剣道上達のヒント 剣道具師の視点から「力が入る」を考える 竹刀編
剣道家の立場からのアドバイスは多々あるのですが、剣道具師の視点からのアドバイスはほとんど無いので、「力が入る」を克服するを考えてみます。
剣道は「心法」「身法」「刀法」の三法から成り立っていますが、その中で剣道用具(竹刀を含む)は「身法」「刀法」に関わっています。そして剣道用具は「力が入る」原因になりうる要素があります。
竹刀について考える
竹刀は競技の公平性と安全性という名目で規定が決められています。その為多くの人が使用できる最長の物、その世代の規定に合った重さのものを使っていることが多いです
これは振り方がある程度の水準にいっている場合は良いですが、振り方が決まる前に身の丈に合わない長さや重さの竹刀を使っていると、余程気をつけていないと始めから「力の入っている」振り方になってしまいます。その振り方を身につけて剣道を続けてしまうと、その力を取り除くのは非常に困難な作業となります。
また無理して振る為竹刀が余計に傷んだり、身体を痛めてしまったりと悪循環に陥ってしまう場合も多いです。
まずは竹刀の長さや重さが自分に合っているかを確認することをお勧めします。それにはゆっくり大きく真っすぐに振れるか手首が真っすぐ伸びるかを確認してみて下さい。
振りが早くなってしまったり、小さくなってしまう、真っすぐ振れない、手首が伸びない場合は自分に合っていないことが考えられます。その場合、竹刀の長さや重さを工夫してみて下さい。思わぬ発見があるかも知れません。
もっと細かく考えると柄の長さや竹刀の傷み方など注意点もありますが、そちらはまたの機会にします。
より良い剣道ライフのために、伸び伸びと振れる自分に合った竹刀に出会える事を願っています。