刀を亡くした侍に、鉛弾の祝福を。#2 (トレモズAct.2)
前回のあらすじ
トレンチコートを身に纏い、戦場を舞い踊るサムライ・シトリ。馴染みのバーで居眠りしている彼を、謎の女が襲撃した。シトリはその女の首を刎ねたが、謎の力でその首は元の場所へと戻り──?
「おかしいな。確かに首を折ったと思ったんだけど」
「確かに首を刎ねたと思ったのだが」
余裕の浮かぶ女の言葉に、シトリは言い返した。テーブルの残骸の向こう側、女は据え付けたばかりの首の具合を見るように首をひとまわしして、言葉を続ける。
「私の名前はツイン。君はシトリ? トゥ