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剣道具の変化と剣道の変化〜竹屋流の甲手と現代の甲手〜其の2

甲手の形が昭和のパームグリップ型から現代ではフィンガーグリップ型に変わってきました。それによって起こった剣道の変化についての個人的な考察です。

フィンガーグリップ型がなぜ好まれるのか?

1番の理由は手首の可動域が広いことと指先での操作がし易いことによる竹刀操作の違いのためだと思われます。
ゆるい手首と指先での竹刀操作によって、パームグリップ型ではできなかった軌道で打突部位を捉えることができる様になりフィンガーグリップの打突技術が研究されてきました。また最近のテクノロジーの進化により手軽に動画を共有できることにより爆発的にフィンガーグリップによる打突技術が広まりました。
今では「試合における技術(技)は昔に比べ格段に進化している」
と評価する声も聞こえてきます。
ただその打突技術の多くがフィンガーグリップを前提に成り立っています。
そのため今主流となっている打突技術に合わせフィンガーグリップ型が好まれています。

このままフィンガーグリップ型が主流になりパームグリップ型はなくなっっていくのか?

結論から言うと、このままだとパームグリップ型は需要がなくなる可能性大だと考えています。
なぜならフィンガーグリップでの打突技術による「剣道の本質」に関わる問題をみてみないふりをしてきたことにより、問題を認識できる世代がいなくなってきてしまったためです。
これは剣道具作りにも言えることで、フィンガーグリップ型の問題点を議論できる作り手がいなくなってしまってます。

フィンガーグリップ型の問題点を考える

上で書いたようにフィンガーグリップ型には「剣道の本質」に関わる問題点があり慎重な考察が必要だと考えています。

では個人的には何が問題だと考えているのか

其の3に続く

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