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草津 黒岩町長のFCCJ会見

黒岩信忠・草津町長の会見 (2020年12月14日 於:FCCJ)

聞き苦しいフランス語訛りの英語で、ファシリテーターから「事件の概要」が説明されたあと、黒岩町長が、新井祥子議員のリコールに係り、①経緯と、②内容、③真実、証拠等々について説明。

以下は文字起こしです。ですます調→である調に変更。

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(以下、黒岩町長の説明)

2015年1月8日、新井祥子・元草津町議会議員に対して、草津町長(私・黒岩信忠)が性的暴行を加えたとしているが、100%嘘の作り話ででっち上げだ。男女の関係で合意があった/なかった、よくこの事が争点となるが、全く何もない。新井祥子氏に対して、私から指一本触れたことはない。断言できる。私を陥れ、失脚させるためのペンの暴力行為だ。この後、法律、証拠に基づき説明をしてまいりたい。

日本国の法律では、犯罪の立証責任が、被害者・加害者のどちらにあるかというと、今回、新井祥子元議員に100%立証責任がある。即ち、無いことの証明は事実上できない。法律用語ではないが、悪魔の証明といわれるものだ。

新井祥子議員は被害者を装っているが、刑事事件・民事事件ともに訴えていない。全てと言っても過言でないと思うが、被害者が警察ならびに裁判所に訴えるべきだ。それが逆で、加害者とされる私、黒岩町長が著しい名誉棄損として、刑事・民事事件の提訴をしている。日本の事件でこのような仕組み(事態?)というのは、聞いたことがない。これが嘘の証拠のまず1つだ。

突然、電子書籍で町長に犯されたと投稿した悪質さは、議会議員がすることではない。また、民事事件、刑事事件ともに審理が進んでいるが、一年経った今でも新井祥子議員は、被害者の証拠になるものを何一つ裁判所に出していない

私はこの事件が発覚した当日、2015年1月8日、ただちに警察に被害届、顧問弁護士に法的手続きの依頼、そしてマスコミ各社に私のほうから直ちに通報した。やましい事が100万分の1でもあれば躊躇しただろうが、やましい事は全くない。冤罪を晴らすために証拠を集めてきた。

この後、音声を流すが、その前に、ではなぜ新井祥子元議員は町長を失脚させようと仕掛けたかということだが、草津温泉には古来からの独特な入浴方法でもある「時間湯」というものがある。48度の超高温泉に入浴して病気を治すとされるものだが、近代医学では非常に危険なものとして、医学者二人から「危ないから止めた方がいい」という報告があった。

また日本の薬機法(旧薬事法)にも抵触する疑いがある。この入浴法を続けようとする新井祥子元議員が「時間湯」関係者と共謀し、改革者である黒岩町長を失脚させようと計り、黒岩町長が失脚すれば、再び「時間湯」が復活できると画策したものだ。草津町議会議員、草津町町民のほとんどが改革を望んでいる。しかしながら新井祥子元議員らは諦めず、草津町出身の山本一太群馬県知事(現職)までもこの事件に巻き込んだ。

山本知事が私、黒岩町長を説得して、「時間湯」を復活させてくれれば、新井祥子元議員と黒岩町長のスキャンダル記事の出版を見送ると、取引のメールを知事に2回送っている。この内容を、私の名誉を傷つけた『漆黒の闇5』で書いている。

注)新井氏は、町長会見の4日後の12月18日、同じくFCCJで会見を行い、山本知事へのメールは自分ではないと発言している。

この内容は事実無根の事件であり、この取引に応じるほど、山本一太群馬県知事、黒岩町長は愚かではない。

(14:15~)ここで音声を流す。
注)声が割れて聞き取れないが、男女が普通に会話しているもよう。

今流した音声は、新井祥子元議員が2015年1月8日、町長室で犯されたという、その日のまさにその時の音声だ。これは私の所に選挙のお願い(当選したいという事)で、私との会話を盗聴していたという事だ。

これは私が盗聴したのではなく、新井元議員が盗聴したものだが、これが決定的な嘘の証拠の2つ目だ。この中にはそのようないかがわしい行為の音声はまるきり出てこない。私が新井氏に対して議会で、「あなたはこれを意図的にインターネットに乗せて世界に発信しているが、これは何時のことですか?」と尋ねた。すると、時間と日にちは分かりませんと逃げた。そして紛れもなくこれが2015年1月8日、その時のものであると断言して言うと、「町長、なんでそんな事が分かるんですか」と言った。

