子供達の「たからもの」

先日、子供さんが小学校に入学されたばかりの友人から連絡がきた。
「なぁ、ちょっと聞いてくれへん?」
「どないしたん?」
「昨日、子供の宿題見ててな。自分の好きな物やら、好きな食べ物やら書いていくんさ。」
「そうなん?ほんで○君は何て書いてたん?」
「その中に、「僕の私の宝もの」って書く欄があってな。何て書いてたと思う?」
「何やったん?」
「それがなー「自分の家」って書いてたんさ。」
「いいやん。さすが○君やなあ」
「理由まで丁寧に書いてあってな。ローンがい~っぱい残ってるからって。」
苦笑しつつも、金銭感覚とやらがしっかりと芽生えてきてる証拠かもと思ってしまった。言ってる本人は、ローンの意味さえも知らないかもしれないが…。
何気ない大人の会話でも、子供達は本当によく聞いているなあと改めて思う。周りのお友達の中には「自分のいのち」と書いてある子も沢山いたらしく、今の子達は色んな事を聞いたり学んだりしてるんだなあと感心した。
数日後、近所の保育園に通っているお子さんが大事そうに見せてくれた宝ものは「ティラノサウルスの形のチョコレート」だった。溶けないように冷蔵庫にしまっていても、余程大切な物なのか、お出かけの時は大事に握りしめ、一緒にお出かけするらしい。頑張れ!恐竜のチョコレート。急ぎ足で「夏」がやって来ない事を願うばかりだ。
子供達の宝ものを、大人達はわかっているだろうか?気がついているだろうか?自分ができていなかった事を他人に求めるのは全くの自己中なのだと思っているが、子供達の大切な宝ものを一緒に大切に出来る大人になっていけたらいいなと恐竜のチョコレートを見せてくれた子を思い出しながらぼんやりと考えた。

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