に体"となった経験がある。それも1ヶ月以上に及んだ…牛さんや豚さんは30万頭近く殺処分されて埋められた…でも、今度は口蹄疫とは異なる。人命が奪われるのだから…

 中国の武漢から始まったこのパンデミックは世界中に広がり、日本も水際で失敗、今や日本中に広まっている。飛行機で隣の席に座っていた人が罹患していたら、どうにも逃れらない状況だ。もう「遊星からの物体X」の血液検査のシーンみたいな状況に世界中の人たちがいるわけだから…そんな折、我が国の国会では「桜を見る会」やどうでもいい問題で国会が空転しており、夜は夜で内閣総理大臣は料亭で晩餐…おかしくないか?

 オイラがもし国家の最高責任者だったら、こんな状況をいち早く通常の状態に戻すべく対策を取るように動くけどねぇ…ここまで危機感なくやっているようでは先が全然見えない。2週間~1ヶ月、全ての経済活動を停止する戒厳令みたいなものを発令して、家でゆっくりしなさいよ。その代わり国がその期間の生活を保障するみたいな離れ技は出来ないんだろうか?安心安全のまちづくりとかよく言ううけど、安心でもない安全でもない状況に今、日本人はいるんだよ!と声を大にして言いたい!
とここまで書いて、そんなにパニクることはないんじゃない?と思っている。実際に感染しても致死率は低く、自分がもし罹患しても回復できる根拠のない自信は持っている。しかしマスクの買い占めや、咳が原因での喧嘩など世の中みんなが相当神経質になっているのは事実であり、そのせいでイベントや会合が自粛という名のもとに次々とキャンセルされていく…

 先が見えない不安は、やがて恐怖となり人々のコミュニケーションを破壊していく…そうならないように一刻も早く、国のリーダーたちの英断を強く要望するし、我々庶民も冷静にならないといけないんだよなぁと思う今日この頃である。
 

 

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