皆さんの手元にテープを文字起こししたものがあると思うが、その内容と、電子書籍に書かれた内容で、「~をぺっちゃんこにしてやる」とか「民事は恐ろしいよ」とかの、文言がピタリ一致する。つまりこれは、揺るぎのない2015年1月8日のその時間帯の話だ。

手元の資料では赤いマーカーを引いた部分、強烈な内容だが読んでみる。「すると町長は、へっへっへと嬉しそうに笑いました。そして私に顔を近づけてきて、耳元で「〇〇(聞き取れず)や井田君とやったの」という風に聞いてきました。町長は肉体関係を持ったの?と言い、驚いて私が首を振って否定すると、「そう?」と言って抱き寄せてきました。「人が・・・」というと、「外の札が来客中になってるから大丈夫、でも声は出さない・・・」。つまり、このものが、盗聴テープに入っていると言うが、何もない。だから、新井氏が自ら盗聴したことが、そういう行為が無かったということを自ら証明したことになる。

注)18日の会見で新井氏は新人議員の頃に男性同僚から「~とやったのか」等のセクハラを受けたと語ったが、話しぶりでは町長ではなかった。

この続きがあるのなら議場で、議会で貴女が流しなさい。そして全世界に私のいかがわしい行為を発表しなさい、と言ったが、一切無言で何もしなかった。

(22:20~)時間の関係で次に進む。証拠2だが、日本の民事訴訟の審理は大変時間がかかる。地方裁判所で2年から3年、高等裁判所で1年、最高裁で2年ほど時間がかかる。私は過去に2つの名誉棄損で最高裁まで争ったが、7年かかった。この事からも民事訴訟と連動して「仮差押え手続き」があり、いち早く係争内容が決定される手続きも併せてとった。その中で、名誉棄損が認定がされている。裁判所が下した長い「決定書」というものがあるが、その一部につき、私から読み上げる。全文は記者の皆さんの手元に配布済み。

 一般読者に対し、債権者(黒岩)、債務者(新井)に対し、その社会的地位を利用して、敢えて公的な場所で、性行為を求めたとの印象を与えるものであるから、債権者の社会的評価を著しく低下させる危険性を有るするものといえ、債権者の名誉を棄損するものと認められる。
 債権者の損害について。上記基礎となる事実によると、債権者は草津町の町長であり社会的地位のある人物であること、名誉棄損の内容が公的な場所で性行為を行ったとする社会的評価を著しく低下させる恐れのあるものであること。本件電子書籍はインターネットで販売され、全世界に公開されていること等が認められ、これらの事情およびその他の諸事情を総合的に考慮すれば、債権者の損害は200万円の限度で認められる。したがって上記の限度で債権者の債務者新井に対する不法行為ないし共同不法行為に基づく損害賠償請求権、即ちシ(被?)保全権利の疎明があるものと認められる。

ということだ。

その元になる、これが訴状(会場に示しつつ)であり、お手元に配布されている。そして、告訴状。2019年12月3日付、群馬県警に提出したものの写しだ。もう一つが告発状。時間があれば後で説明したい。

それでは進める。証拠3。捜査機関である警察に弁護士を介して刑事告訴をしている。今見せたものがそうだ。現段階では群馬県警が事件として正式に受理し、捜査を行っている。日本の警察は訴えれば全て捜査を行うかというと、事件として受理しないケースが多いと認識している。本来なら刑事事件は早く進むものであるが、新型コロナウィルスの関係から、捜査機関、検察庁、裁判所ともに大変遅れている。しかし刑事事件でもあることから、今後は動きだすと考えられる。刑事事件を進める一番良い方法としては、新井祥子元議員が、刑法第177条「強制性交等罪」で私を刑事告訴すれば、全てが明白になり、解決されるものと考えている。

草津町議会の議論は、ユーチューブ動画で世界に発信している。議場で新井祥子元議員に幾度も、町長(私)を刑事・民事事件ともに訴えるべきだと述べた。しかし答えはなく、最後は結局、訴えない意志を示した

新井祥子元議員は、黒岩町長に犯されたとインターネット書籍で世界に配信しながら、性被害届を一切出していない。日本の法律の刑法第172条に、虚偽告訴罪がある。嘘を承知で相手を陥れ、告訴すると、非常に重い罪で罰せられる。私に虚偽告訴罪を発動されることを恐れて出来ないのだ。

