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ソルトウォーター対応バイブレーション(リップレスクランク)その3

 前回、外形の大まかな形まで作ったので、今回は細部を仕上げていきます。
 フォームで作成したモデルは表面だけしかありませんでしたが、前回の最後で、頭とおしりの穴を閉じて完全に閉じた空間を作りました。すべての穴を閉じてからフォームモードを終了すると、囲まれた空間がソリッドモデル(ボディ)に変換されます。のちの作業で使用するので、左のブラウザ内のボディーにあるソリッドモデルを右クリックで3回コピーして、同じソリッドボディーを4個にしておきます。また、同様に右クリックして、ソリッドボディに名前を付けておきます。

ボディ内のソリッドモデルを複製して4個にし、それぞれ名前を付ける

 ボディを1mm厚に設定しますので、内部切り欠き用2を選択した状態で、シェル→内側の厚さ1mmを実行し、1mmの厚さで中が空洞にあっているモデルを作ります。
 修正→結合で、ターゲットボディに内部切り欠き用1を、ツールボディに内部切り欠き用2を選択して、操作→切り取りでOKを押します。これで1mm分小さいモデルができました。

1mm小さいモデル

 ウロコシェルはのちにウロコ模様を作る時に使用しますが、FDM3Dプリンターの分解能ではまともなウロコ形状は作れません。とりあえず0.2mmの厚さのシェルを作成しておきますが今回は使用しません。

今回は厚さ10mmに作りますので、XZ平面から5.1mm離れたオフセット平面を作り、そこにえらと目の位置の縦線、およびおしりのアイの位置の切り欠きを書きます。

エラと目の位置、そしておしりのアイ

 先ほど書いた縦線に構築→傾斜平面でなるべく顔に平行になる面を作ります。この平面に目を書きます。コーディングを考慮して、使う予定の目玉より少し大きな円にします。

顔に平行な面
顔に平行な面に書いた眼

 押し出しで、おしり側のアイが収まる切り欠きを作成します。切り取るオブジェクトで、メインのソリッドモデルだけを選択しておいてください。

おしりのアイ用切り欠き

 エラ分のボディが足りなかったので、メインのボディ(今、おしりのアイ用切り欠きを作成したボディ)をコピーして、もう一個ボディーを作ります。このボディーに対して、先ほど書いたえらのスケッチを押し出してえらの形のくぼみを作ります。

エラの形のくぼみ

 構築→2つの点を通過する軸でエラの頂点を通る軸を作成し、この軸を10°傾けた傾斜平面を作成します。

エラの2点を通過する軸
10°傾けた傾斜平面

 この平面に、スイープさせてえらを書くための線を描きます。角度や長さは次の工程で確かめながら何度か書き直すと、いつかうまくいきます

エラの元になる線

 今一度フォームモードに移行し、この描いた線をエラの後ろ側の曲線に沿うようにスイープさせます。そしてできたフォームの面に、修正→厚みで2mm程度の厚さを与えます。下記の図のような形状ができれば成功です。

エラのパーツ

 修正→結合で、ターゲットボディに今作成したえらのパーツを、ツールボディにエラ形のくぼみをつけたボディを選択して、操作→切り取りでOKを押します。
 そしてさらに修正→結合で、ターゲットボディにメインのソリッドボディを、ツールボディにエラのパーツを選択して、操作→切り取りでOKを押します。
 これでエラのへこみが完成です。本来はもっと簡単な方法でエラが作れるはずだったのですが、普通の作り方だと微妙に重なっていない曲線ができてしまうようで、エラーが多発します。

完成したエラ

 修正→ボディを分割ですべてのボディを縦半分にします。まだえらを作っていない側のボディ3個はいらないので、右クリックで除去しておきます。

 目の円を1.2mmほど押し出して、目のくぼみを作り、縁は0.3mmのRとします。もちろん、メインのボディーだけ加工します。

完成した目

 エラを書くために使用した5.1mmのオフセット平面に、今度は口とセンターアイ部分の切り欠きを書きます。

口とセンターアイの切り欠き

 センターアイ部分の切り欠きは普通に押し出しして切り取るだけです。

センターアイの切り欠き

 口を作るためにはまたボディーが足りませんので、さらにもう1個メインのボディーをコピーします。
 口のスケッチを押し出ししますが、メインボディーの1個は切り取りで、もう1個は交差で押し出します。

口の切り取り
口の交差

 口になる部分に0.4mmの面取りを行い、2個のパーツを結合すると口が出来上がります。

面取りして結合

 また5.1mm離れたオフセット平面に顔の模様を描きます。そしてまた、ボディを複製します。口の時と同様に1個は押し出し→切り取り、もう1個は押し出し→交差です。
 交差で作成した顔の模様のパーツに対し、面をオフセットを使用して0.3mmへこませます。そしてまた2個のパーツを結合して顔の模様を作成します。

顔の模様が完成

 今度はXY平面そのものに対してヒレを書きます。ヒレがあるものとないもの両方試しましたが、ある方が明らかに立ち上がりが良くなり、動きもわずかですが大きくなります。あったほうがいいと判断しましたが、大きくし過ぎるとぶつけた時に割れます。ほどほどの大きさにしておきます。

ヒレのスケッチ

 背びれは1mm押し出します。臀びれは0.5mmです。Rをつけたら外径は完成です。次は内部構造を作ります。

Rをつけてヒレが完成

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