『マルコムX 暗殺の真相』

Netflixのドキュメンタリーシリーズが好きなのだけど、2月公開されたばかりの『マルコムX暗殺の真相』が素晴らしかった、という話です。

少しのネタバレも気になる方はここで読むのを止めて、作品を観てもらいたい。

https://www.netflix.com/jp/title/80217478

マルコムX暗殺は、殺人の容疑で3名が逮捕・起訴され、終身刑として20年服役しています。ただ、実はうち2名はずっと無罪を主張、残る1名が他の2名は無罪であり、他にいる共犯の名前を供述しているにもかかわらず、再調査もされなかったという不可解な事件でした。
2人は冤罪であることが濃厚であるにもかかわらず、何故警察・検察は動かなかったのか？NOI（ネーション・オブ・イスラム）の暗殺指示はあったのか？警察やFBIの関与は？活動家のアブドル・ラマハーン・モハンマドが警察、検察、FBI等に対する情報公開請求や関係者への事情聴取を駆使する形で、50年強経過した現在のタイミングで、新事実を暴いていく。「暗殺の真相」というタイトルで、全然真相に迫らないで終わるドキュメンタリーも多いわけなんですが（そして、それでもおもしろいドキュメンタリーはたくさんあるわけですが）、本作は違います。

Netflixによる本作品の問題提起を受け、なんと検察が再調査を始めるとのCNNのニュースも。モハンマドさんとNetflixの綿密な取材とともにNetflixの影響力を感じます。

https://www.google.com/amp/s/amp.cnn.com/cnn/2020/02/10/us/malcolm-x-assassination-investigation-trnd/index.html