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よめぼく3について

久しぶりの更新になってしまいました。
今は新作の執筆が一旦落ち着いて、ひたすらプロットをつくってます。
今回は最新作の『余命88日の僕が、同じ日に死ぬ君と出会った話』について。
軽く内容にも触れるので、未読の方は気をつけてください。
ほぼ読み返してないので多少の乱文はお許しください。



シリーズ3作目。
どのお話から読んでも大丈夫。
相変わらず表紙が綺麗。



発売してから三ヶ月が経った。この小説は書く前から頭の中で完璧にイメージができていたので、今までで一番すらすら書けたし、一度も筆が止まることなく書き終えることができた。
そのおかげか初稿の完成度が高かったようで(編集者曰く)、修正する箇所が過去一少なかったと思う(いつもは修正箇所がめちゃくちゃ多い。もちろん自分のせい)。
タイトルもすぐに決まったし、むしろこれ以外のタイトルが思いつかなかった。
あとは重版がかかってくれたら嬉しいけど、今回は初版部数がとんでもない数字だったので、売れてないわけではないと思う。たぶん。


この物語の主人公である崎本光は女性恐怖症で、あとがきにも触れたが学生の頃の僕にそっくりな主人公になった。
他にも水族館やクラゲなど、作者の好きなものが随所にちりばめられていて、この作品は書いていて楽しかった。

軽く裏話をすると、主人公の数少ない友人である関川という金でクラスメイトの情報を売る嫌な生徒が冒頭から登場するが、実は関川は当初存在しなかったキャラだった。
書き始めて、なんとなくこういうキャラがいたら面白そうだなと思って急遽登場させた。結果、キューピッド役というか、この物語のキーパーソンとなっていたのは自分でも驚いた。
僕はプロットにはなかったキャラやエピソードを追加しがちで編集者を困らせてしまうこともあるけど、時にこういうミラクルが起きることもあるので結果オーライ。

デビュー作の余命一年〜でいうと、花屋のおばさんは関川と全く同じで、急遽登場させたキャラだった。花屋のおばさんも最終的に重要なキャラになったので、こちらも結果オーライだった。

88日は個人的に脇役が光った作品だと思っていて、ギタリストのリュウジは一番好きなキャラとなった。実はこのリュウジは、僕がデビュー前に書いた小説の中に一度登場したことがあった。
いつかどこかで登場させたいと思っていたので、この作品の中で活躍してくれて本当によかった。
最近届いたファンレターにはリュウジや関川が好きだと言ってくれた読者の方も何名かいて、嬉しかった。
編集者からも「スピンオフとしてリュウジを主人公にした物語があっても面白いかもですね!」と言ってもらえた。

主人公やヒロインよりも、脇役に力を入れることが多く、デビュー作ではヒロインの親友の三浦さんやメガネの高田が好きと言ってくれる方が少なからずで、すごく嬉しい。むしろそっちの方が嬉しかったりする。

この作品を書くにあたり、何度か水族館に足を運んだ。
ひたすらクラゲを眺めてた。


本作を書く前に近くの水族館に出向き、飼育員の方に質問をしたり、クラゲについての資料を何冊か読み漁ったりした。
クラゲは元々好きだったが、詳しく調べてみると想像以上に面白い生き物だった。クラゲの特性はこの物語の世界観に合致していて、大袈裟かもしれないがクラゲ好きの主人公でなければ成立してなかった可能性もあったな、と終わってみて思った。

本作の物騒なタイトルからは想像もできないラストになっていると思うので、未読の方はぜひ読んでみてほしい。





ちなみに次回作は森田史上もっとも悲しい物語になるかもしれない。
お楽しみに。
また気が向いたら何か書きます。

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