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助成金の審査がザルなわけ

本当に出来レースってあるんだよ

奇跡も魔法もあるように、出来レースもあります
受験の時には裏口入学、社会人になったらコネ入社
人間社会は、お金と権力に紐づいた人脈があるとスムーズに生きられます
だからこそ、
自分の力で勝ち取る姿は本当に美しく、価値があります
できたら、
そういう自分の力で道を切り開いていく人にこそ、
恩恵が注がれればと願います

助成金の分配団体、審査員

助成金を受ける団体
が仲が良いのは利益相反だというのは、
至極当然の意見ですが、
出来レースって普通にあるものです
企業の世界では、
すごく厳しく審査され、
出来レースがわからなくなるようにしていますが、
研究や福祉の業界は違います
まだまだ、
利益相反を厳しく見るって概念もありません

出来レースのほうが助かる!

審査する側と審査される側が仲良ければ、
それは有利ですよね
お金が流れるのは当然のことだし、
お友達同士なら、協力もしてくれます
ここが行政にとっては、すごく助かるポイントなのです
お金を出す行政側が最も困るのが
トラブルです
お金や人のトラブルでプロジェクトが失敗するのが
本当に困ります
これは、プロジェクトが失敗して、
被害を被る当事者のことなんて考えていません
プロジェクトにかかわる自分の身のことだけを考えています
学識があり、世間でも立派といわれる先生が、
「ここは大丈夫」
と診断してくれて、さらに先生のオトモダチであれば、
失敗するリスクを減らせます
つまり、
利益相反よりも、リスク回避のために
あえて審査する側と審査される側の密着を
見て見ぬふりをしているのです

業界が狭い!

女性の支援を研究している大学は、
全国でも数えるくらいしかいません
そこから、
「福祉」「歴史」「経済」「医療」「人権」
などカテゴリーで分けていくと、
さらに研究者は少なくなります
同じことは他の領域でもよくあります
ですから、
ある助成では、
審査する側と審査される側になったり、
ある助成では、
逆の立場になったりが良くあるのです
一応、
審査する際には、利益相反などはしませんという
文書にサインをさせる助成もありますが、
たいていの場合、あってないようなものです
大学の後輩や教え子がふつうに助成の審査を受けに来ます
むしろ、
関係性を出したほうが受かりやすい時も多いのです

第三者団体は何してるか

審査が円滑に公正に進むように
外部評価や第三者団体を用意する助成もあります
これらは、たいてい弁護士や会計士が担当していますが、
やはり、業界に詳しい人たちが選ばれるので、
おおむねオトモダチになるケースが多いです
さらに、
審査に不正がないことをチェックするだけなので、
審査を受ける側と審査する側の関係性までは
チェックはしません
もし、関係性が利益相反になると思っても、
声をあげたりはしないでしょう
なんでかというと、
行政側が、
いかにこの関係性が助成の役にたつかを説明するからです
これもトラブル回避のためですね

公正でも公平でもない世界

大学の先生は費用対効果はわかりません
ですから、
自分の物差しだけで事業を判断します
気に入ったものだけを審査に通し、
自分がわからないものは落とします
それがどれだけ世の中に必要であってもです
NPOや支援の業界では、
財団などが評価や第三者機関になりますが、
やっぱりオトモダチには甘いです
5団体が助成の対象になるのであれば、
3団体がオトモダチ枠
あとの2つが新人などになります

審査は本来難しいものです
この人なら任せてもよい
という信頼もあるでしょう
ただ、あまりにこれが行き過ぎてしまうと、
なあなあになったり、
オトモダチ同士でお金の回しあいみたいなことも
起こってしまいます
(というより、実際、すでに起きています)
支援や福祉の業界では、あるあるの出来レース
業界を知らない人から見れば不公正に見えるでしょう
これを是正するのはかなり難しいです
オトモダチ同士の審査は、
トラブル回避の一助になっているのは確かです
オトモダチであることを利益相反と突っ込めば、
企業のようにうまく隠されて、切り抜けてきます
そもそも、業界がせまく顔なじみになりがちなのです
ですから、
企業並みに利益相反を厳しくするよりも、
オトモダチがいることを前提にして、
1.助成の合格には常連だけではなく、新人もいれる
2.合格した団体から、審査した人にお金が行くのを防ぐ
3.審査員にも新人をいれて、権限を古株と同じにする
このあたりが解決策になると思います


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