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特養での宿直廃止

今回は介護報酬改定の中で、目立たず地味にしれっと変更になっていたが、とても影響の大きい変更があったことについてです。

今回の改定は様々な改定が行われ、プラス改定になったものの他産業並みの賃金改善を行えるほどのプラスではなく、今後もさらに経営努力が必要になってきます。
特養に関しては20単位近く上がったのでありがたいですが・・・

改定内容については詳しく書きませんが、介護給付費分科会等では全く俎上に上がっていなかったことが、Q&Aでしれっと載っていたことにびっくりしました。
こちらです。

【特別養護老人ホーム】
○宿直員の配置について
問178 特別養護老人ホームにおいて、夜勤職員とは別に、宿直者を配置する必要があるか。

(答)
  社会福祉施設等において面積にかかわらずスプリンクラー設備の設置が義務付けられるなど、消防用設備等の基準が強化されてきたことや、他の施設系サービスにおいて宿直員の配置が求められていないこと、人手不足により施設における職員確保が困難である状況等を踏まえ、夜勤職員基準を満たす夜勤職員を配置している場合には、夜勤職員と別に宿直者を配置しなくても差し支えない。ただし、入所者等の安全のため、宿直員の配置の有無にかかわらず、夜間を想定した消防訓練等を通じて、各施設において必要な火災予防体制を整えるよう改めてお願いする。

※「平成 27 年度介護報酬改定に関する Q&A(Vol.1)(平成 27 年4月1日)の問 137 及び問138 は、削除する。

最初見た時、ん?何かの間違い?
ん?特養の事?

と、びっくりしました。

まさかこんな形で配置義務がなくなる?というかこれ、今までも良かったの?なんてそんなことまで思ってしまいました。
(今までは配置義務がありました)

そもそも、宿直者って拘束時間は長いですがほとんど仕事はありません。
施設にもよるかと思いますが、いなければいないで済む施設の方が多いんじゃないでしょうか。

当施設でも17:30~翌8:30までですが、仕事内容は、出勤直後に夜間帯にいる職員と利用者の人数の確認、戸締りの確認。
22時、遅番が退勤した後、巡回し施錠。
5時、開錠。
何もなければそれだけです。
何か起きたことと言えば、夜間に利用者がなくなり家族が来るときの開錠施錠と、雪が降った時の雪かきくらいです。


このQ&Aは令和6年3月15日に発出されたので、すべての特養で4月以降も配置する予定でい都と思いますし、シルバーに委託している施設も多いので、令和6年度の契約は済んでしまっている施設も多いかと思います。

当施設もシルバーに委託しているため早急に話しをし、令和6年4月末で契約終了ということで話が決まりました。

なぜ、急いだかというと、当法人は特養を2施設経営していますが合わせて年間400万円支払っています。
これがなくなるのはかなり大きいです。
職員に賞与の上乗せができます。
単純に計算しても、1人頭5万円程度上乗せできそうです。(法定福利費別)

おそらくQ&A見てない人は知らない人もいるかもしれません。
シルバーも他の特養からそういう話は聞いてないですが、それは本当ですか?なんてことも言われました。

特養経営者さん是非ご検討を。
そしてその分賃上げを!

それではまた。

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