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【新しい戦隊のかたち】キングオージャー最終回に寄せて


まえおき

年齢がバレるかもですが、世代はカーレンジャーで、何故かジェットマンから今作まで一通りリアルタイムで戦隊と一緒に人生を過ごしてきたオタクです。
一番好きな戦隊作品はシンケンジャーです。今年は15周年ということで本当にめでたいです。
そんな自分の歴史の中でキングオージャーはとてもドラマチックで鮮烈で、新しい戦隊のかたちを教えてくれた名作だと感じています。 

ゲームのような世界観

キングオージャーは6国の王様の物語で、1国ずつテーマ設定がされており、まるでRPGの世界に入り込んだかのようなビジュアルと世界観です。
1話を見たときの映像美が素晴らしく、これで1年間持続するのかと予算を心配したものです(笑)
そこにはバーチャルプロダクション技術を用いた新しい撮影手法への挑戦が盛り込まれていたのです。

ポケモンやドラクエといったRPGが大好きな私はこのビジュアルですっかり胸を掴まれたのを今でも覚えています。

「無理に一つになる必要はない」

6国はそれぞれIT、医療、裁判、食事…などテーマ性があり、王様たちもその国に沿ったキャラクターとして描かれています。
王様になった経緯も、生きている環境も、価値観も何もかもが違う彼らですが、自国のためという芯と行動原理は変わりません。
前作のドンブラザーズもなかなか個性がすごかったですが、こちらも一筋縄ではいかない王様たちばかり。

最初は一丸となって頑張ろうと一つになろうとしていましたが、それぞれの国が大切な王様たちです。譲り合って一つになることなんて出来ません(笑)

そこで出た答えが「無理に一つになる必要はない」という生き方でした。

「嫌いなことはそっとしておく」という一文が素敵だなあと思います。
「人を動かす」という有名な本がありますが、他人を自分の思い通りに動かすことなんて出来ません。
変えられるのは自分だけです。
今、SNSなどですぐに他人を罵れてそれが悪いことに繋がってしまう時代です。
自分が気に入らない、嫌いだから叩く、ではなくそっとしておく。
私もそんな心持ちで生きていけたらいいなあと感じた言葉でした。

まとめ

新しい撮影技術を用いた美しい映像と、芯の通った魅了的な王様と側近たち。
そして、だんだんとその伏線が暴かれていき物語が積み上げられていく素晴らしいシナリオ構成。
1年間見てきて本当によかったと、清涼感のある最終回にスタンディングオベーション、間違いなく名作だと思います。

私の大好きなシンケンジャーもそうですが、戦隊といえば、最初バラバラだったキャラクターたちが相互理解を深めて一つになっていくのがセオリーだと思います。

そんな中、キングオージャーはそれぞれ国を背負う王様の立場から相互理解を深めた上で、「たまに協力するくらいでいいじゃん」という距離感を見せてくれました。

個性的な王様たちが互いの価値観を認めた上で付かず離れずで生きていく姿は、多様性が叫ばれるこの時代に改めてそのことを教えてくれたと思います。

キングオージャーありがとう1年間お疲れ様でした(;_;)間違いなくロスです(;_;)が、次のブンブンジャーも楽しみにしております!


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