お客様の心を「わしづかみ」にする方法
おはようございます。
今日もご覧いただきありがとうございます。
本日のnoteはお客様の心理を予測することで商売が安定した事例を書いてみます。だいぶ長く(約12,000文字)なってしまいましたが、良かったらご覧下さいね。
「景気が悪いから売れないのも仕方ないか!」
「少子化だから仕方がないよね!」
「大型店が近くに出来たから、ますます売れなくなったな~」
これらは、全て昔の私の口から出ていた愚痴でした。つまり自分の店が売れない事全てを他の要因だと思い込んでいたのです。
今思うと、なんと恥ずかしい考え方をしていたものだと反省しております。
今はおかげさまで売り上げはある程度順調に推移しておりますが15年ほど前までは、冒頭書かせていただいたような状態がずっと続いており、売り上げも長い間低迷しておりました。
世の中は景気の動向で売り上げが左右される業種が沢山ありますが学生服業界も少子化の影響で、売り上げが増えない事は仕方のない事だと思い込んでおりました。
しかし、悪い状況の中でも、自分の周りを冷静に見回してみると売り上げを順調に伸ばしているお店は沢山あります。
お客様が「売ってください」と、行列ができる店もあり、キャパオーバーになり、キャンセル待ちのお店だって数多くあります。
自分の店が売れない理由は、景気が悪いからでも、少子化になったからでも大型店が来たからでもなかったのです。
つまり「この店で買いたい」と思うような仕組みをお客様に提供できていなかっただけなのです。(この気付きがあったのが約15年ほど前でした。)
「売りたい」 「売りたい」 こんな事ばかりを考えていると
「どうしたら売れるようになるか」
「どうしたら利益率を上げることが出来るか」
「どうしたら、どうしたら・・・・」
と、自分の店や、自分の事を中心に物事を考えるようになり「売り上げ」という言葉が頭から離れなくなってしまいます。
なぜ売れないのだろうという事を自分視点で考えるように凝り固まってしまうのです。
すると、どうしても自分の商品をお客様に買って頂くためのノウハウに頼るようになります。
たとえば、このような情報です。
・お客様にイエスと言って頂く方法とは
・営業に行って、ドアを開けていただく方法とは
・チラシを効果的に撒く時期とは
・次回訪問時に、提示すると話を聞いていただける魔法のツールとは・・・。
これらはとても魅力的ですぐに飛びつきたくなるようなノウハウに見えますが、冷静に考えてみると、全て販売者視点のテクニックです。
私自身も昔は、本屋さんでこのようなノウハウ本をたくさん購入して読んだものです。
しかし、販売者視点のノウハウ本を読んでも、なかなかお客様から支持されるような状態にはなりませんでした。
今考えると当たり前の話なのですが
本に書いてあるノウハウをそのまま真似しても、全ての行動が自分の売り上げを増やす為のものになりますのでお客様の考え方と、どうしてもギャップが生まれていたのだと思います。
私は、これらのノウハウをすべて否定しているわけではありません。
なぜなら、ある一定の効果はあるからです。
一時は売り上げが上がる場合もありますが、お客様から継続的に支持されるという状態にはなりませんでした。
お客様から支持されるという事は、リピーターになって頂く事や、良い口コミが発生するという意味です。
自分自身が、「次回も行ってみたい」どうしても人に紹介したい店ってどんな店だろう?とイメージいただくとわかるのですが
その店には
何か特別な魅力をかもし出しているところが多いのではないでしょうか?
