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夢であって欲しかった

思いがけない、とはまさにこのことだ。

だいすきなだいすきな尾崎リノがCody・Lee(李)を卒業すると知ってから3日経った。

あの瞬間はOGとして参加した高校の部活の合宿からの帰り道、SAでの事だった。
友人から突然連絡が入り、なんの事かとTwitterを見たら1番頭に「Cody・Lee(李)からのお知らせ」。そして「尾崎リノ 卒業」の文字。
何が起こっているのか頭が追いつかなくて文章を全て読む間もなく携帯を閉じた。

正直な最初の感想としては
「どういうこと?」  
だった。
ん?卒業?そんなのありえるの?この前のライブであんなにニコニコで楽しそうに歌ってたじゃん!え、急すぎない?

そこから家に帰るまでの記憶はほぼない。

取り敢えず21:00から配信が行われるそうで、それを見てから色々考えることにした。

配信中はずっと泣いていた。

この5人がもう見れなくなるという事実に悲しくなるのは勿論、原ちゃん、響さん、りきくん、ニシマさんの4人の暖かさに更に泣いた。

けれど、これから「尾崎リノ」という名前自体に区切りをつけて進んでいく彼女の目はキラキラと輝いていた。夢をひたむきに見つめる人の目はこんなにも美しいのだと思った。

あれからTwitterを開いてリノちゃん関連のツイートを見ては泣き、響さんの手紙を読んでは泣き、「尾崎リノ 送別会」の字ずらを見ては泣いた。
1人になると考えてしまい、眠れなかった。
無理やり寝て起きても現実は変わらなかった。
夢であって欲しかった。

そもそもCody・Lee(李)は尾崎リノ個人を追いかけては辿り着いたものだった。リノちゃんと出会ったのは中3の終わり頃だったと思うので4年以上前になる。
ソロで歌うリノちゃんも勿論楽しそうでだいすきだが、バンドの中で歌い演奏するリノちゃんはソロの時とはまた違う魅力に溢れていた。
わたしはそんな「Cody・Lee(李)の中の尾崎リノ」が大好きだった。
ほかの4人のメンバーもそれぞれ個性が豊かでとてもすきだ。けれど彼女は特別だった。

好きな音楽が過去になってしまうことは寂しい。気持ちを切り替えて新しいCody・Lee(李)を応援しよう!なんて今は到底考えられない。

夢を追う彼女は美しいと思う。応援したい。
けれど5人のCody・Lee(李)が好きすぎた。

どうにもならないジレンマから今も、そして暫くは抜け出せそうにない。

そもそも尾崎リノ個人だけ追っている頃に戻ればこんなに悲しまなくて済むのに…なんて考えてしまう。けれどわたしはあんなに素敵なバンドを知ってしまった。知ってしまったからこそ辛い。

いつまでも続くと思っていたことが突然消えていまうことがあるのだとよく身に染みた。
当たり前は永遠じゃない。
だからこそ、今を大切にしないといけない。

8月10日までと私の生きる世界はまるで変わってしまったけど、彼女が前を向く限り、私も負けないようについていこうと思う。

あの日、六本木のライブハウスの最前列で見た眩しいほど輝く5人のCody・Lee(李)はこれからも永遠にわたしの心の中に残り続けるのだから。

けれど、怖くて未だに曲は聴くことが出来ない。

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