【365日のわたしたち。】 2022年3月21日(月)
「ファックション!」
隣の席の人のくしゃみが、教室中に鳴り響いた。
「...すみません」
隣の人は聞こえるか聞こえないかぐらいの声で謝り、持参の箱ティッシュから数枚ティッシュを引っ張り出し、マスクを少しずらして鼻をかみ始めた。
その姿を横目で見ながら、大変そうだな、と同情する。
私は花粉症ではないから、彼の苦しみはまったく想像がつかないけれど、こんな風に授業中に悪目立ちするのだけはごめんだなぁ。
そう頭の片隅で考えながら、板書をノートに書き移していると、消しゴムに