本に書いてあるような、販売者視点のノウハウだけを実践している店では、リピートしたくなるような魅力は湧きません。
その魅力とは突き詰めて考えてみると「付加価値」だと思うのです。
その店独自の付加価値があるからこそ、お客様はその魅力に惹かれ何度もリピートし、人に紹介したくなります。
では、ここからは少し付加価値について考えてみます。
自分が扱っている商品やサービスはライバル店も同じようなものを販売しています。
自分の所だけが、特別なものを販売しているわけではないという意味です(一部特殊な店は除きます)
お客様や見込み客は、何を基準に購入店を決めているのかというと個々それぞれの判断基準によるので一概には言えません。
あえて言うならば
・立地条件
・お店の居心地よさ
・商品のアイテム
・販売員の接客態度
・アフターサービス 等々です。
もちろん値段も重要な判断材料にはなりますが、ここではあえて除外して考えてみます。
それから意外と見落としがちなのが、お客様の事をどれだけ気にかけているのかという気遣い、心配りです。
これもとても大切な付加価値となります。
相手の事を思いやる事の重要性は、マーケティング関連の本の中にはあまり書かれていません。
ほとんどの本が
販売者視点で書かれているからです。(読者の受けが良いのでしょう)
もちろんそれ以外の素晴らしい本も探せば沢山ありますので、ぜひ探して読んでみてください。
では、単純にお客様を気遣い、心配りをすればよいのかというと、必ずしもそうではありません。
自分の売り上げを増やす為に、お客様を気遣い、心配りをする。と考えてしまうと、これまた自分の店の売り上げを増やす為というのが目的となり自分視点になってしまうからです。
では、どうしたらよいのかというと
自分の商売をしている最初の「目的」を明確に持つことだと思います。
売り上げは
最終結果としてついてくると考えれば売り上げを増やすという事が第一目的ではなくなります。
もう一度言います。
「売り上げは結果」だと考える事です。
では、最初の目的とは何でしょう?
これも、販売店それぞれ違って良いと思います。それだとなかなかイメージできませんのでいくつか例を出してみます。
たとえば「銀行員」
私が昔銀行員でしたので、事例の1つとして出してみました。
★銀行員の目的
銀行員の主な仕事といったら
・預金をして頂く事
・融資をする事
大きく分けてこの2つになります。
もちろん今はそれ以外にもたくさんありますが、一般の方がイメージしやすいように2つに絞りました。
この目的のために、銀行員は主に何をしているのかというと、預金をしていただくために、新規口座の開設をお願いしたり、安定預金にする為に、定期預金をお願いしたりしています。
私自身も、昔はそのような行動をしておりました
当たり前の行動のように感じますが、考えてみるとこの行動は銀行側視点の行動です。
最初の目的が「預金を集める為」の行動になっているという意味です。
では、これをお客様視点で目的を考えた場合、最初に何をすべきなのでしょうか?
気遣い、心配りという視点で考えてほしいのですが、どのような行動をとればよいのか少し考えてみてください。
そう考えると
ストレートに「預金してください」とはならないはずですね。
ここでの最初の目的は、いくつか考えられますが、お客様が、銀行から気配り、心配りをしていただいて「ありがとうございます」という状態になって頂く事を目的とすべきです。
具体的には
・もしお客様が自営業でしたら、
・そのお店が儲かるようなノウハウ(ニュースレター)を提供する
・そのお店のエンドユーザー(お客様)が喜ぶような情報を提供する
・セミナー講師を呼びマーケティングセミナーを開催し招待する
これだけでも銀行側の気遣い、心配りの付加価値を提供したことになり、預金者に喜んでいただけます。
ですから、「お願いします」的な営業をしなくてもお客様自ら、「この銀行で預金しよう」という状態になるのではないでしょうか。
お店(お客様)が儲かりそうな情報を出している銀行は、そうそうありませんのでそれだけでも、大きな付加価値になるのは言うまでもありません。
では
・お客様がサラリーマンだとしたら
お店が儲かる系の情報には興味を持って頂けないのでもっと別な情報を提供すべきです。
たとえば
・銀行マンが知りえるお金の裏情報(こんなコインは価値がある)
・記念コイン情報
・銀行マンお勧めグルメ情報
・旅行の穴場情報
このような情報を定期的に流してあげてはどうでしょうか?
