胸中の手記 5月21日 わたしの親友皮膚の中
5月21日 火曜日 曇り
26時間ほど、食べるのも忘れて、自らの指針というものをはっきりさせたく、考えていたら、どうなったと思う?どうなったと思う?
人間は、食べないと、お腹が減って、変な音が鳴るのよ。別の生き物が中から呼んでいるみたいな音がするのよ。
やっと鳥の肝を煮て、多めに御飯を食べて、安心していたら今度はね、胃がびっくりしたんでしょうね。痛くて痛くて何も出来ない。
胃散を飲むと唾がたくさん口に出てきて、
酸の海に撒かれた薬が肚の中で泡立っているみたいだった。
こんな姿は誰にも見せたくないと洗面所に駆け込んで、胃と会話した。
さっきはごめんなさい。
急にたくさん食べ過ぎた。
そのうち胃は調子を戻してくれたけど
このように胃は、わたしの体の一部であって、わたしではありません。
みんなの一番の仲良しは、
みんなの体の中にいらっしゃる。
難しいです……。