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ティンパニの音域

備忘録として。

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一応、更に径の小さいティンパニも存在する。
最高音は最大限まで皮を張った状態なので響きが短め。もう半音下までの範囲で使うのが無難。



これだけだと味気ないので思い出を少し。

吹奏楽部に所属していた学生時分、打楽器専門のリペアマンにティンパニのメンテナンスに来てもらったことがある。
皮は消耗品として自分たちで変えていたが、本体はペダルやキャスターが随分固くなっていた。分解してジッポオイルで汚れを取って、グリースを塗る。汚れを取るのも滑らかに動かすのも両方油だ。

そのなかで、キャスターの根本、本体に固定するためのねじ山が潰れてしまっているものがあった。
ねじが潰れていたら、軽度であればねじを彫るための道具(めねじならタップ、おねじならダイス)で溝を彫り直す。道具自体はホームセンターでも売っているし、ねじの規格も一般的なものだ。ただ、このキャスターのねじは径が22mmと通常ではまず見かけない大きさだった。

で、どうするのかと思っていると、「これはメーカーに直接もらったやつ」と言いながら22mmのタップとダイスを出してきた。他のサイズはすっ飛ばして22mmだけ。もはやティンパニ専用である。おそらくメーカーも機種に関わらず統一したサイズで作っているのだろう。

始めは「そんな見てておもろいかー?」と言っていたリペアマンだが、私が機械科の学生だと知るとあれこれ説明してくれた。揮発性の高い油は古い油を取るのに良いなんて知識は今でも役に立っている。


そういえば楽器のリペアマンになりたかった頃もあったな。

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