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何者かになりたくて、デザイナーを目指した話 03

専門学校でデザインを学ぶ学生になった30歳の私は、とにかく戸惑っていた。

先生によって、とんでもない授業の質の差があったからだ。

ソフトの操作とか、デザインのコツとか色々教えてもらいながら進むのかと思いきや
先生がその場にいるのに、ほぼ自習みたいな形で、授業が進んでることもまあまああった。

のちのちSNS上で、デザインを学ぶならどんな環境が良いか一覧になっている投稿を見つけて、
その人はオンラインスクールの関係者っぽかったので、
オンラインスクールをごり押ししていた

その投稿の中に書かれている
専門学校は学校によって差がすごい
みたいな内容を見て、ああ、その通りだなと。

学校ならどこでも、講師による差とか、
地方か都市部かどうかとかで
学習の質はやっぱり変わってきそうだが
私が入学した専門学校は、ほぼほぼ自習型だった気がする。

性格的なところは先生と相性が良かったので
まあこんなもんかと、もくもくと学習をしていた。

結局は、その人の本気度でかなり差が出ていたと思う。
どんなことにも共通しているけど、課題も丁寧にこなしたり
授業外でもデザインにアンテナを張っていた人は
結果を残していた。

デザインを学びたい人にとって学校選びは、
高いお金を出してスクールに通うんだから
失敗したくないところだと思う。

短期でみっちりいくなら、同じモチベーションを持ってる人が多い社会人向けのスクールの方が良さそうな気がした。

私にとっては、とりあえず働かずに休みたいという気持ちが大きかったのと
高卒ですぐ働いたから、学生生活をしっかり味わってみたかったという気持ちもあり専門学校に通うことにしたので、正直後悔はない。

大人になって、ひとまわり下のクラスメイトができて
これから一生の友人になるであろう人との出会いがあったのだから
デザインを学ぶこと以外にも大きい価値が生まれた。

そんなこんなで、課題をこなし、
時々コンペティションに応募したりして、賞もいただけたりした。

自分の作ったデザインが、街中に溶け込んでいるシーンを見たり
そのデザインの報酬としてお金がもらえたことは
この2年間、ゆっくり学生生活ができたからこそ
デザインに向き合えた結果なんだろうなと思った。

正直、これからの将来、不安で仕方ない。
目に見えない不安に潰されされそうになるのもどうかと思う。

それでも、生活が続く限り、私は
この2年間大人になってから過ごした学生生活を
糧にしながら生きていくのだ。

結局何者になれたかわからないまま、卒業するけど
この束の間の休息で私は成長できた気がした。



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