帰り道
パラパラ…
雨が降り始めた。
ザー…
激しく降り始める。
ピチャ…
何かが地面に落ちた。
シーン…
そして、静寂に包まれる。
ぬるり…
何かがゆっくりと動いた。
カサカサ…
何かの気配を感じる。
ガチャ…
ドアを開いた。
ドクン、ドクン…
急に心臓が早くなる。
「キャー」
彼女は雨に濡れて尻尾を振る犬の姿を見た。それは迷子になっていた愛犬のムギだった。長かった捜索は終わり、二人(一匹)は家の中へ。
窓を叩く雨音は続いていたが、部屋は暖かい光と安堵感に包まれていた。
その夜、彼女はムギと一緒にベッドに入った。ムギは彼女の腕の中で丸くなり、眠りについた。彼女はムギの温かさを感じながら、ゆっくりと目を閉じた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?