フードロスのこと

こんばんは、おじさんです。
昨日の話ですが、賞味期限切れが近い商品が安く買えるところがあるよ、と友人が教えてくれました。

最近よくフードロスという言葉を耳にするようになりましたね。
以前は食品ロスとか廃棄みたいな感じで耳にしていましたが、まぁ意味は同じですね。

おじさんも仕入れして調理加工したものを売っていたので、売れ残りで廃棄せざるを得ないという状況は何度も経験したことがあります。
賞味期限当日にはみんなが大好きな半額シールなどを貼って、少しでも売りさばいてお金にしようと声掛けなどもしたりするのですが、やはりどうしても残ってしまうものはあります。
売れないとわかっていても、上からの指示や方針で置かなければいけないものもあり、おじさんはいつもそれが気に入らなくてケンカしたこともあります。
複数の県に店があって売り物なども統一したいというか、そもそも発注書が全店同じだったりして、地域的に食べる習慣がないからこっちだとそれ売れないよってわかっていても、実績がないと送り込まれたりすることもありますし、売れなければ結局行く先はゴミです。
ここ最近は廃棄品を持って帰ったりすることは良くないといわれていますね。
実際ここ10年位はそのような感じに変わりましたが、おじさんがまだ店長だったころ(20年くらい前でしょうか)は、捨てるくらいなら半額より安くして、値札にマジックで直接値段を書いて売ったり、それでも残って捨てるくらいなら食べたほうがいいと思っていましたので、当時おじさんの下にいる人たちは売れ残りをみんなで分けていました。
もちろん良くないことは承知でした。そもそも仕入れしているのは会社のお金ですし、いくら行く先がゴミ箱だとしてもそれを持って帰るのは良くないのでしょう。
そもそも売れ残りを持って帰れると思うと、販売する努力をしなくなると言う話もあがったことがあります。
それでも捨てるくらいなら食べたほうがいいに決まっていると思っていました。それは現場を退いた今でも同じです。
数年前大きなところに移ったとき、総菜などの廃棄が90Lのゴミ袋にいっぱいに次々と放り込まれていました。
遅番のパートさんが淡々とラップを剝ぎ、袋をかぶせたゴミ箱にポンポンとテンポよく煮魚や揚げ物の売れ残りを放り込んでいきました。
当時おじさんがいたような小さな一軒のお店ではなく、複合施設みたいなところでしたので規則などもあるでしょう。
もったいないなぁと思いつつもさすがに持ち帰れない状況でしたから、とても心が痛みました。

おじさんは昔は食べ物に苦労しました。おじさんはおじさんですが、別に戦時中の生まれとかそんな年を取っているわけではないのです。当時実家ではお菓子を作っていたのですが、うまくいかなくなって家は貧乏でした。
今にして思えば外の小屋に置いてあった魚などをの形をした木の型はとても貴重なのではと思いましたが、今となっては仕方ないですね。
小さいころからオイカワやナマズを釣って食べていましたし、親も山によく出かけて山菜や野草を採ってくることが多かったです。
おじさんの家では食べ残しなんてものはなかったですし、食べ物はとても大事に食べていたものです。
そんな折に、とあるキャラクターのシールがついてくるチョコの入ったウェハースのお菓子が発売されました。当時30円だったと記憶していますが、
そのシールにはキラキラ光る当たりがあり、子供たちはよくそのお菓子を買っていたものです。

そして事件というほどではありませんが、一つの出来事が起こります。
それはシールだけ取って中身のお菓子を捨てるということです。

いつも残したり食べ物を粗末にしてはいけないと教えられていたおじさんにとっては、衝撃でした。
こいつはなぜ食べ物を捨てるんだと、本当に動きが止まったのです。
しかも捨てるといってもゴミ箱なんかに捨てるわけではなく、野っぱらの真ん中でシールだけ抜いて袋ごとポイポイ捨てていました。
おじさんはもったいないといってそれを集めて食べました。
お菓子を捨てた彼にも多少の罪悪感はあったのか今となってはわかりませんが、おじさんが拾うならとその後は手渡しでお菓子をくれました。

