装震拳士グラライザー - Momopedia
『装震拳士グラライザー』(そうしんけんしグラライザー、欧文表記:
Armored Fighter Ground-Riser)は、1967年9月2日から1968年9月29日まで、テレビ夕日系列で毎週日曜8:00 - 8:30(JST)に全53話が放映された、特撮テレビドラマ作品、および作中で主人公が変身するヒーローの名称。
キャッチコピーは「震わせろ、その魂!」。
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#オタクはすぐ幻覚を見る
あらすじ
本作では、主人公・千住菊之助と、敵組織・秘密結社イザナギを巡る一連の戦いが描かれている。本来は秘密結社イザナギの「新世界」「選民」といった野望を打ち砕くための戦いであったが、物語中盤にてイザナギ総帥が死亡、新生イザナギとの戦いが幕を開け、視聴者を驚かせた。
本節では、物語の重大な局面のみを記す。
◆第一話『装震覚醒:魂を震わせろ』
千寿菊之助は、勤めていたバイク整備工場を解雇されて以来、自暴自棄な日々を送っていた。
そんなある日、菊之助は秘密結社イザナギによって若い女が拉致される現場に遭遇。止めに入るがあえなく昏倒させられ、女と共に連れ去られてしまう。次に目を覚ましたとき、菊之助の周囲には例の女(浜辺ナギサ)をはじめ、多数の囚われの人々がいた。彼らの言うところによると、イザナギは連れ去った人々を改造し、新世界を作ろうとしているらしい。
自棄になっていた菊之助は生きることを諦めるが、牢獄の中で出会った老人・立花徳次郎によって考えを改める。しかしその時、怪人たちが徳次郎を連れ去ってしまった。菊之助は先の若い女・ナギサと共に菊之助の救出と脱獄を目指して走りだした。
怪人たちから逃げながら徳次郎を探していた彼らは、イザナギのラボに保管された黄金のナックルダスターを発見する。怪人たちに追い詰められた菊之助は、咄嗟にそのナックルダスターを装着。常人には耐えられぬ負荷を克服し、装震拳士グラライザーへと変身したのだった。
◆第二十六話『黒龍覚醒:新たなるイザナギ』
グラライザーと仲間たちによるイザナギ本部襲撃。その騒乱の中で実行された”ミサキの事故死”。最愛の人を喪った人造人間リュウの自我は、絶望によって崩壊した。
「心を持たぬ人造人間であるリュウに愛情を覚え込ませ、それをきっかけとして魂の震えを会得させる。更に最愛の存在をその手で殺させることで、リュウの自我を破壊する」。そうした一連の流れは、リュウにグラライザーと同様の「装震」の力を獲得させるための、イザナギの策略であった。
怪人たちを倒すグラライザーの前に現れた人造人間リュウは、グラライズブレードの力で装震覇王コクリュウへと変身。圧倒的な力でオーバーマグニチュードフォームのグラライザーを追い詰める。計画通りにコクリュウが覚醒し世界を征服できることを確信したイザナギであったが、ここで誤算が発生する。
ミサキの妹、ナギサ。グラライザーと共に戦う彼女が、止めに入ったのである。ミサキと似たその面影に、コクリュウの動きが止まり、その奥底に残っていた自我が復活。直後、グラライザーへと向けられていた奥義・覇王震龍斬は急激に方向を変え、イザナギに直撃、これを絶命させた。秘密結社イザナギの帝王はあっけない最期を迎えた。
コクリュウは立ち上がれぬグラライザーには目もくれず、ミサキの死体に寄り添った。彼の内心ではマグマの如き憎悪が煮えたぎっている。イザナギは死んだがミサキは返らぬ。なにが悪いのか。人間が悪いのか。人を、亡ぼせばよいのか──コクリュウの無限の復讐心は、グラライザーと新生イザナギの新たなる戦いの幕開けを予感させていた。
キャラクター
千寿菊之助(せんじゅ・きくのすけ)/装震拳士グラライザー
本作の主人公。18歳。一人称は「俺」。経営難を理由に勤めていたバイク整備工場を解雇されてしまい自暴自棄となっていたが、イザナギに連れ去られたことで運命が変わった。直情的で喧嘩っ早いが正義感の強い性格で、相手が誰であろうと曲がったことをやっていれば容赦なく叩きのめす。
立花徳次郎(たちばな・とくじろう)
62歳。一人称は「俺」。あだ名は「おやっさん」。喫茶店・立花珈琲店のオーナーであり、今は社員寮を追い出された菊之助を居候させている。大学で機械工学を専攻しており、趣味は車いじり。グラライザーのシステムメンテナンスは基本的に彼が行っている。
最終話で、グラライザーを庇ってコクリュウに殺害された。その行動が”愛”であると直感したコクリュウは魂の震えが揺らぎ、その力を喪う。結果として徳次郎の捨て身の行動が戦いを終結させたのだった。
浜辺渚(はまべ・なぎさ)
19歳。一人称は「私」。大学生で、立花珈琲店のアルバイトをしている。
浜辺岬(はまべ・みさき)
20歳。一人称は「私」。渚の姉。18歳のころに行方不明となっていたが、イザナギ本部で菊之助によって発見された。彼女自身も新世界生物の被検体であったらしいが、詳細は明らかにされていない。
人造人間リュウの世話係を任せられていたが、最終的にコクリュウ覚醒のための生贄となった(25話)
人造人間リュウ(じんぞうにんげんリュウ)/装震覇王コクリュウ
3年前に誕生した人造生命体。その身体は6割が機械、4割が生体パーツで構成されている。作中では語られていないが、設定資料集においては脳はイザナギのクローンのものが使われていたことが明かされている。
言動は比較的粗野で大雑把。創造主たるイザナギに対してもこれは変わらず、時にはそれが原因で幹部たちと揉めたこともあった。なお西洋貴族めいた服装をしているが、これはミサキの趣味らしい。
イザナギ
秘密結社イザナギの始祖にして総統。年齢不詳。人類の選別、および新世界の創造を掲げ、莫大な金と人材を動かす闇の発明家。自身の戦闘力も非常に高く、15話ではフォームチェンジ直後のグラライザーを圧倒したほど。26話でコクリュウにより殺害された。
装震拳士グラライザー(68)
装震拳士グラライザーの正式な続編。放送終了から50年の時を経て製作が発表された。装震拳士グラライザー本編と同じく千住菊之助を主人公とし、最終話から約50年後の世界での菊之助たちの新たなる戦いを描く。なお、タイトルの(68)は菊之助の年齢である。
第1話の公開に先んじて冒頭部分だけがプロローグ的に発表された。冒頭では68歳の菊之助のみならず、最終話で見事な散り様を見せた人造人間リュウの姿もあり、視聴者の期待を呼んでいる。
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