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たてよこのあれこれ

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たてよこ書店を運営するなかでの”あんなこと”や”こんなこと”を書き溜めていきます。
運営しているクリエイター

#空き家

たてよこのあれこれ #11

2023年も残り1週間ほど。 「あっという間だな〜」と思うのはもう毎年のことです。 今日はこちらでご報告が一つ。 実は、2023年12月4日で当店は1周年を迎えておりました。 そわそわしながらオープンさせたあの日からもう1年経ったんですね。諸々忙しい日々で、1周年記念のイベントやらお知らせやらを何もできていなかったのですが、、、 オープン前日に書いたnoteを久しぶりに読み返しました。苦しかった物件探しの時期から、コツコツと開店準備を進めた日々。懐かしいですね。本当にいろ

たてよこのあれこれ #10

このnoteは、新潟県上越市にある「たてよこ書店」という小さな書店の店主によるnoteです。『たてよこのあれこれ』と『店主のひとりごと』という2つのマガジンを更新しているのですが、『たてよこのあれこれ』では、たてよこ書店を運営するなかでの”あんなこと”や”こんなこと”を書き溜めていきます。主にお店に関わることが多いです。 『店主のひとりごと』はこちらからご覧いただけます。 灼熱の8月中旬。「たてよこ書店公開工事」を開催しました。 今年はほとんど雨が降らず、カラッカラの夏でし

たてよこのあれこれ #08

夜の雁木通りは暗い。一部素敵な照明が設置されている区間はあるものの、ほとんどの通りは電柱の街灯のみだ。住居は縦に長細く、主な生活スペースは建物の真ん中あたりにあるので、外まで光が漏れてこない。本当に人が住んでいるのか、そう思うことすらある。 たてよこ書店の営業時間は21時まで。日没以降、通りで明かりがついている場所は他にない。真っ暗な通りにポッと一軒だけ明かりをつけている。 7月4日。「たてよこ夜話」というイベントを初めて開催した。20時に集まって、夜の古本屋さんでじっく

たてよこのあれこれ #06

随分とお久しぶりになってしまった。 いつの間にか梅雨に入り、もう少しで夏に突入しそうな陽気。 毎月5本のnote更新を目標にしていたが、何かとバタバタしていてあっという間に6月も最終週。なんとか巻き返したいなと思う。 「文化」とか「伝統」なんてことを最近よく考える。 それはやはり自分が雁木町家を活用しているからで、逆に言うとそれがなければ「文化」とか「伝統」についてここまで考えることはなかったように思う。 正確な数字こそわからないが、たてよこ書店のある建物は築100年近い

たてよこのあれこれ #05

これを書いているのは5月13日。 先日、たてよこ書店の5月の営業を終えて東京に戻ってきた。東京と新潟の往復は車で、かつ高速道路の深夜割引を適用させるように時間を調整している。だいたい20時30分に上越を出発して、25時半くらいに東京の自宅に着く。時間が時間なので周りにほとんど車はなく、ただアクセルを踏み続ける時間が続くのである。 今月の帰路はいつもよりも眠たかった。コーヒーを飲んでも変わらない。サービスエリアで2回ほど寝た。運転しながら「ねーーむーーいーー」と何回も叫んだ。

たてよこのあれこれ #04

前日の天気予報では完璧な雨模様だったのに、朝起きると全く降っていない。ただ、空は鉛色で、空気もどこかどんよりとしている。お隣さんとも「雨の予報でしたよね〜」と言葉を交わす。嬉しいんだか、嬉しくないんだか。天気も気持ちもまさに”曇り”だ。 最近はツバメがよく飛んでいる。巣を作る場所を探しているのだろうか。だいたい暖かくなってきた頃に巣を作り始めるらしい。従来、ツバメが巣を作る家は縁起が良いとされているが、どうやら最近はフンの処理やその他諸々の理由で敬遠されているらしい。いかに

たてよこのあれこれ #03

夜の雰囲気が好きだ。しーんと静けさの漂うまち、ぽつぽつと明かりがついている住居、車通りの少ない道を駆け抜けていく代行の車。お店の前の道路は日中は車の往来が激しいため、夜にしかこの感覚は味わえない。現在の営業時間は13時から21時。日が落ちた16時、17時以降の時間帯のお店が好きだ。 とある日の夜、閉店ギリギリの時間に一人のお客さんがやってきた。話を聞くと、飲み会終わりの帰り道らしい。「お酒はあまり得意ではないが会社の送別会ということで、行ってきた。みんなはそのまま2次会に行

たてよこのあれこれ #02

とにかく天気が悪い。 お店を営業していて丸一日晴れたことはほとんどなく、1日のうちどこかしらで雨や雪が降る。 東京と新潟を往復しているので、東京にいるときは「この素晴らしい快晴は日本海側(山脈)のおかげなんだよな〜」と思い、逆に新潟にいるときは「こちら側のおかげで今ごろ東京は気持ち良い天気なんだろうな」と思うようになった。 以前、お店近くの小学校(店主の母校でもある)で授業をする機会があった。4年生に向けて、雁木通りのこれからについてお話しするという内容だった。その数日前に