2022年2月1日から10日まで

2月1日

弟子から「龍志師匠からお年玉を頂いた」という旨の報告のラインが届いた

本来なら2月に入ればお年玉は渡さないのだけれど、
おそらく「先月あいつに渡してないな、今日楽屋にいたら渡してやろう」と用意して下さったのだと思う

私自身前座の時、そういう周りの人の気持ちは正直わからなかったが、この年になってようやく「落語家の気遣い」について感じることが増えてきた

2月2日

日暮里寄席
前半に出ていたがじらが変な落語をやって受けていたということを聞いて、急遽ゾンビの新作をしゃべることにした

まさか自分で作ったゾンビの新作落語を日暮里寄席の高座でしゃべる日が来るなんて、前座時代想像もしなかった
彦いち師匠の「わけがわからない、でも寄席でもかけられる新作作り」の姿を間近で何度か拝見してから、「私もああなりたい!!!」と思っていたのでなんだかとっても嬉しい気分に

楽屋ではS1グランプリ準優勝のがじらと一緒に会をやらないかとはなしを持ち掛けた

結局3/8神田連雀亭で19:00から1時間(20:00まで使用可なので)会を行うことにした
S1グランプリ予選、客席に師匠志らくしかいない北沢タウンホールでしゃべった落語&会とどう向き合ったのかなどのトークをします

2月3日

入江雅人さんの一人芝居「パンクスタイル」観劇のため小田急線千歳船橋駅へ

改札を出たら弟子がいて「師匠!」と近づいて来た
私がこの日入江さんの公演を観劇するであろうからとチケットを取って駅で待っていた様子

ストーカーか!!!

入江さんの公演はいつも通りかっこよかった
公演後、会場出る時入江さんに「志ら乃さんにもこれあげます」とわらび餅を頂いた
駅前で買ったらうまかったので、とのこと

家でかみさんに「わらび餅食べる?」と聞いたら「わらび餅?」と名前はなんとなく聞いたことあるけど、よく知らないという返事が来てびっくりした

日本のOLの大半はわらび餅に食いつくと思っていたが、かみさんは少数派に属するようだ、喜んで食べてたけど

書いてて思い出した
私にとって千歳船橋は小学校から大学3年くらいまで家族と住んでいた場所
去年思い立ってその場所に行ってみたら、ほぼゴーストタウン化していた

その場所とは昭和55年にできた郵政省(当時)のアパート
当時から冬場のシャワーの出は悪かった

誰もいない棟の入り口には分厚い板が貼られており、できれば今住んでいる人も早く出て行って欲しいという圧をすごく感じた

すぐ目の前にある船橋小学校はまだちゃんと機能しているようで、きれいに整備されていた
ちなみに私は6年間ずっと4組だった

2月4日

自宅稽古日
弟子がさつまいもを持って来たので、早速「UMAIMO」(焼き芋器)に入れて焼き始めた
出来上がるまで80分程度あるので、その間稽古

私は「ろくろっ首」をしゃべったが、まだ焼き上がるまで時間があったので「天狗裁き」もついでに稽古

天狗が出てきた頃、焼き上がりを知らせる電子音が鳴った

みんなで焼き立ての芋に食らいついた

2月5日

昨日芋を食べながら、
「チラシとか作ってくれない?」と弟子になんとなく頼んだら、朝方データで送られてきた

仕事早っ

しかも演目に寄り添ったデザイン

向こう一年、チラシを作ってもらおうと思った
私の会のためのチラシではあるけれども自身の作品という形にもなるのではないか

まぁ私は師匠志らくの会のチラシとか作ったこと一度もないけど

2月6日

上野広小路亭での独演会
冒頭の30分トークのコーナーがS1グランプリのはなしのみでほぼ50分

久々にお会いする方なども多く、定期独演会の重要性を痛感
しかしまぁ慌てず隔月でのそのそ続けよう

あとやっぱり太鼓のある会場でやった方が、弟子育成的は最適であることもよくわかった一日

2月7日

独演会の翌日
全身筋肉痛
体がなまっている証拠

家に人が来る予定だったが、リモートに切り替えてもらってオンライン稽古

本当に便利な世の中になったものだとしみじみ思う

2月8日

手帳に「払い込みなど」と書いてあった
会場費を現地のみでしか払い込みできない場所が結構あるので、面倒臭がらずこの日で全て回りましょう!という意気込みを記したものであったはず

結果的にこの日は一歩も外に出ていない

ネットで振り込めるようにしてくれないかなぁ
面倒くさいんだよなぁ
電車賃もそこそこ掛かるし

そして再び手帳へ「払い込みなど」と書く場所を探している

2月9日

人情山口家&オトメカイの準備のため、入れ代わり立ち代わり我が家に人が来た

空気清浄機3台、サーキュレーターなどでできる限り空気が澱まないようにしているが、一番の効果はそれらの音に負けないように自然と声を出すようになることかも

3時間以上必死に落語を聞いているとふらふらする
しかし得るもの多し

2月10日

前日から雪の予報
そして雪
談吉との配信収録でライン通話
通話が途切れがちになるが、その時は「すっ」と黙って再び繋がるのを待つ
以前はこれができずにかなりイライラしていた

人情山口家の準備のため、山口勝平さんが家に来た
帰りしな「帽子がない!どっかで落とした!どっかで買います!」と大騒ぎで我が家を後にした
数時間後買った帽子をかぶった写真をツイッターにあげていた
エスキモーみたいだった

雪の中、オオゼキ高井戸店へ
フェンネルという野菜が見切り品のコーナーに100円で置いてあった
元々480円で売られていた様子のフェンネル
大きさは2歳児の人間くらい
「面白そうだから買ってみるか!」
と一度カゴに入れ
「クリームシチューとかに入れたらどうだろうか」
と店内をうろうろ
しかし落ち着いて検索を掛けてみると、食材として持て余しそうな感じがしてきたのと、寿司の半額が始まったので
「よし、フェンネルをやめて半額の寿司にしよう」
と、安牌に飛びつく
店を後にする時、今一度見切り品のコーナーを覗くとフェンネルが無い!
きっと今店内にあのほぼ2歳児の大きさのフェンネルを持っている人がいるんだ!どんな使い方をするのか聞きたい!と思ったが、聞いても再びフェンネルに興味を持つ日が来るかどうかわからないので、傘を差し、雪の中帰路についた

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