劇場版 鬼滅の刃 ネタバレ感想

いやー、凄い勢いですね『鬼滅の刃』
備忘録も兼ねての感想です

僕は原作はいまだに読んでいません
あくまでもアニメのみの知識でネタバレも無く映画を観に行きました
ちょっと辛辣な意見も書きますが
「そう言う見方をしたヤツがいる」程度でお願いします

まず
下弦の壱が何かもうガッカリしました
無惨様に下弦の鬼が粛清されていく中で唯一残った狂気の持ち主!
加えて無惨様の血をお代わりしてたので、そんな奴が映画でどう活躍するのか かなり期待してました

正直、能力の無駄遣い
相手を昏倒させるってほぼ最強ですよ?
先に書きますが 煉獄さんと上弦の参との戦いで この能力をアカザが持ってたらきっと瞬殺ですよ煉獄さん

んで、眠らせたまま列車ごと食らう…
…前に 子供達を使って鬼殺隊を夢の中で殺す!?
何故ホワイ?
寝ました→食べました で終了なのに…
そんな事が頭に過るので 前半は茶番劇を見せられてる気分。

挙げ句 煉獄さんに挑んだ少女が首を捕まれるのですが
そのシーンも長い!!
ずっと首を捕まれてる(実際にはギリギリと効果音も付いてるので掴まれてるよりは潰さんばかりの力の入れように見えるのですが…)
いやいや アレだけの時間 少女の首を掴んでたらもうその場で被害者一名(死亡)で色んな意味で煉獄さんの負けですよ

繋いだ縄も切るのと焼くのと どれくらいの違いなのか良くわかりませんしね
そんな中で やっと話が進んで下弦の壱探し!
ようやくキャラクターの見せ場になり 僕も眠りの誘惑から解放されましたww

ここからはやっと見たかった『鬼滅の刃』が始まった感じで
見事に下弦の壱を討伐!
お疲れさまでした~ いや~ あまり内容のない映画だったな~

……ところが!
この映画はここからが本番だった!!
突如現れる上弦の鬼! しかも『参』!
だが、僕らの主人公はもうボロボロ
ろくに戦える状態じゃない
いったいどうすればいいんだ!?
いや、彼がいるじゃないか!
炎柱、 煉獄杏寿郎が!!

ここまでの煉獄さんのイメージは 人とコミュニケーションが取れないけどメチャクチャ強い人!
(この作品の『柱』と呼ばれる人自体が キャラが突飛で総じてコミュニケーション取れなさそうな人の集まりだがww)
最初の弁当を食べるシーンでも まあ 実際に居たら残念な人って感じ、会話は出来るけど 何処を見ているか分からない事も含めて『真っ直ぐなのは伝わるけど 心を通わせられない先輩』
そんな人物像を心で描いてました

そして始まる上弦の鬼との一騎打ち!
強いぞ炎柱! 実力は拮抗してるけど圧してるぞ!!

そんな中で出した止めの一撃が 逆に決定的な致命傷を煉獄さんに負わせる結果になってしまい 何となく映画の結末は「最後の最後に煉獄さんが相討ちに持っていって終わり」なのかなと
殆どの原作を知らないアニメ組は思ったのではないでしょうか?
ここで違ったのは 上弦の参は今までの鬼とは違い『人食い』が目的では無く『強くなる事』『その為の強いライバル』その2つを一番欲していたということ
「鬼になれ!煉獄杏寿郎!」
今や死期が迫るだけの煉獄さんに訴えかけるアカザ

想像してみよう 死が目前に迫った状態で鬼にさえなれば身体もリセットされる 今より強くなれる
勿論 今までの色んな物は棄てる事になるが それ以上の物が手に入るかも知れない
だがしかし、煉獄杏寿郎はキッパリと断る!
微塵の迷いも無く その状態で更に鬼を追い詰め、まさかの、だが、期待通りの相討ち寸前まで盛り返す!

もうこの時点で煉獄杏寿郎大好き!! になってるww
『強い』キャラクターが見せる『心の強さ』
それこそ本当の強さじゃないか!!
あわよくば 鬼だけ倒して まだ煉獄さんだけ助かるラストもあり得るかも知れない!!!
とにかく鬼を倒せ! 細かい事はその後だ!!

…から、この映画には更に裏切られる!

鬼は逃げ仰せ、煉獄さんだけが散る事になる
これでは無駄死にではないか…
そう思った時に炭治郎が叫ぶ! 鬼に向かって、観客に向かって「煉獄さんは負けて無い!!」
…その言葉が欲しかった!
そうだ! コレは勝ちだ!!
お前達鬼は 闇にすごすごと逃げ帰ったではないか
この朝日は煉獄杏寿郎その物じゃないか!!

…そしてこの時 煉獄さんは幻を見る

母に誉められる幻を

その時初めて あの何処を見ているか分からない、会話する時も表情が一切変わらないその口元が弛む
今まで張り詰めていた緊張が無くなる
煉獄杏寿郎と言う人格は『母に誉められたい子供』だったのだ。
人知を越えた強さと、決して鬼に屈しない心
ここに来て『頼りになる先輩』に格上げされた人間像が氷解して また見る目が変わった

登場人物がそれぞれ煉獄杏寿郎の死を嘆き悲しみ、カラスさえも涙を浮かべ、僕も深い悲しみに包まれた

普通で有れば主人公達が「強くなろう! いつか煉獄さんみたいに」で終わる所を、ちゃんと現実が見えていて「これだけ強くてもまだ足りないなんて!!」とその場で絶望的になる、
だがしかし、そこで入る『やせ我慢』が物凄く愛おしい
リアルな心の葛藤がこの悲しみを乗り越える希望の光になっている

余談だけど『紅蓮の炎』と言う言葉、炎柱の煉獄さんにはピッタリだと思う
ワザワザ歌詞まで書かないけど『紅蓮華』とは煉獄杏寿郎の事を歌ったのかなと妄想してるww

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