全ての方が喜ぶ情報というのはありえませんが、一部の方が喜んでいただければ、そこから良い口コミが発生し新規客が増えるかもしれません。
お客様が年金受給者だったら
年配の方は、お店を経営している方はわずかですし、食べ物の趣向も若い人たちとは違いますのでまた別の情報発信が必要です。
たとえば
・年配者向けのラクラク健康体操情報
・年配者向けの、消化が良く栄養満点の食事情報
・いざという時に困らない、終活セミナー情報
・孫と笑顔で仲良く暮らす為の情報
あと一人暮らしのお年寄りも増えていますので気軽に参加できるようなコミュニティーの場を作り、定期的に提供してあげても、とても喜ばれるはずです。
それが、参加した方の生きがいになったとしたら、そこから良い口コミが発生し、年金受給者の振込口座も増えるかもしれません。
では、融資の事で考えてみましょう。
融資は、銀行の柱と言っていいほど大切な収入源になっています。
銀行は、預金を集めて、その対価として利息を預金者に払っており
融資は、その対価として融資先から利息をいただいています。
預金利息と、融資の利息の差(利ざや)が銀行の利益となりますのでとても大切な収入源というわけです。今は、融資方法が昔とはずいぶん変わってきましたが
今も昔も変わらないことは、確実に返済見込みがある優良企業に銀行は融資をしたいというところです。
もちろん、今は資金繰りが大変でも、将来的に優良企業になる見込みのあるところへ融資するのも銀行の役目であることは、言うまでもありません。
では、その為に銀行の営業は何をしていたのかというと単純にお金を借りてくださいと個別に頼んでいました。
(これはずいぶん前の話ですので参考程度に聞いてください)
お金を借りてくださいという事は、銀行側視点で見ると、「利息を払ってください」という事です。
あなたに融資することにより稼がせてくださいという意味でもあるという事です。
では、お客様視点で考えてみましょう。
お客様は、事業を拡大することを考えていれば、当然事業資金として融資をお願いする気持ちにもなりますが、そもそも、それほど儲かっていなければそこまで頭が回る方はあまりおりません。
ですから、銀行側はお客様がその融資したお金を効率的に使う方法や事業を拡大した時に、どのようなお客様を紹介できるのかという事を提示出来たら安心してお金を借りることが出来そうです。
当然それなりの裏付けが必要ですが、銀行はお金を貸してそれでおしまいというのが一般的です。
その後の経営に対しても真剣に考えてあげる事が出来れば、お客様も共感でき、それ以降の融資もスムースにいくのではないかと思います。
これらの事が、銀行側だけで出来ないとしたら、銀行の取引先で、そのようなノウハウを持っている方とコラボレーションするのも1つの方法です。
税金対策の事を知っている税理士と、マーケティングの事を話してくれるセミナー講師と事業拡大に成功している会社の社長さんと、中小診断士の方と手を組んでも良いでしょう。
実際には難しい方法かもしれませんが一つの例として考えてみると面白いですよね。
銀行が手を組もうと思えば、いろいろな方が思い浮かびます。
最近では、マッチング(コラボ)の場を提供する銀行や、マーケティングセミナーを開催する銀行もちらほら出てきましたがお客様のために本格的にやっているところは少なく感じます。
銀行側の方で、もっともっとお客様に対する気遣い、心配りを持って頂ければ色々なことが出来るような気がしてなりません。
銀行は、それだけ沢山の強みを持っているからです。
では、事例の2つ目を出してみます。
★問屋さんの目的
私は、小売店を経営しておりますが世の中の仕組みを考えてみると
・メーカー
・問屋
・小売店
・生活者
こんな感じになっています。
もちろん業種によって、この仕組みは色々ですが、分りやすいように4つにしてみました。
この4か所は、それぞれ役割分担があって
メーカーは、主に商品づくり
問屋さんは、それを地域の小売店さんに卸す役割
小売店は、仕入れた商品を生活者に販売する役割です。
この辺は、今も昔も基本的に変わっておりません。
しかし、この役割分担も視点を変えると全く変わってきます。
まずは、この中の問屋さんの目的についてまず考えてみます。
私のお店も、主に問屋さんから商品を仕入れていますが、今も昔も問屋さんのやり方は、ほとんど同じです。
新しい商品がメーカーから出ると、その商品説明に来たり、展示会があると、その案内状を持参し来場を促しに来たり、頼んだ商品を配達に来たりします。
これらをする目的も
問屋さん視点で考えてみると「売り上げを増やす為」という事になります。(仕事の一部分と考えれば間違ってはいません)
では、小売店視点で考えたらどうなるのでしょうか?
