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はじめまして

こんにちは。ビブレンス 建築と町担当のタツです。よろしくお願いします。フラフラと歩いた町や建物、覗いた美術館の展示とか中心に話ができれば良いなと思ってます。初回は日本にも関わりの深いアメリカの有名建築家の話を少しだけしようかおもいます。というのも汐留パナソニック美術館で3月10日までやってた「フランク・フロイド・ライト展」に友達に誘われて行ってきたからで特別詳しいわけでもなかったりするんですけど。
日本とライトさんの関わりについて、帝国ホテル設計を依頼されて大正2年に来日してそのほか住宅2棟と学校を設計しています。大元のホテルは完成を待たずに経営陣と喧嘩して弟子の遠藤新さんに後事を託して帰国することになってしましましたが、関東大震災でほぼ被害を受けず戦火も耐えて戦後まで日本を代表する顔としてライトの帝国ホテルは屹然と新橋に聳えていました。雅1967年に手狭になったからと解体、新しい本館が建設されてしまいます。一部は名古屋の博物館明治村に時間をかけて移築され公開されていますが全体はもうこの世に存在していません。この時アメリカではライトの建築物を解体するなんて歴史的建築物、法隆寺みたいなもの、を壊すのと同じだ、なんてもったいないことするんだと評判になったって話を学生時代に聞いたことあります。まぁものは試しに今でも帝国ホテルライト館が新橋にあったらと想像してみて下さい。厳かで静かな空間がひっそりと控えていて、街の喧騒を中和するそんな場所になってたような気がします。もしかすると今より。。って空想はとっても楽しいんですが、世知辛い世の中サクサクと古きものとして取り壊されてしまったのは今の日本でも変わりはないですね。さて、現存する残りの三つの建物の話に移りたいと思います。住宅二つ、うち一つは未公開なので見学することはできないのですが、兵庫県芦屋市の旧山邑家住宅はヨドコウ迎賓館として公開されています。山にべったりと目立たないようにへばりつく住宅はライトらしい・・とよく書かれています(実は見に行ってないのでごめんなさい)、近所の人はぜひ見てみて下さい。都内だと残りの学校建築、写真(10年くらい前のものなんですが)にもあげた目白の自由学園明日館が公開されています。いろんな催事にも利用されているのでもしかすると見られた方もいるかと思います。わたしも近所に長年住んでいたのでここは何度も体感しています。池袋のごちゃごちゃとした街並みから歩くこと10分くらい下町的住宅街の中に凛とした装いの空間としてあります。ライトは近代建築の巨匠として評されますが実は少しだけ時計を巻き戻した人だってわかると思います(近代建築ってなんだよ!って話はまた)、ちょいと時代がかってる印象ってことです。ただ、細かい飾りも少なくて直線的なことがその他の古い国会議事堂みたいな建物と違うのがわかると思います。古くもあり新しくもあり自然に対して自己主張しないで溶け合おうとするライトのエスプリが堪能できます。開放時は誰でも入れますので一度行ってみて下さい。

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