意味

 人は他人を土台にして自分という存在を知らしめようとする
この理屈の意味を死んでも理解したくなかった。
幼稚でいたかった。
なのに、誰もがぼくを土台にする環境のせいで理解させられてしまった。
弟も母も父も叔母も。
みーんな、僕を下にする。別に見下ろす側になりたいというわけではない。
決してそういうことではない。
だが、ぼくも同じ場所に立ちたかった。対等でいたかった。
それだけなのに、そのせいで自分に『無能』と言うレッテルを貼り付けた。
完全に自業自得なのはわかっているが、ぼくを踏み台にしているやつらは自分のせいでぼくがそうしたということに気づいていない。



 昔思っていたとおりぼくは邪魔なんだ。
生きているだけでお金のかかる迷惑が代名詞である生き物なんだ。
だからこそ、存在する意味なんてないからこそ消えたいのだ。
もう誰もぼくに構わないでほしい。
ただ独りになりたい。
生きているだけで誰かの迷惑にはなっている。
迷惑をかけないようにしようとしても、結局かかるのだ。
ぼくはそれほどまでに屑と言うことで自分で価値を下げてしまっているのかも知れない。

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