見出し画像

「お水」ってどんな味?味覚センサが味わいを分析

水の美味しさを表現する言い方はたくさんあります。
「丸い」「スッキリ」「硬い」「マイルド」「まろやか」などなど…
口当たりや飲みごたえの違いを何となく感じることはありませんか?

そもそも水の味って何なのでしょう? 味の違いはあるのでしょうか?

今回はそんな疑問を解消すべく、国産、外国産のミネラルウォーターの味の違いを味覚センサーで科学的に分析し、私たち味香り戦略研究所なりの味の表現方法をご紹介します!

お水の味の違いとは?

お水の味はマグネシウムやカルシウムなどのミネラルの含有量によって変化します。ミネラルの量の違いは硬度の違いとも言われ、硬度が低い水は「軟水」、硬度の高い水は「硬水」と呼ばれます。

硬度の考え方はいろいろありますが、今回は複数のペットボトルウォーターを発売しているサントリーの基準を参考にしました。

サントリー|お客様センター(Q&A・お問い合わせ)
Q. 水の硬度とはなんですか?
A. 水の硬度とは、水質を表わす指標のひとつで、水に含まれているカルシウムとマグネシウムの総量をいいます。

https://www.suntory.co.jp/customer/faq/001891.html

日本の水は軟水が多い一方で、ヨーロッパや北欧地域では硬水を飲む割合が多いそうです。馴染み深い水に対して味覚が合うため、住んでいる地域により美味しいと感じるミネラルウォーターの種類が異なると考えられます。

味わいのバランスを比較

今回、15種類のミネラルウォーターを飲みごたえミネラル感のバランスで比べてみました。

実験概要 2021年10月実施
デーリィ「屋久島 縄文水」、富士ミネラルウォーター「富士ミネラルウォーター」、ハバリーズ「HAVARY'S JAPAN NATURAL WATER」、シリウス「北アルプス安曇野の清らかな天然水」、ジェイフード「Silica75」、インターパイロン「フィジーウォーター」、ナチュラルローソン「ナチュラルウォーター」、イオン「トップバリュベストプライス 国内で採水した天然水」、ファミリーマート「宮崎県霧島の天然水」「新潟県津南の天然水」、7&i「天然水」、コカ・コーラ「い・ろ・は・す 天然水(白州)」、大塚食品「クリスタルガイザー」、伊藤園「evian ナチュラルミネラルウォーター」、サントリー「天然水(南アルプス)」

グラフの右上には硬水〜中硬水の商品が位置しています。
これらの商品は飲みごたえがあり、ミネラル感が強い、しっかりとした味わいがあると考えられます。

一方でグラフの左下の商品には軟水の商品が位置していて、すっきりとした味わいがあると考えられます。

硬水と軟水の味わいの違いを詳しく!

ファミリーマートでは採水地の異なるミネラルウォーターを展開しており、今回は硬度が異なる2つの商品「宮崎霧島」(中硬水)と「新潟津南」(軟水)の味わいを比べてみました。

比べてみると3つの軸いずれも大きな違いがあることが分かります。
軟水の「新潟津南」は飲みごたえとミネラル感が控えめな、さらりとした口あたりがあると考えられます。

おわりに

今回は水の味わいを分析してみました。無色透明のお水でも味の違いは存在していて、硬度の違いによる味の傾向が分析結果からも見えてきました。

水の味は硬度の違い以外にも、水温やにおい、また気候や温度などの周囲の環境でも大きく変わるようです。

とても興味深いですね。感じるような、感じられないような…そんな水の味に奥深さを感じます!

次回の記事もお楽しみに!