なぜお店をやっているのか
こんにちは、TATOMIYAの宮川です。
哲学的なタイトルをつけましたが、内容はごく普通の事。
「私たちは何故お店をしているのか」
この度、TATOMIYAを支えてくれた大事なスタッフさんの妊娠や、土日を支えてくれた学生さんたちの卒業などを控えておりお店を初めて3度目の大々的なスタッフ募集をかけました。
募集をするという事は、自分たちのお店がどういうお店なのかちゃんと自己紹介をして、理解して頂いた上で応募していただきたいと思い、私達自身も今一度考えてみました。
それは、
「私たちは何故お店をしているのか」
これを説明するために、まだまだ浅い歴史ですがお店のこれまでの変化について少し書いてみたいと思います。
TATOMIYAは私と妻の夫婦二人で始めた小さなお店です。
目指したのは私たちのこれまでの経験を武器に、気の利いたおつまみと美味しいお酒(日本酒やワインにこだわっていました)を飲めるBarスタイル。
プレオープンイベント時の写真
しかし夜の営業だけでは経営的に難しいと考え、お昼に提供できるランチを考えました。当時の私は青果業を営んでおり、熊本のお野菜や果物の美味しさに気づき、自分のお店でもこだわりのサラダなどを出したいと考えていました。
そんな時に夫婦で旅行に行った際に食べたホットサンド(ごく普通のサンドイッチでしたが出来立てで手作りのサンドイッチの美味しさに感動しました)がきっかけとなり、「お野菜をたっぷりサンドしたら美味しいんじゃない?」という話になり、二人でトライ&エラーを繰り返しできたのがTATOMIYAのサンドイッチ。
その当時は「萌え断」や「わんぱくサンド」などの存在も知らず、二人で「これはやり過ぎかな(笑)」なんて言いながら試行錯誤していました。
試作段階のバジルチキンサンド。オープン前の取材撮影に戸惑いました。
タイミング良くテナントも見つかり、お店が出来上がるまではイベントやマルシェに出店しながら大工さんと一緒にお店の工事を毎日深夜まで行っていました。相当苦労しましたが今となればいい思い出。(無理を聞いてくれて、費用を抑えながら施工してくれた大工さんには今でも感謝しています。)
そんな期間が3ヶ月ほど続き、無事に念願のお店をオープン!お昼はサンドイッチ、夜はカジュアルBarの営業。今ではもうありませんが当時はカウンターもあり、知人友人がよく遊びにきてくださいました。
当然ですが特に宣伝なども行わずにオープンしたお店は軌道にのるまでに時間がかかりましたが、開業前からの知人や友人、初期の常連さんなどのサポートのおかげでなんとか切り盛りをしていました。
最初のロゴはサンドイッチとお酒をイメージしたデザイン
夜の営業はなんとか軌道に乗り出していました。思っていたよりもお酒を飲む機会が多かったけれど、カウンター越しの皆さんが楽しそうにしてくれているのが嬉しく、自分のお店をオープンできて本当に良かったと思いました。
そんな中、予想外だったのがお昼に提供していたサンドイッチの人気がぐいぐいと上がり続けていった事。
一生懸命作っていましたが、夜の営業も行いながらの為、当時は本当に少量しか作ることができず、毎日1時間ほどで完売。売り切れた後も問い合わせや「いつ行っても売り切れている」というお叱りのお言葉などをいただき、どうしたら良いか考える毎日。夜の仕込みや準備も慣れないため効率も悪く、なんとか営業を終えて深夜にサンドイッチの仕込みをする毎日。お酒を交わす営業を終えてから、深夜遅くまでせっせと二人で仕込みを行っていました。
疲弊していくお互いを見ながら、何かを変えないとこのままでは継続して行けないと感じていました。楽しい事をするはずだったのに、毎日寝る暇もなく働いて、夕食は毎晩コンビニのお弁当。口を開けば喧嘩になり、打開策を毎晩毎晩、回らない頭を使い考えてました。
悩みに悩んだ挙句、私たちが出た答えは「夜の営業を辞める」という選択。
そこまでのお店を支えてくれたのは夜の営業に来てくれていた友人やお客様たち。そんな方々を裏切るようで、かなり悩みました。しかし、需要が拡大し続けるサンドイッチ。
こんな事を書くと「嬉しい悲鳴」とか「自慢している」と捉えれれるかもしれませんが、そうでは無く、私たちの力不足がもたらした結果です。
現に売上だけを考えれば夜の営業を継続して行くほうが飲食店という商売上、利益は多かったと思っています。しかし、こんなにもたくさんの方が求めてくれるのだから、利益を考えるよりより多くの人に喜んでもらいたいと思いました。
前置きがかなり長くなってしまいましたが、私たちがお店をしている理由はここにあります。
「より多くの人に喜んでもらいたい」
「お店に足を運んでくれる知人や友人とはお店が終わってからどこか違う場所で会えるはず」。そう考え、夜の営業は完全にストップ。せっかく作ってもらったカウンターも大工さんに頭を下げてカットしてもらい、代わりにテーブル席を増やしました。
その時、大工さんから「間違っていない、二人のお店にニーズがあるのが嬉しい」と言っていただけたのは未だに覚えています。
そこからは、どうやったらお昼の営業だけで経営を続けていけるのかを模索しながら勉強をする毎日。夫婦二人でレコードでもかけながら営業できたらいなぁ。なんてカジュアルな感覚で始めていたので、知識もノウハウもありません。
私たち夫婦は製造に専念する為にホールに出てくれるスタッフさんを募集して、少しでも多く製造できるように努力をしました。
そして皆さんの協力のもと、Barを辞めた営業をスタート。自分たち以外の人に手伝ってもらうなんて想像もしていなかった私達ですが、今に至るまで本当にスタッフさんたちには恵まれていると思います。
みんなで力を合わせる事で、今では朝からちゃんと朝食を食べて午前中からモリモリ働いて、日が暮れる頃には自宅に帰れるという当時では考えられなかった生活を送れています。
まだまだ若いお店ですが、今に至るまでたくさんの取捨選択を行い、ここまで来ました。大げさに言えば、傷を負いながらも貫いたのは、
「より多くの人に喜んでもらいたい」
これに尽きるのだと思います。
人によりその伝え方、捉え方、規模は違って当然ですが、一緒に働く皆さんにはほんのちょっとでもその気持ちを持ってもらえたらと思っています。
簡単なお店の自己紹介のつもりが少々長くなってしまいました。。。。
内容の通り、人間味のあるお店です。それでも一緒に働きたいと思っていただける方の募集をお待ちしております。
募集枠が一部終了してしまいましたが、
現在は
①8:00-18:00の間で6ー8時間 (土日祝働ける方優先)学生不可
②土日祝のみOK 1日4ー6時間 学生可
③フルタイム勤務 ※勤務内容等は要相談
となっております。
詳細は当店のHPをご覧ください。
長くなりましたが、ご覧いただきありがとうございました!
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