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地元の消防団に33歳で入団して感じたこと

わたしは33歳で地元消防団に入団しました。
きっかけは、住宅を購入してある村に越してきたときに会社の先輩からの誘いでした。その先輩は消防団のOBで最近は団員数も少なくなってきているのもあって退団歳でもありましたが一年だけでもとお願いされました。長く住んでいく村なので少しでも顔見知りが出来ればなという思いで入団することを決めました。
式典では、新兵代表として宣誓も行い、一年だけだけど楽しくやるぞーと心の中で意気込んではみたもののこんなにやることあるんだと少し後悔・・・泣

操法大会とはなんぞや?

消防団に入って衝撃を受けたのは操法大会。入るまでこの大会自体を知らなかった自分はこのせいで入ったことを心底後悔することに。
うちの村の消防団では役場の駐車場を借りて、平日の夜週3、土日のどちらかで練習を行っていました。そして、ここでこの大会に熱意をもつやつ仕方なくやるやつでものすごく温度差を感じました。嫌だなと思ったことをとりあえず箇条書きで書いちゃいます。

  • 指揮として決まっていたやつが大会2週間前でやっぱやらんと言う。人数も足りないので全体で総入れ替え。(せっかく覚えたのに)

  • 車両を持ってくるのが大変。往復25分(詰所が山の奥すぎ)

  • うちのメンバーに10年以上やってるやつがいて、操法に対する思いがありそしてすぐキレるタイプ。(マジで苦手)

  • OBの人達が毎回きて熱意ある指導。(あんたら誰だか知らんねん。)

  • 自分は3番員を担当したが水もろくに出せず、全然ダメダメで年下たちから叱責の嵐。(だったらいちから教えてよ泣)

  • ストレスで体重5kg減る(食欲なくすよ)

  • やたら飲み会の行事が多い(とくにOBとの交流が多すぎ。うちだけなのか?)

  • 通しの練習をするためのレーンをわれやわれやと取り合いすぎ(班長衆で喧嘩勃発)

消防団やめようが口癖になるくらい病んでましたが、なんとかチームで通しまでもってこれるようになり、村の大会では3位に入賞することが出来ました。最初の審査員講習会では最下位のチームだったので(水が出せず操法中止をくらう)その時は、操法に熱いやつが「俺はこのチームで出たくない」と言う事態もありましたが、結果オーライじゃないでしょうか。だが正直もう二度と出たくないですね。

珍しく12月にはうちの近くで山火事が発生して3日も消えない大がかりな消火活動がありました。重いジェットシューターを持ってシュコシュコ水を火や煙に撒いての繰り返し。そして俺はちょうどその日会社のボーリング大会と忘年会があったのにみんながワイワイやってる中、山奥で煙に囲まれ足をくじきながら消火活動。山の傾斜が崖並みに急なんじゃ泣
変な気が起こったのかやっている自分がすごく勇敢に思え一人でそそくさ奥の茂みまで突っ込み帰り道がわからなくなりマジで遭難しかけしまいには煙であたり一面がわからなくって隊員たちに見捨て去られるところでした。点呼ってホント大事ですね。あとで探しに来てくれました。つくづく自分は迷惑野郎です。


その後の活動もいろいろありましたが、自分の中で最大の事件が起こりました。
年度末総会で一年間の活動に携わってきた手当を現金で支給されるのですが、封筒で幹部たちから渡されます。
自分は6万8000円ももらえました。よしこれで娘の自転車を買ってあげれるぞと心のうちで喜んでいました。
ちょっとトイレに行くついでに、椅子の上に現金が入った封筒を置き帽子を乗せておきました。帰ってきたら

帽子の下のものが消えてるではないか!


そんなまさかと思い会場中を見渡しました。みんなに探してもらいました。どっか出てくるだろう思い必死に探しましたがマジでない。
疑いたくはないが疑ってしまうよ。お前らの中に誰か盗んだやつがいるんじゃないかって。そんな卑しい心は持ちたくないが、大ごとにしたくなくしょうがないかって明るく振舞いことをおさめた。自分が悪いのはわかっているが一生懸命じゃないにしろ頑張ったのにこんな仕打ちがくるとは・・・

そして解散のあとため息をついて歩いていたら、自分より一個上の人が近寄ってきた。その人は、この村で初めて消防団を退団せず残って活動している前例をつくった人だ。いきなり自分のポケットに手を突っ込んできた。封筒だった。その人は言った「俺はお金のために消防やってるわけじゃないからさ、お前がもらった額よりは少ないかもだけどまあ家族のために使ってやって」
自分の手当を封筒ごと渡してきました。さすがに受け取れないと全力で断りましたが、どうせパチンコにしか使わんでとかたくなに拒否されたので全力でお礼を言った。こんなかっこいい人がいるんだとなぜか涙が出てきた。すごく酒癖は悪くてすぐ裸になったり、酒をぶっかちゃう人だけどマジでかっこいいよあんた。あたしゃ惚れ惚れしちゃうよ(ちびまる子ちゃん)
そのまま封筒ごと神棚にかざってしまった。

なにはともあれ消防団をやって思ったことは、有事の際は本当に大事だと思いました。自分の村は自分たちで守るみたなのは大げさだと思っていましたが、土手火災などは早めの消火で被害を最小限に抑えることもできたし、山火事も手分けして消火したから民家まで火がいかなかったと考えると大事だと思った。ただ、活動とは別で独自の伝統みたいな行事はやめたほうがいいのではと思いました。とくにOBとの交流や、慰労会のキャバクラとか、旅行、よくわからん集まりとか泣
最近は総会の来賓の数のが団員より上回ってる始末で会場準備が大変・・・

でもやっぱり知り合いはたくさんできました。娘の保育園でも声をかけられたりするのは嬉しいですね。

こんだけ嫌なことを書きましたが自分は退団せずに班員として活動を続けております。そのことについてはまた後日書きたいと思います。




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