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死にたい気持ちを飼い慣らす

自己肯定感が低くなると死にたくなる

死にたい気持ちはいつも突然やってくる。しかも前触れ無く来るから困る。死にたくなるとひきこもりがちになって、人との距離をとるようになって、生活に影響が出る。

死にたい気持ちを無くせないかと思いながら何十年も生きてきたが、生きている限りどうやっても無くならないことに気づいた。もうそういうものだと受け入れて、死にたくなる気持ちが常にある前提で、実生活への被害が少ないように気を付けて生きるのがいいのではないかと、考え方が変わってきた。

そんな長い戦いの中で、自己肯定感が低いときほど、死にたい気持ちが強くなるという関係性に気づいた。

自己肯定感とは

「他人と共にありながら自分は自分であって大丈夫だ」という、他者に対する信頼と自分に対する信頼

 高垣忠一郎(臨床心理学者)

ありのままの自分を受け入れられる状態が、自己肯定感が高いと表現されるそうだ。今の自分を認められないときほど、死にたい気持ちが強くなりやすい。自己肯定感の低さが死にたい気持ちの餌となって、死にたい気持ちが膨らんでいく。

文豪とか芸術家とかは自殺する人が多いが、もしかしたら自己肯定感がとんでもなく低くて、他人からの評価をすごく欲しがって、それが原動力になって芸術の道を突き進んでいたのかもしれない。

そんな生き方にちょっとあこがれる気持ちはあるが、死にたい気持ちはなんとかしたい。ではどうすれば自己肯定感を上げることができるのか。

自己肯定感を高く保つには

途上国と言われている国(東南アジア、中南米)に行って、産業機械の操作方法をトレーニングしたことがある。説明している間にたくさん質問がでてきて収拾がつかなくなったり、実際に使ってみたいという人が次々出てきて、できると素直に笑ってよろこんでいたのが強く印象に残った。しかも資料を渡すと大切そうに抱えて持って帰ってくれる。日本ではさんざん説明しても質問ゼロということも結構あるのに。

その裏返しとして、給料がいい会社を見つけたら次の日には転職していることもあるらしい。とにかく自分の気持ちを大事にする。

今思い返してみて、自己肯定感が高まる生き方そのものなのではないかと思った。しかし日本で生活していると、そんな生き方は難しい。

日本の子どもの自己評価がアメリカ合衆国、中華人民共和国、大韓民国の子どもの自己評価に比べて有意に低いことが日本青少年研究所の調査報告などで指摘されるようになり、日本の教育現場において「自己肯定感」が注目されるようになった。なお日本人の自己肯定感は子どもにとどまらず、若者をはじめ成人でも低いことが明らかになっている。

wikipediaより

保育園の子は自己肯定感が無駄に高そうなのに、小学校、中学校と進んでいくにつれて下がっていく。高校くらいになると、どうせがんばっても意味ないとか言い出すようになる。

素直に生きたい

日本で生きていると、自己肯定感が下がる気がする。自分は今のままではダメだ、こうしないといけない、もっと変わらないといけないという謎のプレッシャーがすごくある。

自己肯定感を上げるのも下げるのも、結局周りの人との関係が大きい。他人の目を気にして変に委縮するのではなく、もっと素直に生きていいと思う。
それで離れていく人がいてもしょうがない。自己肯定感を失うより、知り合いを一人失うほうがましだ。

自己肯定感が高そうな人はどんな人か考えたら、ボディビルが思い浮かんだ。大会の中継をテレビで見ていて、目が死んでいるボディビルダーは見たことが無い。なにより掛け声がおもしろい。

「キレてる」とか「ムッキムキ」とかはわかるが、
「腹筋が蟹の裏」「大胸筋がケツ」はもう意味が分からなくて好き。

言われてうれしいこと、楽しいこと、モチベーションが上がることは、言うのも言われるのも、自己肯定感を高めることにつながると思う。

すぐには自己肯定感は上がらないが、何年か何十年かをかけてじっくり上げていくつもりで、無理せず自己肯定感を高める生き方をみつけたい。隠遁生活とか海外移住とかではなく、生活スタイルを変えずに今までの暮らしを続けながら実現したい。これを人生後半の目標に据えようと思う。

こうやって自己肯定感を高めておくことで、死にたい気持ちと上手に付き合っていけると確信している。


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