食べ物を捨てるという行為を本当に目の前で見た衝撃は、おじさんに相当の影響を与えたと思います。本当にこの出来事は今でもしっかりと覚えています。

それ以降誰かの残しものでも可能な限り捨てられないように行動しました。
多分そのころから太り始めたような気もしますし、食べ物に卑しいと軽くいじめにあったこともあります。

そんなこともあり、おじさんはフードロスという言葉を聞いてなんとなく理解はしていたものの、お店の売れ残りとか食べ残しくらいの認識でした。

しかし、一つの店でそれほどの廃棄があり、日本全国同じタイミングで出荷された期限が同じものがあるわけで、資料映像のようなものを見たとき、とてももったいないことが起きていると思ったのです。
それはいつも何か残ってるものを見るたびに頭の中にチラっと現れては消えていたのですが、昨日の話でそのようなものがたくさんあることを知ったのです。
おじさんは生鮮を扱っていたので、日配のほうのことはあんまりわかりませんでしたが、なまものではないというだけで賞味期限があるものは必ずその時が訪れます。
レジ前にふりかけとかそうめんみたいなのが安売りされていることはありましたが、この賞味期限というのはある程度短いものって納品されないんですよね。
3分の1ルールといって、メーカーと小売りと消費者で賞味期限の期間をそれぞれ均等に扱うみたいな慣例みたいなもので、詳しくは調べてもらえればおじさんがここに書くより詳しい説明が見れると思います。
そのルールがあるせいで、在庫になって賞味期限がある程度迫ってきた商品は納品できなくなるのです。
消費者の手に渡るときに3分の1の賞味期限が残っていないといけないというようなものだったはずです。なので12か月の賞味期限で製造された物は残り4か月の賞味期限になったときに、売る側の所に納品できなくなり、そのくらいの時期から緩やかに値引きされていきます。
ただ法律ではなかったはずなので、大体皆がそのようにしているというだけで、そうしなければいけないというものでもないです。
ただ実際ある程度賞味期限が残っていないと、売る方も買う方も困ります。
困るというか、期限が短ければ定価で売れる期間も短くなり値引きの対象になりやすく、買う方も使いきれないことが起こることもあるわけです。

おじさんが思っていた以上に、この3分の1ルールで売れなくなっているものが多くあることを知りました。
実際フードロスを減らそうというホームぺージを見てみると、鏡餅やひなあられなどの季節の物、ちょっと人気のなさそうなシーズニングやドレッシングなど割と期限が来ても食べれそうなものや、賞味期限間近の冷凍食品や見た目にも売れ残ってそうなスナック菓子など様々な商品がありました。

バラで1つから売っているところもあれば、箱単位で売っているところもありました。
しかしどこでも定価より大幅に値引きされていて、なるほどと思いました。

期限切れは絶対口にしないという方もいる一方で、多少切れても品質に問題がなければ消費できる方もいます。
そのような方からしてみれば期限が近いというだけで商品が安く買えるのですから、それで廃棄を減らすことができるというのは良いことだと思います。
おじさんは今もそれほど裕福ではないので、少し利用してみようと思いました。
ただし物によってはそればっかり食べないといけない生活になりそうなのもちょっと考え物ですが、誰か期限とかあまり気にしないという人で集まってお金を出して分け合えば、より幸せになれるのではないかと思いましたね。

最後に話は変わりますが、以前インスタ映えとかでアイスとかを写真撮って捨てているという報道も見たことがあります。
お金を払ったからとか、自分が買ったものをどうしても勝手だろうとかいう意見も見たことがありますが、今後どうかこのようなことが起こらない世の中になってほしいものです。
長くなると内容もふわふわしてきますが、読んでいただいてありがとうございました。

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