work trousers

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2010年 2010年(工場生産)から始まり 最近も、細々と仕様を変えながら製作し続けているwork trousers。

今回は綿麻のデニムです。いわゆる紺色のデニムって、個人的にほぼ履きません。

でしたが、これは確実に頻繁に 履きます。凄く良いです。

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「すごく良い」というのは、とても絶妙なバランスの洋服の事を 僕は言います。

素材が素晴らしいとか ディティールが凝っているとか そうゆう事は、見たり触ったりして「凄いな~」とは思いますが、それだけで着たくなることはありません。

あくまでも、自身が普段着て気持ちの良いもの、「あって良かったな」と思えるモノが着たいので、ただただシンプルで何もないものでもなく「洋服様が歩いてます!」のような、着る側が洋服に寄せた顔をして歩かなくてはならないような・・・そんな洋服ではなく

仕様に気が利いていて、素材も扱いやすくて それでいて表情も良く、ふとガラスに映ったシルエットに「頼れるな!」が出るような一枚。

自身のユニホームとなるような。基本のパンツとして、まさにオールシーズン付き合える。そんな1本になりました。

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まず、ウエストの高さが絶妙です。そして、そこからのヒップとワタリの分量。

そもそも、パターンが「ワークパンツ」ではないのです。スラックスのパターンを使用しているので、ウエスト→ヒップ→ワタリ→膝→裾のラインが どこをとっても曲線的で流れるようなライン。だから、デイリーな素材を落とし込んでも、品があるように着地します。そこが 絶妙です。


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私は、個人的に『アジャスター』が好きです。ウエストに限らず、袖口も、「きゅっ」と絞れるパーツがあると、そこに「動き」が生まれるので好きです。

ただ、最初から「きゅっ」となっているのは、あまり好みではなくて、自分の塩梅で「きゅっ」としたいのです。

洋服は、普通に着るだけで良いのですが、意識して着ることでもっと楽しくなります。洋服の形は大事ですが、そこで決まるのではなくて、着方で楽しくできます。

とはいえ、「おしゃれしておりますよ!」な装いが良い!ではなくて、ほんの少しの具合が大事です。

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綿麻のデニム。色が絶妙です。デニムデニムしていないデニム。

ワザとらしく、凹凸が力強くなく、のっぺりと何もない表情でもなく、ほんの少しグレーを足したような・・

例えば、僕の場合

息子の授業参観とか休日に家族でのお出かけとか、別に気合を入れてオシャレをするような場面では無いけれども、少しだけ清潔感があるというか、「素敵です!」とは言われなくても、風景として自分がその場を邪魔をしないで、ある程度その場の空気を汚さないような・・・そのくらいの軽い奇麗目な感じの時とか

レザーシューズでも、スニーカーで公園でも、シャツジャケでも、ニットでも、T-シャツでもよくて、邪魔しなくて、尚且つ扱いやすくて、シルエットが頼れて・・・

それでいて、「デニムって万能でしょ?」という都市伝説に頼った仕上がりのお父さんにならないパンツ。

だから、僕にとってユニホームだと思う。これが基本の一本。

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「洋服をユニホーム化する」「ミニマリストになろう!」とか そうゆう洋服の考え方ではなくて、あくまで僕にとっての「ごはんとみそ汁」

「それだけあればいいじゃない!」というけれど、季節があるし 旬があるし、楽しみたいものがあって、楽しめる。欲張るわけじゃなくて、無駄にしているわけでも無くて、楽しむ事がなかったら一番もったいない。

ただ、もう年齢も年齢だし、「何かになりたくて」洋服を着ることはもうない。

何を着ても自分であるし、洋服ではなく、自分が歩いている。

だから、自分を真ん中に正してくれるような 基本のユニホームを持っておきたい。僕にとっては、この洋服です。だから、皆さんにもお勧めいたします!




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