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わがまま

今日はわがままな話をしたい。てんたすのわがままを耳に入れたくない場合はこの時点で読むのを辞める事を推奨する。盛大に推奨する。わがままが何か分からない人も居るだろうから、親切丁寧に下記にて説明する。てんたすは気配りに長けている。親切丁寧に置いててんたすの右に出るてんたすは居ない。

わがまま。相手・他者・周りの者の意に反して、無理な事でも自分がしたいままにすること。したいほうだい。

死体砲台。

[閑話休題]


それでも尚、コイツのわがままが気になって仕方がないという、好奇心で構成された好奇心ボディをお持ちの物好き一同に、ひけらかすように筆を取っている、もといフリック入力を取っている訳ではない。これは言わば備忘録のようなもので、私が後から見返して過去の自分の理屈を反芻する為の物であり、あくまでも独善的で自己中心的で身勝手極まりない我欲の塊のようなものである。コレは決して誰も読まなかった場合の言い訳ではない。決して。違うから。そういうのじゃ、ないから。

[中略]

私には名前がある。それも2つもある。

1つは両親から貰った名前。所謂“本名”。個人情報そのものであり、親しい間柄でしか知り得ないものだ。親は考えに考えて付けてくれたんだろうなと思うくらい、キラキラに片足をこれでもかというくらい突っ込んだような名前だ。コレについては好き嫌い以前に20と余年を共に歩んできた名前なので、情というか愛着というか、馴れのようなものが無いはずがない。私は[削除済み]であり、[削除済み]とは私の事だ。

もう1つはハンドルネーム。てんたす。絶賛厨二病罹患中の私が大好きな3文字「特異点」と、青年期に大好きだったアイドル「りょおたす」から抜粋して「てんたす」。ポップなイメージからは、遠くかけ離れた田舎臭いケダモノのような容姿を持つ私のお気に入りのハンドルネームだ。

この備忘録は言ってしまえば、「本名とハンドルネーム、どちらで呼んで欲しいか」という核心を湿った薄汚いボロ雑巾で周りをそっと撫でるように、ダラダラと、蛞蝓が這うように記す記録である。繰り返しにはなるが、それでも読みたいならスクロールしてくれ。


てんたすは女の子が大好き。

てんたすは女の子が大好きなので様々なお店に足を運んでいる。メイド喫茶であったり、ソープランドであったり。金銭を支払わなければ女の子とお話が出来ない境遇にあり、そんな中で頻繁に出入りしている店は凡そ上記の2ヶ所だろうか。その双方に置いて、会話の中で、女の子とコミュニケーションを取る上で、大前提として必要な情報とは何だろうか。年齢、体重、スリーサイズ。それらも必要かもしれないが、先ずは名前だろう。お互いのコミュニケーションを「他人同士の会話」から「知り合い同士の会話」にランクアップさせる為には、お互いを名前で呼び合う事が必要であると考える。お前とかあんたとか貴様とかテメェとか、不特定な二人称では縮まる距離も縮まらない。お互いで名前を呼び合う事で二人は、二人のコミュニケーションは次の段階に進む。名前というのはコミュニケーションを取る上で必要不可欠だ。少なくとも私はそう感じている。

上記を前提とし、次項は、呼ばれる名前は本名である必要があるか、について。本名で呼ばなければ距離は縮まらないのだろうか、本名で呼ばなければ、ハンドルネームで呼び合って居るうちは「他人同士」のままなのだろうか、逆に本名で呼ぶ事でより密接な関係になるのだろうか。私の思う答えは「正」だ。正しいと思う。こと人間関係に置いて偽名で深まる信頼関係なぞあってたまるかとすら思う。