小売店は何を一番望んでいるのかという事です。
新しい商品でしょうか?
すぐ配達してくれるという利便性でしょうか?
展示会で新商品を発注する事しょうか?
どれもそれらしい理由に見えますが、小売店が一番ほしいのは
売り上げを増やす為の情報(ノウハウ)です。何よりも一番ほしいものは斬新な情報やアイデアなのです。
ですから、問屋さんがお客様視点で販売する最初の目的を考えるのでしたら
小売店が売れるようになる為には、何をすればよいのかという事を考えその情報を届けることを最初の目的とすべきだと考えます。
問屋さんには、そんなことは出来ないと思われるかもしれませんが、問屋さんの強みをフルに活用すれば決して出来ないことはありません。
小売店と違って、問屋さんは活動範囲が非常に広いので、いろいろな店の情報を集めることが可能です。(やっていないだけです)
特に繁盛店の情報は、問屋さんの宝物になります。
たくさん買って頂いている店ほど、それなりの販売ノウハウを持っているのでその情報を聞き出し、許可を得たうえで他店に情報発信すればよいわけです。
これを意識してやっていれば、自然と他の小売店から支持され、売り上げも増えてくるはずです。
もしそのような問屋さんがあれば私も、取引をお願いするでしょう。
良い情報は小売店にとってものどから手が出るほどほしい宝物だからです。
マーケティングの勉強をしているのはほとんどが、最前線の小売店経営者や、中小企業の社長です。
私は、問屋さんこそが、その辺を勉強して、情報を小売店に流すべきだと考えています。
小売店が最もほしいのは、商品そのものではなく魅力的な情報だからです。
では最後に、小売店の目的について考えてみましよう。
★小売店の目的
小売店というと
ちょうど私と同じ立場なので私の事例を含めて紹介させていただきます。
この事例は多分このレポートを読んでいただいているあなた様の立場と同じだと思いますので、少し丁寧に説明させていただきます。
時間をかけてじっくりとご覧ください。
まずは、私自身の商売の明確な目的を書いてみます。
それは
「お客様にサプライズのサービスを提供して喜んで頂く事」です。
もう少し簡単に言えば 「喜」「快」の提供です。
学生服の販売店は
お客様としての対象者が子供さんと親御さんになります。
その対象者に喜んで頂く事が私の最初の目的です。
この段階では、売り上げや売り込みという事は一切考えません。
どんなサービスをしたら親や子供さんが喜んでいただけるのかという事だけを徹底的に考えています。
私の業界は、財布を握っているのが、お母さんという場合が多いのでお母さんが喜ぶことは何だろうと考えたわけです。
そして、いろいろなことを実践してみました。
8割以上は失敗でしたが、中でも反応の良かったものを少しずつ改良して実践し続け今に至っています。
では、実際にどんな事をやっているのかという事を紹介します。
まず、「親が喜ぶこと」と考えたときに私自身も2人の子供を持つ親なので自分(親)だったら何をされたら嬉しいのだろうと考えました。
母親と父親では少しとらえ方が違うとは思ったのですがまずは自分だったらという事で考えて下記の3つが思い浮かびました。
1・親自身が小売店から直接サービスをされてうれしいと思う事
2・自分の子供がお店からサービスをされて親がうれしいと思う事