また、新井祥子元議員は、強制性交等罪で私を訴えれば、一気に捜査が進むことを恐れているのだ。なんとかこの件を有耶無耶にしたいという姿勢が随所に見られる。これを裏付けるように、警察捜査には非常に非協力的であるということだ。これだけ世界に話題が伝播した今、当然のことながら私に犯されたというならば、きちんと法的手続きをとることが最善の方法と思う。

一切、その手続きをする意志がないということだ。以前から繰り返して私が、刑事・民事ともに訴えなさいと言うと、「検討します」と言ってもう一年が過ぎた。これが事実だ。

(36:00~)次に進む。なぜリコールか。町長および草津町議会は、リコールまで本音はやりたくなかったという事だ。新井祥子元議員は公式の議会で、町長に性交渉を強要されたと、そして自分以外にも性的被害者となる女性が数人いると、平然と発言をしている。

*18日の会見で新井氏は性被害が2名、セクハラ含めると計3名と答えている。名前はプライバシーのため秘匿とのこと。

私のほうから他の性的被害者は誰か、いつの事なのか、場所は何処かと問いただすと、相手のプライバシーがあるので言えませんと、その場で逃げてしまう。どの議会でも、発言した議員はその行為の責任と、そして証明責任を発言した以上は議会で説明しなければならない。しかしながら一切、これをしない。そして、裁判所で証明を行っていきたいと繰り返し述べるだけだ。一年経った今でも、裁判所に何ら、証拠1つも出していない

我々として一番許せないのが、全て裁判所で話すので議会では言えないと言っておきながら、新井祥子元議員は草津町議会議員の肩書を使いながら、性的被害者の広報活動や、チラシの配布などを盛んに行っている

注)根本的に「性被害」の証明はおざなりに、宣伝活動だけは盛んに行っているということだ。

世界に私、黒岩信忠の名誉や草津町議会、町民の尊厳を著しく傷つける行為を今も続けている。これを止める手段は新井祥子元議員のリコールしかないという結論に至った。草津町町議会議員の立場を利用して、嘘を言い続けてきた。町議と町長は同じ政治家だ。議員は町長の行為をチェックする立場だから、ある意味では議員のほうが立場は上だ。

(40:38)*ここでファシリテーターから質疑応答への移行が提案される。黒岩町長は残りの原稿の重要部分のみを読み上げる。

今回のリコールは、男女比でいえば男性48%女性52%という結果が出ている。いかに女性の方が多かったということだが、草津町民の女性の方のほうが物凄く怒っている。女性の方が人数が少ないのに投票率は52%と高い。リコールに賛成したのは92.43%と圧倒的だ。

*18日の新井氏の会見では、ホテルや旅館の従業員は上に逆らえず、暗黙のプレッシャーがあったと説明した。

女性を排除したということではない。今回のリコールは性別の問題ではない選挙で選ばれた人間が風説を平然と流布し、嘘で人を陥れる人間性が問題となった事件だ。それを新井祥子元議員が「女性蔑視」に世論をすり替えたもの。草津町民や草津町議会、草津町長も、女性議員が出ることを強く望んでいる。以上です。

【質疑応答の部】

Q: ここまで世界的に大きな問題になってしまったということに関しては、どのように思っておられるか (朝日新聞社Ms.池上) 

A: 正直言って大変驚いている。私個人が非難されるのであれば政治家なので致し方ないが、書き込み等を見ると、草津町そのものや草津町民まで非難されるような書き込みがあり、大変心を痛めている。このような、今申し上げたとおり、全く何もない。なのになんでこの騒ぎになるのか。逆にお聞きしたいのは、では女性が警察にも相談所にも行かずに、いきなり「私は〇〇さんに犯されました」といったことが世界に伝播する。町長が性的加害者ということで世界に流れている。先日もフランスから電話取材が来た。あちこちから来ていて遺憾である。私自身が、何か落度があって責められるのは結構だが、町民までが揶揄されるようなことは、本当に心が痛む。是非、事実関係をきちんと持った上で・・・朝日新聞の記者の方もおみえになって、事実を全て見せている。にも拘わらずご理解いただけないなら、残念だと思う。

(*引き続き町長室のレイアウトの写真の説明。新井氏が押し倒されたと主張するテーブルとイスの間の距離(約30cmほど)や、町長室の透明ガラス窓の背後は警察署であること、レイアウト変更はなされていない事を、過去の複数年代のフォトをもとに説明)

