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読書録006:【契約率76.2%】営業・即アポ

読書録006です。セールスのプロフェッショナル、堀口龍介氏の「【契約率76.2%】営業・即アポ」です。

ぼくの今までの仕事はコンサルティングや経営企画周りで、あまりゴリゴリに営業をやることはありませんでした。フロスト&サリバンやOYOでは営業の現場に出ることもありましたが、それはB2Bの営業です。なので、個人のお客様にサービスを販売する、という経験は今までほぼありません。

Zenyum Japanでは経験豊富なカスタマーサクセスチームがいますが、自分自身でもより理解を深め、コーチングしていく必要があります。そのために、B2C領域でのセールスのプロフェッショナルの考え方、セオリーを知りたく、手に取ってみました。実際のデータをベースに「成果を上げたいならこうすべし」というノウハウがギュッと詰まっており、非常に勉強になる本でした。自分でも営業やってみたくなる…!!!

本書からの抜粋

  • アポ入れではお客様の「けっこうです」を乗り越えて、訴求しなければなりません。また、一度でもお客様の「考えます」を受け入れたら、その営業は成約率13%以下の売れない営業になってしまいます。

  • お客様の「けっこうです」「考えます」「検討します」を受け入れる営業のほとんどが、「お客様に嫌われたくない」と思っています。すると結局、自分に好意的なお客様からしか、契約が取れなくなります。

  • 先に細々した条件を突きつけてしまうと、迷いが生じる原因となるのです。だからこそ、テレアポでも「1にアポ入れ、2に抑え」のルールを守ってください。

  • 早い段階で何の用かがわからないと、相手の潜在意識が働いて警戒心が高まります。あなたが有名一流企業に勤めていたとしても、どんなに自慢の声でも、潜在意識のパワーには勝てません。その結果、何を言っても受け入れてもらえなくなったり、一方的に電話を切られたりします。ですから、
    「本日は、営業研修の件でお電話させていただきました」
    「家庭教師の無料体験に関するご連絡です」
    など、あなたの商品やサービスに合わせて、はっきりと趣旨をお伝えしましょう。

  • 人がアポをOKする理由で、不動の第1位は何だと思いますか?商品に興味があったからでも、アポインターの対応が良かったからでもありません。意外かもしれませんが、
    「会って話を聞いてください」
    と、はっきり言われたから。これが断トツ1位です!

  • あなたがどんどんアポ訴求に挑むことで、アポ取得率もどんどん上がっていきます。ただ漠然と電話をかけるのではなく、アポ訴求数を増やすために電話をかけることが、アポトークの第1のポイントです。

  • あなたがやるべきことは、「自分からは絶対に電話を切らない」ことです。「人の本音は3回目」という言葉があります。ですから、興味があっても最初は反射的に断ってしまう人が多いのです。断る理由さえも、本音ではないと思ってください。

  • 1回目は知らない人の申し出はとりあえず断る癖がついているため、いきなり電話がかかってきたら、その内容について考える前に、反射的に「けっこうです」という言葉が出てしまうのです。
    2回目は、危険回避の本能が働き
    「なぜ私の電話番号を知っているんだろう?」「しつこいけど大丈夫かな?」
    という気持ちから、少し興味があってもやっぱり断ります。痛い目にあいたくないという本能が、興味を上回るからです。
    3回目にようやく、興味がある人とない人で答えが分かれます。ここでまた「けっこうです」という人は、それが今の本音ですから、これ以上は100回押しても無駄になります。つまり、ここで初めて、あなたから電話を切ってもOKです。潔く引いて、次のタイミングを待ちましょう。

  • テレアポでの二者択一の使い方のポイントは、「もし」とのセット使いで、小刻みに質問を重ねていくことです。
    「もしお話を聞くなら、平日か土日だったら、どちらがよろしいですか?」
    「平日かな」
    「平日ですね、ありがとうございます。もし平日でしたら、月曜日か火曜日だったらどちらがよろしいですか?」
    「いや、どちらも無理ですね」
    「そうなんですね、わかりました。ではもし、水曜日か金曜日だったらどちらがよろしいですか?」
    「まあ水曜日なら」
    「水曜日ですね、ありがとうございます。では水曜日のお昼か夜かだったら、どちらがよろしいですか?お昼なら1時か2時、夜なら7時か8時くらいなんですけど」
    「お昼の方が良いですね」
    「わかりました。お昼だったら、1時か2時のどちらがよろしいですか?」

