絶望的な方向音痴

僕が道を歩くのが好きではない。
理由は単純で絶望的な方向音痴だからだ。
まず、最初に訪れた場所で時間通りに動けた試しが一度もない。新宿なんて行った暁には、新宿駅から出られないまま、日が暮れてしまうと思う。
酔って倒れていた人にイラついた後、一円でも安く生きていきたいと思う僕は散歩がてら3キロくらい映画館まで歩いて行くことにした。
最初は成田の商店街が立ち並び、分かりやすい道だったが、途中が様相が変わってきて林に入って行った。結構、歩いてたなと思って、周りを見渡すとあれ、成田駅に戻っているではないか、そうgooglemapを見ても僕は目的地に到着できないのだ。その時点で映画開始20分前になっていたのでタクシーを呼んだ。
大学生だから一般よりも1000円安かったのにこれでは変わらないじゃないか。

その後、65という映画を観て、家に帰った。
帰る途中で、借りたchargespotを返そうと思ったがバックを探しても見当たらない。映画館に電話をかけてみると、あるということなのでどこでもいいので返しておいてくれないかとお願いすると断られた。
どうしても一人で取りに行くのはダサすぎるので、誰か女の子を誘おうかと思ったがそんな子いる訳がない。結局、プライドが許さずまだ映画館の中だ。