では、私自身は水商売のキャストに本名で呼んで欲しいのか。これについては正直「否」だ。人間関係、信頼関係以前に、店員と客。店員と客の間柄である以上、それは突き詰めても結局は「他人同士」だ。あくまでも「仲のいい他人同士」。そうでなくてはならないと考えている。金銭を支払い、相応の接客を受ける。お互いの足元を分かつ線を一本引いて、表面上は笑い合いながらも、和気藹々と談笑しながらも、本質はドライであるべきでは無いかと感じる。もしそうでなければ、店員と客という互いの立場は瓦解し、綯い交ぜになり、最終的にトラブルの引き金となってしまうのではないだろうか。本名で呼び合った結果、勘違いした客が巡り巡って恋愛感情の縺れから暴動を起こしたり、色恋に興じた2人を他の客がよく思わなかったり、同じ空間に居る他の客に個人情報はいつの間にか漏洩していたり、と、まぁ、これらは最悪のケースで滅多に無いとは思うが。杞憂で済む話と断言できる訳でもないと思う。

相手は店員で、私は客。こんな私ではあるがその程度であれば弁えているつもりは、つもりくらいなら、私にもある。はず。客として客以下でもなく客以上でもなく、あくまでも客としての振る舞いを、客である以上は求められて然るべきだと考える。要約するなら「無闇矢鱈に踏み込むな」ということだ。客が店員の個人情報を聞くことは、特に水商売界隈では禁忌とされている。トラブルを未然に防ぐ為のルール。ルールから逸脱しない為のルール。また、そのルールを守るのは客として至極当然のことだ。それぞれの水商売はルールが前提の金額になっている。キャバクラやガールズバー、果てはメイド喫茶は“お話まで”がルール。ピンサロはフェラまで。ヘルスは素股まで。ソープはSEXまで。それが前提の金額。そして、大前提として相手の身辺について詮索をしない。源氏名があれば源氏名で呼び、公開された情報のみを取り入れて、非公開領域には絶対に触れない。それが暗黙の了解だろう。ならば、逆も然り、では無いだろうか。

話が逸れたので本筋に戻す。戻す前に1つ、私は結論をストレートに伝える事をしたくないのだ。これが私のわがまま。いつも誰かの顔色を伺って生きてきた私にとって、嫌われる事は死ぬ事とほぼ同義であると言っても過言ではない。だからこそ、物事を直接的に伝える事に置いて極端に臆病になってしまう。今も、ここまでの文章、言語、文字を武装し、最短距離ならぬ最長距離で遠回りに遠回りを重ねてようやく伝えられる。

[閑話休題]

てんたすって呼んでほしい。心の奥底から、声を振り絞って、搾りきって出せる本音の限界。本名で呼んでもらえるのは正直めちゃくちゃ嬉しい。それだけの関係を、店員と客という互いの立場が有りながら、それでも尚、築く事が出来たという事実が、小便を漏らしながら小躍りするくらい嬉しい。ありがとう。ただ、他の客もいて、他の目が、耳がある空間で、本名で呼ばれることに、抵抗が全く無い訳では無いのだ。それでも親しみを込めて本名を呼んでくれるキャストさんには感謝している。ただ、半ば悪戯に、酒が回って、ノリで、連呼されるのは少し堪える。遠慮願いたいなと、感じている。無論、面と向かって「本名やめてよ!笑」とは言えるはずもない。だから、てんたすって呼んで欲しい。てんてんでも、てんちゃんでも、なんならチンカスでもいい。本名よりは、いい。


あくまで私は客なのだ。客という自覚があって、キャストに恋をするなんて事はまず無いわけで、無いというより有ってはならない訳で。本名で呼ばれて、勘違いしてしまう事も、異性同士の会話である以上、私は無いとは断言出来ないのだ。要約すると「好きになっちゃうぞ」という、地獄の亡者ですら吐き気を催すほど気持ち悪い文章になってしまうが、要するにそういう事なのだ。そういう事という事にしておいて欲しい。どうせ棘のある言葉なら自分に刺さってくれた方が幾分マシなのだ。だから、「本名で呼ばないでくれ、他の客に聞かれたくないから」ではなく、「本名で呼ばないでくれ、好きになっちゃうぞ」という事にしておいて欲しい。



でも、なんか、お金払ってお風呂入ったら、一定の時間だけ、偶然、そこに居合わせた女の子と、何故か、不思議なことに、恋に落ちてしまうんですよね。相変わらず面白い国だ。







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