人事制度は必要か?

 私は人事制度屋さんです。自己否定になるようで矛盾していますが人事制度はない方がないほど理想的と思っています。年功序列給与制度、いいじゃないですか。
 でも、給与がちょっぴりしか上がらないと不満もでる。かといって、奮発して上げてもあっという間に忘れてしまう。賞与だといっても昨年度より下がると不満が出る。それが人間です。
 評価制度といい、報酬制度といい、これら金銭的報酬に頼って働きやすい職場が自然とできるというほど、現代は単純ではありません。家族像の変化や共働きの増加、高年齢者雇用、同一労働同一賃金・・・。シニアを優遇せよといわれて定年を上げると若い人が入ってこない。有期雇用だからといって賃金を安くする理由にもできないといわれ。現代人事は、まさに全面戦争の状態です。
 次回以降、評価制度の種類や本音、給与制度、さらにはこれらの背景にある等級制度orジョブ制度という呪縛を述べたうえで、非金銭的報酬、トータルリワードについても触れていこうと思います。