3・お店からアクションを受けて自分の子供から親に何かをされてうれしいと思う事
この中で
自分だったらどれが一番うれしいのかといえば2番だと思いました。
子供の喜びは、親自身の喜びでもあると思ったからです。
そして最初に考えたのが子供さん宛のこんな「ポエム」です。
このポエムを書いた目的は、小学校6年生の子供さんに自分の将来の目的をしっかりと持ってもらいその目的に向かって1歩ずつ歩んでいただきたい。
そして立派な大人になってほしい気持ちから書かせていただいています。
自分自身が大人になってこの事に気づいたので学生のうちに意識していただきたいというのも理由の1つです。
1人1人筆ペンを使い手書きで作成し、最後に●●さんへ、●●くんへ と子供さんの名前も書きこんでいます。
このポエムと一緒に同封しているのがこちらの開運祈願のお守りです。
お守りについている四葉のクローバーは印刷ではなく私の家で栽培しているものです。
本物を付けることにより、差し上げた方に幸運が届きますようにと願いを込めて差し上げています。
あと、手書きの令状も一緒に同封しています。
ちろんこれらは、売り込むためのものではありませんので、売り込みや、紹介をお願いするような言葉は一切載せません。
送る目的が、売り上げを増やす為のものではないからです
これらを送りますと、最初に子供さんが喜びます。
特にポエムは、子供さんのデスクマットの中に入れてくれる方が多く、人気があるという事は後々わかりました。
中には、玄関先に額に入れて飾ってあるお宅もありましたので、それを確認した時は、とてもうれしかった事を思い出します。
子供が喜ぶという事は
その状態を
親も見ているという事ですので親からも喜ばれ、感謝もされます。
つまり、販売者、お客様の子供、保護者共感できた事になるのだと思っています。
人の脳というのは、教えられて記憶するメモリーと、体験することによって記憶するメモリーがあると言われています。
勉強等で教師が教えてくれる言葉情報は、忘れる確率が高いのですが、体験することによって記憶する場合は、記憶に深く刻み込まれるので、忘れにくく、思い出しやすいものです。
自転車に初めて乗れた時の事を思い出してみてください。
後ろで親が自転車を持って補助しながら一緒に走っているときに、親が突然手を離し、自然と乗れるようになったあの瞬間です。
「乗れた、乗れた」と親子で喜んだ時、感情が高ぶり、自転車に乗るコツはその後一生忘れることはありません。
つまり、体験をする事によって感情が大きく「喜」「快」に振れたとき、私たちは体験メモリーに深く刻み込まれ忘れる事のない場所に記憶されるわけです。
もちろん単純な体験ではすぐに忘れてしまいます。喜怒哀楽に大きく振れたときに体験メモリーに刻み込まれるわけです。
私が行っているサプライズサービスも、お客様の体験メモリーにある程度入ることが予想されるので、お客様はよく覚えてくれて、何かの時に人に喋ってくれます。
これが口コミです。
詳しく話すと長くなりますので口コミに関しての話はこの辺にしておきます
これらのグッツには決してお金をかけているわけではありません。送料を含めて、せいぜい120円くらいです。
たったこれだけでも、お客様が共感していただけるので、お金をかければよいというわけではないという事がお分かりいただけるのではないでしょうか?
