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歌うことで何が起こるか

なんでオペラなんか
歌うようになったの?
と聞かれたら、
まずは、ご縁があったから
としか、答えようがないけれど…

声楽のレッスンを
受けるようになったのは6年前
それまではというと、
カラオケで歌うのは好きだったし、
中学のときは、合唱部の
掛け持ち部員だったこともある
音楽はロックやジャズや
民族音楽なんかも、
幅広く好きだったけれど
クラシック音楽については
完全に門外漢
ましてやオペラとか、
好きも嫌いも
聴こうとしたことさえなかった

そんな僕に
声使った方がいいですよ
後ろの方が喜びますよ
と言い、
せっつかれたので、と
自分の通う声楽レッスンの
体験に誘ってくれた女性がいた

僕にとって
信用のおける女性なので、
恐る恐るながら、
のこのこついて行ったのが、
いまの師匠との出会い
声を出すのが氣持ちよかったのと、
50の手習いで
カタチになるものか聞いたら
なる!との答えだったので、
続けてみることにして、
そこから、早6年ということになる

声楽は、
響きを聴かせる歌唱
マイクロフォンのない時代に、
頭蓋骨を振動させることで
聴く人の頭蓋骨に共振し、
遠くのひとに届けたのだという
はじめ魔法みたいな話だと思い、
それも興味をもつきっかけになった
レッスンで、
師匠が歌うと
スタジオにあるドラムセットや
ピアノが振動して音がなるから
驚きだ

文字通り、カラダを楽器にするべく
レッスンを受けている
深い呼吸、立ち方、
支えとなる筋肉の緊張のさせ方、
緩め方、息の勢い、息の通り道、
頭蓋のポジション、軸の持ち方、
などなど、
およそ、身体中のバラバラの意識を
一つに集約するような、
微妙な体感覚を手探りで探していく

あ!これか、と
わかったかに思えたことが、
半月後には、違う認識になったり、
やっぱりそうだ!と思えたことが
半年後に、さらに奥があったか!
と氣づきを重ねていく
カラダ、体感覚と対話していくのだ
師匠は「自分マニアになれ」と言う
はじめ何のことかわからなかったが、
いまでは、この自分の身体との対話
そのことをいっていると理解している

こうしたプロセスが、
面白くて仕方がない
歌うことの上達、
響きを増していくことと
比例していくのだから、
なおさらである

もう一つ、
歌を歌うことは、
僕にとって
自分の生まれながらの素質を活かす、
天真を発揮することに他ならない
自分固有の声帯を、ボディを
震わせながら、歌うのだから
僕に歌を歌うことを勧めてくれた人は
歌うことは、今生に生まれた
魂の目的の一つだと言った
そのとき、疑問符だらけだったこれも、
自分のもつものを知り、活かすことが、
与えらた命を活かすということで、
それが豊かさを醸成することになる
のだと理解している




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