慶應理工物理研究(2023年第一問力学)

大問1 力学 
(1)
これは台が固定されていた状態なので、一物体の運動の解析。円型上の曲面上の、非等速円運動の問題なので、球に関するエネルギー保存則と円の中心方向成分の運動方程式の連立。これは定石。ここは落とすとかなり厳しいのである程度計算は慎重に。


(2)
いよいよこの大問の本題、二物体系の運動の解析。例年は
系全体のエネルギー保存則(エネルギ保存則で重要なのはどの系に注目して立式するのか)、外力が無い成分の運動量保存則、束縛条件 を連立するような試験時間内ではとても出来ないような出題が多かった。しかし、今回は、小球が台に対して止まっている時、小球の速度の鉛直成分が0の時など束縛条件を明示的に立式して連立する必要のない比較的解きやすい設定だった。よってエネルギー保存則と運動量保存則の立式だけで済むが、これでも計算は大変。しかも、前半の問題と後半の問題が独立しているため、それぞれの設定で正確に保存則の立式し正確にその連立を解くのは試験時間に圧迫されている状態ではかなり大変。
考察として、小球が台に対して止まった状態ではなくその前の運動している状態ではどう立式されるのか下記で示しておくが計算は各自に任せる。加えて、この設定が試験問題として出された場合は時間内に解くのは不可能なので捨て問。ただし、この物理法則を理解し、きちんと立式できることは物理を学習する上で一番重要なことでありそれが本来の目的であるためこの作業は是非怠らないでもらいたい


(3)
この問題は二物体系の運動のように見えて、対称性より一物体系の運動とみなせる。後半も十分にθが小さい時は、近似的に単振動とみなせるよくある流れ。


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