巨匠を追って(御射鹿池)
画家の巨匠・東山魁夷の『緑響く』を描いたとされる御射鹿池(みしゃかいけ)です。水面《みなも》に映す白馬は、画家の心の中にある空想のイメージであり、旋律だったのです。
何の変哲もない池ですが、この御射鹿池に行ってみて、巨匠のイメージに近づきたいと想うのです。
とかく、写真等では「良い条件にならないと良い写真は撮れない」と思われがちですが、それはそうですが、作家のイメージのキャパシティー(capacity)を感じることでもあります。
ここに来る意味は、写真家が画家の巨匠に内包された深淵を感じるために、同じところに立ってみるという行為なのです。
撮影ツアーのバスが来ていました。やはり、巨匠の絵のモチーフ(motif)を撮るのでしょう。観光ツアーや撮影教室ツアーにもなっています。
風が無ければ、鏡のように映ります。
農業用のため池で、人工的にせき止めている池です。冷たい八ヶ岳の水をここで温めてから使います。