では、もう1つさらにお金のかからない方法を紹介します。
この方法は、先ほど3番目に紹介させていただいた
・相手からアクションを受けて
自分の子供から親に何かをされてうれしいと思う事という中から考えた方法の1つです。
では、下記をご覧下さい。
このメッセージも、毎年子供さん宛に書いて贈っているものです。
自分の誕生日は、視点を変えるとご両親との絆記念日なので、親に対して感謝しましょうという私からのメッセージです。
中学生になる歳というのは、大人への階段を1段上る時期。
普段なかなか親にお礼を言う機会はないから、自分の誕生日が良いきっかけになりますよというメッセージでもあります。
たった1枚の紙切れに書かれたメッセージですが、親御さんから、お礼を言われることもあるので、そんな方はきっとお子さんから何らかのお礼の言葉をもらっているのでしよう。
私は、そのコーディネート(メッセージの発信)をしただけですが、とても感謝される事があるのです。
今までは、お客様に「喜」や「快」の提供という仕組みをいくつか紹介させていただきましたがもう1つお客様が喜ぶ方法がありますので
そちらも紹介してみます。
どんな方法かというと
それは、「不」の解決のお手伝いです。
不とは「不満」「不服」「不安」「不便」等です。
お客様が感じている、あるいは思っている様々な「不」の解決をしてあげる姿勢を見せてあげるとお客様はとても喜びます。
お客様が抱えている「不」とは様々なものがあります。
わたしの業界でいえば
正しい情報不足による「不満」がその1つです。
学生服の販売は、季節的なものがありますので、普段はあまり学生服の情報を聞く事や、目にすることはありません。
ところが、自分の子供が6年生になると、とたんに近くの学生服店からいろいろな情報が入ってきます。
客観的な情報でしたらまだ良いのですがそのほとんどが売り込み情報です。
・今予約するとこんなにお得ですよ
・当店では、こんなサービスを実施しておりますので・・・
・この制服の特徴はこんな所で、他にはない機能です。ぜひ当店で
というような、買ってくださいという販売者視点の情報ばかりです。
他の業界もこのような情報が多いとは思いますが、お客様が一番ほしいのは売り込み情報ではなく
学生服選びに失敗しない客観的な情報や学生服購入までの流れです。
その為に、お客さまがとっている一番多い方法が「友達から情報を集める」という行動です。
販売者の情報は、しょせん売り込み情報という事はお客様も分っているので売り込み情報は、参考程度にはしますが、ほとんど信じていただけません。
新聞折り込みチラシを出しても、反応がほとんどないのはその為です。(もちろん多くの反応があるチラシもありますが、ごくわずかです)
そこで私が考えたのは
売り込み情報を一切書かない、客観情報だけを載せた小冊子「失敗しない学生服の選び方」の配布です。
こちらの小冊子です。
男子版、女子版とあって双方とも60ページ前後の情報誌です
配った当初は、売り込み情報だと思われてあまり読んでいただけなかったのですが長年続けていると
この小冊子から徐々に反応が取れるように・・・。
小冊子を読んだのでと言って、予約をしてくれる方が増えてきました。
つまり
売り込みをしなくても買って頂ける方が出てきたという事です。
この方法は、見込み客の「不」の解消。つまり正確な客観情報を知りたいという「不満」を解消出来たために私の店で買いたいとなったわけです。
けっして私の方から売り込んだわけではありません。
それからちょっとしたことですがこんな「不」の解消もお客様から喜ばれます。
それは、お客様の出費をできるだけ抑える方法を提案してあげることです。
この場合の不の種類は「不安」の解消です。
では、事例を出してみます。
私の業界では、学生服を購入する方は、ほとんどが冬の時期です。
中には、春先や秋口に小さくなってしまったのでと買い替え購入する方はおりますが
夏の時期に買われる方はほとんどおりません。
ところが以前こんな事がありました。
夏の真っ盛りに1人のお母さんと思われる方が来て
こんな事を言われたのです。
「この店で一番安い男子学生服の値段はおいくらですか?」
私は何か特別な事情がありそうだと思い「何か困ったことでもあるのですか?」
と逆に質問を返してみました。
すると、小学6年生の息子が運動会の応援団に選ばれ学生服を着ることになったというのです。