  • アポはいつでも大歓迎という場合でも、あえて小刻みに、とことん二者択一で聞いていきます。繰り返しますが、人は二者択一をしただけで、「自分が選んだ」という気持ちになるからです。さらに選択を繰り返すことで、相手の潜在意識に、「自分の言葉に責任をもたなければ」という気持ちが生まれます。その結果、アポのキャンセルが減るのです。

  • 「他の曜日は無理なので、金曜日の午後はどうですか?」と、相手から別日を「逆提案」される場合があります。ここがスーパーチャンスです!内心、「やったー!アポが入った!」と思いますよね。でも、すぐに「大丈夫です」と飛びつくのは避けてください。なぜなら、主導権が相手に移ってしまうからです。このスーパーチャンスを活かすためには、相手の提案に飛びつかずに、しっかりと自分のスケジュール確認を行いましょう。
    「もしお話を聞くなら、平日か土日だったら、どちらがよろしいですか?」
    「他の曜日は無理なので、金曜日の午後はどうですか?」
    「あっ金曜ですか……。確認しますので少々お待ちくださいね。……あっ、午後なら大丈夫です」
    このように言うと、相手の反応は、「よかったー!じゃあそれでお願いします」となります。この「よかったー」という気持ちはほんの一瞬ですが、しっかりと潜在意識に残るため、アポキャンを減らし、後の契約率を劇的に上げてくれるのです。

  • テレアポで断られたときに「ちょうどよかった!」を使ってみてください。そして、「ちょうどよかった理由」をこじつけでもいいから言ってみてください。相手の断りのパワーを利用して、自分の技を返す合気道のようなイメージです。
    「いえ、忙しいのでけっこうです」
    「〇〇さん、お忙しいんですか。それは、ちょうどよかったです!」
    「えっ?」
    「忙しい方にこそ、聞いていただきたいお話なんです。なぜなら多くのお子さんが自分から勉強するようになるサービスですから、ご両親がお忙しいご家庭にぴったりなんです」

  • 営業は決して、卑屈になってはいけません。立場的に、横並びや下になってしまうと、お客様はあなたに対する敬意を忘れてしまいます。すると土壇場で、契約から逃げるための言い訳を平気で連発するようになるのです。最高の状態は、お客様の「この人にこれからも教わりたいな」「この人との関係がここで切れたらもったいないな」と思わせることです。すると、お客様は自ら契約を決断します。

  • クロージングが上手い営業は、「ヘビのしっぽ」のようにさりげなくクロージングに入っていきます。お客様にとっては、商品説明を受け
    ていると思ったら、いつの間にか契約を迫られているような状態です。すると、お客様はリラックスしたまま話を聞くことができます。
    一方、商品説明後にいきなり膝を正し、「犬のしっぽ」のようにクロージングを始めると、お客様が「来たな」と身構えてしまいます。いったん守りに入ったお客様からは、撮れる契約も取れなくなりますので、「クロージングはヘビのしっぽ」と覚えておきましょう。

感想など

今までゴリゴリの営業をやってこなかった自分には、非常に学ぶことが多い本でした。「強引!!」と思われるケースもあるかもしれませんが、いかに自身のサービスや商品に自信を持っていても、普通にやっているだけではなかなか売れません。もちろん、中には自社のことを詳細に調べてくれていて、「すぐに買いたいです!」というお客様もいるとは思います。ゴリゴリにセールスをかけなくても、そのようなお客様を増やすことがマーケの使命です。

とはいえ、立ち上がったばかりの企業でそのような印象を持っていただくことは至難のワザです。そのようなとき、事業成長を牽引するのはセールスであり、各セールスメンバーのスキルです。それを網羅的に学ぶためにも、この本は非常に良いマニュアルとなるなと感じました。

【契約率76.2%】営業・即アポ

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