Q: 性行為や性暴力の有無は密室で行われることなので、私たちから判断がつき辛いところがある。一方で、今回言われているのは、リコールの際に公共の施設にリコール賛成を求めるチラシが貼られたことや、議会に町長の幼小・中学校時代の友人が来て新井議員へのヤジを飛ばすなど、町長を一方的に応援するような態度があったり、資料の中にも議長が裁決の前に「発言に問題はあるようですけども」と、あたかも新井議員の発言に信憑性がないような内容を議長自身が裁決の前に発言するなど、偏った部分があるのではないか。 (フリーランス小川たまか)

A: まずポスターの件。今回のリコールは法律では2つに分かれている。署名活動は<地方自治法>の適用。住民投票は<公職選挙法>の適用。ふつうなら掲示板が出来て候補者の名が掲示されるが、今回は「文書規定」が除外される。なので本来なら掲示板を作って貼らせればよかったのだが、予算の関係もあり、初めてのケースということもあり出来なかった。なので私が下した判断だが、公的な場所でもポスターを貼って良いとした。申請書も提出されている。それを公共物の管理者である町長として、それを認めたということだ。なので、新井議員側からも申請が出れば許可する。

Q: (小川)ポスターの内容を見て貼って良いと判断したということか。

A: そうではなく、行政というのは両方から出れば両方を貼らせる意志があるということだ。公職選挙法の一部準用の中で、(聞いてくださいよ)本来なら貼れる場所を作るべき、だが今回の住民投票にはその規定がない、だから公共物に、今何が起こっているか知らしめるために貼ることを町長として許可した。

2番目の傍聴席について。傍聴席の発言については私は発言する立場にない。飽くまで傍聴人の私的な立場での発言であり、ヤジが飛び交っているのも見ていたが、北原みのりさんが傍聴席に居られた。町長室を見てくださいと2度言ったが「ここで結構です、忙しいので」と言って入らなかったので、20分立ち話をした。町長室を見れば一目瞭然、嘘が分かると言ったが入らなかった。その後書かれた記事では、私のことを「きちんと敬語を使う~ビジネスマン風の人~」等、非難していなかった。

Q: 民事裁判にも提訴されていると聞くが、裁判所の結論を待たずに2度も解職をするような手続きをなぜとったのか、こういったことは、草津町では女性の政治家が性被害を訴えると、それでクビにさせられるという事を意味するのでしょうか (オンラインクエスチョン NatsukoFukue AfP通信 Paris 東京支局)

A: 2回手続きをとったことを説明する。地方自治法の132条に「議員が議場において無礼な言葉を述べてはならない、他人の私生活を論じてはならない」という条項があり、議会が除名処分をした。すると新井議員がそれを不服として県に、自治紛争処理委員という形で手続きをとった。知事は、それには当たらないということで返ってきた(却下されたとの意か?)。これは「行政不服審査法」という法律があり、議会の決定が認められない場合、法律の規定でそれ以上何もできない、しかし新井議員がもし知事に解職を決定されたとする場合、新井議員は高裁にいきなり訴えることができるという法律だ。知事が決定したことは(司法ではなく)行政行為だ。なので議会としては納得し難いので、次のステップに進んだ。

民事判決が出ていない点については、説明したとおり、裁判は時間がかかる。そのため仮差押え(給与の差し押さえ)の手続きをとった。10月3日に決定が出て、名誉を傷つけるということになった。なので全く何もしなかったのではなく、仮差押えの手続きの中で名誉棄損があったと認定された。そして給与の差し押さえが認められることとなった。女性だからということは全くない。平気で嘘を言って人を貶める、この行為を許さないといういだけだ。我々は女性議員が出ることを本当に望んでいる。

Q: 男性として、自身の個人的な体験を周囲の人に(負担も感じながら)自分で正当化してゆくという辛い思いをかつてした事があるか。そのような説明をしようとした時に、周りに信じてもらえたか。 (BBCワールド トルコ語版)

A: かつて名誉棄損で最高裁まで争ったことがある。全面勝訴だった。大変に辛い思いをしたが、誰を巻き込むこともなく、自分の責任で行ってきた。訴訟は訴訟として、経費から何から自分のこととして闘っている。訴訟とはリコールは別モノという考え方でいいと思う。

Q: 今回のリコールの結果は、新井さんの性暴力の訴えが嘘だという事を証明しているのでしょうか? (林よし子 ジャーナリスト)

A: 性暴力そのものの肯定/否定はリコールでは問えない。

(1:10:00~)ラスト、再び小川たまか氏による質問で、北原みのり氏が町長室に入ったか入ってないかで舌戦となり、終了。