学生服は来年中学になるので買わなければいけないのですが、今購入すると、大きさが途中で小さくなってしまうと思うので、出来るだけ安いのを1着買おうと思い仕方なく買いに来ました。
と言われたのです。
確かに、夏の時期に来年入学予定の学生服を買われる方はおりません。
この奥さんが言われるように<、身長がちょうど伸びる時期だからです。
友達に聞いても貸してくれる方がいなくて、仕方なく購入しなければと思い来店したのです。
これがお客様の「不安」という事になります。
今買ってしまって良いのだろうかという不安です。
そこで私は、その不安を解消できそうな提案をしてあげました。
私の店では学生服の上着のレンタルもやっているので、1日だけでしたら、無料で貸し出しますよと提案してあげたのです。
この提案にはお客様もひじょうに喜んで早速レンタルを依頼されました。
ズボンはレンタルをやっていないので、黒っぽいズボンだったら、学生服上下に見えますから、と購入の必要はないことも提案。
これらの提案により、お客様は季節外れに学生服を購入しなくてもよくなり、不安の解消にもつながったわけです。
そして学生服の返却に来た時は、もちろん来年の予約をしていただき友達まで紹介をしてくれました。
ここでも一切売り込みもしていませんし、お友達を紹介してくださいとも一言も言っておりません。
「不」の解消をしてあげたことにより、お客様自らが判断して、友達にまで言ってくれたわけです。
この時、お客様の言葉をうのみにし、安い値段の学生服を販売していたとしたらお客様の「不」の解消にはならず、口コミまで発生していたとは思いません。
お客様に寄り添った提案をしたからこそ、喜んでいただき安心して友達まで紹介してくれたのだと思っています。
このように
自分のお店に視点を当てて物事を考える場合と、お客様に視点を当てて考える場合では自らの行動が全く変わってきます。(正反対になる場合もあります)
これは
私の今までの行動を振り返ってみても、本当に強く感じることです。
自分視点で商売をやっていた頃は、お客様よりも自分の売り上げというところに視点がありました。
その為、お客様に「喜」や「快」の提供をするにしても、その最大の目的が「売り上げ」になっていたのでお客様に共感して頂く事は出来ませんでした。
具体的には、売り込み色が強い案内を一緒に同封したり、友達を紹介してくださいと、サービスと引き換えに見返りを求めてしまっていたのです。
その為、せっかく良いサービスを提供しても「売り込みの為」と思われてしまい、純粋な気遣いや心配りとは思われることはなかったと推測されます。
お客様の「不」の解消などは、自分の店の売り上げに直結しないと思っていたのでそのような行動は起こそうとも思いませんでした。
ですから、視点を変えるだけでも、自分の行動が全く変わるという事を強く実感しています。
普段から、お客様視点のサービスを受け続けている場合、あなたは他店に浮気をしようと思うでしょうか?
売り込み情報だけのお店と比較してそちらになびくと思うでしょうか?
あなたが消費者の立場だったらと考えてみてください。
もちろん値段になびく方もいらっしゃいます。そういう方は、安売りのお店に行っていただけば良いのです。
どのみちすべての層のお客様を取り込むことは出来ません。
だとしたら、自分のやり方に共感していただけるお客さまだけに来て頂く事に専念すれば良いのではないと思います。
私のお店では、口コミを聞いて来店される方がほとんどなので、値段に視点を当てる方はほとんどいらっしゃいません。
その為、値引き交渉もほとんどありませんし、販売者側の意見もとても真剣に聞いていただけます。
その為、販売者、お客様双方ほとんどストレスがありません。
信頼関係のある人と一緒にいるとストレスがかからないのと同じです。
私の店では特にお客様の絞り込みをしているわけではありませんが、自然と優良なお客様が集まってくるという現象が起きています。
売り上げを作る仕組みは
一言でいえば「視点を変える」事です。
自分視点からお客様視点へ
これが無意識に出来るようになると、お客様から絶大の支持を頂くことが出来ます。
最初は無意識で出来なくても
やり続けることにより自然と出来るようになります。
是非頑張ってみてください。
長文を最後までご覧いただきありがとうございました。
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